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ユエとリィアンの冒険  作者: 村咲 遼
6/18

ママの趣味

ママは何でも好き。

蛇とか虫は基本的にダメダメだけど、土いじりが大好きだという。

どれだけ大好きかというと、


「うーん……」


今日は洗濯をしながらワイルドストロベリーの鉢をみていたママ。


すると、ハサミでぱちぱちと切り始める。

リィアンは、月花げっかと問いかける。



「何してるの?ママ」

「ん?伸びたつるに根っこが生えてきたから、株分け。ついでに、元の鉢の子の鉢も大きいのに変えちゃおうかなぁって」

「株分け……」


プラスチックの小さい植木鉢には20も苗が植えられ、ママはこれも増やすのか……とあきれてしまう。


「まぁ、せっかく増やしてるし、栄養あげて、増えてくれたら嬉しいなぁって。でも、鹿沼土や赤玉土とか欲しいなぁ。今の土は安いのを買うてきたけんなぁ。柔らかいだけで、水はけ悪いしいかんなぁ……根腐れ起こしたら困るけん、混ぜないかんのや。それに適宜肥料も。その方がバランスもエェし……。でもなぁ、100円ショップは高いし少ないし……ホームセンターは多すぎる……砂とかも買いたいんやけど……」

「そこまで増やしてママは何がしたいの?」


14リットルの土の袋をひとつだけ破り、感触を確認し、渋い顔になる。


「いかんなぁ……昔はととさんが目分量とか、『鹿沼、一掴み、赤玉、軽く、普通の土。砂も』で、すんどったけど、自分の庭やけん、土作りからせないかん……でも、ベランダに土広げられんけんなぁ……よっしゃ」


中に入っていき、洗い桶と8リットルのバケツを持ってくる。


「これに、後で、ホームセンターにいって、鹿沼、赤玉、砂買うてこよ。それに、ミミズおらんかなぁ……」

「ミミズ?」

「そうそう。土に住んどる生き物で、土を肥沃……豊かにしてくれるんよ。今度、取りにいこか。スコップと割り箸と、袋で十分。手づかみドントコイ‼と言うことで、洗濯を終えたら行ってくる~‼」


と本当に、スコップと割り箸と袋で行ってしまった。


「ミミズって何?」


月花は、キョトンとするが、


「実物見てね……」


しかいえない。




小一時間して戻ってきたママの袋にはうようよとミミズがいた。


「大漁大漁‼」

「うわぁ……気持ち悪い」

「可愛いじゃない。ほーら」

「ママ‼土のとこにどうぞ‼」




ママはセミやカブト虫、くわがた虫は嫌いだが、ミミズは大好きである。

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