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オモイデナミダ

作者: 犍陀多

私の手は涙で溢れていた。

指と指の間から滴り落ちていく滴。


もう泣かないと決めていたのに。

君を思い出してしまって、私は泣いてしまう。


どうして、離れてしまったのか思い出せないくらい昔の事なのに、君だけはいつもあの時のまま変わらない姿で私の中に存在している。


泣き虫だった私の頭を優しく温かい手でいつも撫でてくれていた。

一緒にイタズラをして先生に怒られた事もあった。

放課後、君からバスケのシュートの仕方を教えてもらった。

CDを貸し借りした。

私が勉強を教えてあげた。

授業中に先生に見つからないように手紙のやり取りをした。

学校から家に帰る途中まで二人、手を繋いで歩いた。


あの、大きくて温かい手はもう無い。

あんなに楽しかったのに、どうして手を離してしまったのだろう。


指の間から零れ落ちていったのは「時間」

指の間から零れ落ちていったのは「気持ち」

指の間から零れ落ちていったのは「温もり」

指の間から零れ落ちていったのは「笑顔」

指の間から零れ落ちていったのは「本当の涙」

終わってしまった恋愛にも、たくさんの思い出があります。

そんな過去の悲しくて、楽しかった大切な記憶。

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