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終焉の始まり  作者: たなさん
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世界は終わるのか、それとも、、、

第1章:悪魔降臨


 現在、世界では北朝鮮のミサイル発射やロシアのウクライナへの軍事進行により、緊張状態が続いている。

 そして、2022年に入り、例年以上のミサイルが北朝鮮より日本海に向け、発射された。

 北朝鮮は自分達に正義があると考えているため、世界各国から批判を受けても止めることはなかった。

 だが、北朝鮮のこのミサイル発射が原因で地獄が始まるとは誰も知るよしもなかった。


2022年12月某日


 東京都某所。

 高層ビルの6階にあるオフィスにて、50人程で仕事をしている中にとある男がいた。

 男の名前は高荷 龍。

「高荷くん。さっき頼んでた資料はどうなった?」

 龍の右奥にあるデスクから男性が声を掛ける。

「それなら今完成したので、今から佐々木課長のPCに転送します。」

「わかった。さすが、仕事早いな。」

「誉め言葉は良いので、今度飯奢ってください。」

「ハハハッ。じゃあ、晩飯奢ってやるよ。」

「マジですか?じゃあ、ゴチになります。」

「おぅ。とりあえず、16時からのオンラインミーティングを終わらしてからだな。」

「はい。了解です。」

龍が佐々木と共に会議室へ向かっていると突如外から爆発音が響き渡り、ビルが揺れた。

「佐々木課長!皆さん大丈夫ですか!?」

「俺は大丈夫だが、皆はケガは?」

オフィス内に怪我人はおらず、龍が佐々木と共に肩を撫で下ろしているとオフィスの1階に強力な衝撃音がおき、再度ビルが揺れた。

窓からでは状況がわからない。

「1階に様子を見てきます!」

龍はそう叫ぶと階段で1階に向かった。

龍が1階に到着するとそこには1階ロビーに車が突っ込んできており、砂煙の中、多くの人々が流血しながら倒れていた。

「大丈夫ですか!?」

龍が倒れている人達に駆け寄ると砂煙の中に、何かがいた。

目が青白く光っており、影はまるで獣のようである。

「誰だ!!」

龍が叫ぶと砂煙からゆっくりと姿を現した。

龍は姿を見た瞬間に冷や汗が止まらなくなった。

背丈は2m程あり、全身黒で顔と身体は恐竜のようで2足歩行である。

何より身体を纏う殺意は恐怖を強く抱かせた。

化け物は『愚かな人類に美しい終焉を』と言った直後、龍の懐まで移動し、龍を目掛けて右爪を突き刺してきた。

龍は直感的に化け物の攻撃を避けたが、化け物の追撃の蹴りが腹部に直撃し、口から吐血しながら身体がぶっ飛んだ。

龍は3m程飛ばされ、意識を失いかけていた。

化け物は龍にトドメを刺そうと近付き始めた。

龍は自分が殺されることを理解し、心の中で(俺はこれまでか・・・父さん、母さん、愛里姉ちゃん、夏帆。もっと沢山話したり恩返ししたかったな。)と思っていた。

(・・・俺は、思い残したことはなかったかな。もうないかな。)

(・・・いや、ある。俺はまだ世話になった人達に恩返し出来てない。)

「俺はまだ死ぬわけにはいかないだ!!」

龍が叫ぶと強烈な光が龍を包み込んだ。

龍は身体の痛みが消え、真っ白になった光景に驚きながら身体を起こした。

すると、突如威厳のある声が前方から聞こえてきた。

《お主の強い意思。確かに聞き届けた。》

龍の目の前には白と黄金を身に纏った長い髭をはやした老人が立っていた。

「えっ。」

龍は不思議な光景や状況に驚愕している。

《お主が驚くのも無理はない。ここは神聖空間。聖なる存在や神のみが入ることを、許された特別な空間だ。》

「えっと、あの、、、」

《お主は自身の命の危機の中で、生きたいという意思を強く持った。そこに一切の悪意や私利私欲はなく、世話になった人達に恩返しをしたいという善の意思によるモノであった。》

「あの!」

《ん?どうした。》

龍はようやく話を聞いてくれそうな雰囲気となり、安堵した。

「貴方は誰ですか?ここは今説明されましたけど、、、。」

《ああ、すまん。わしは世界の王。龍帝:アデナーダ。》

「世界の王?龍帝?」

《そうだ。わしはこの世界の王であり、世界の理その物だ。》

「えっ、それって、神様じゃ、」

《ああ、神ではない。神は我らとは天の世界に住まう存在だからわしは神ではないということだ。》

「?」

《まあ、理解は出来なくて当然だ。これから否が応でも理解することになるから、今はわからずとも大丈夫だ。》

「はあ。」

《今はあの怪物のことが最優先だからな。》

「そうだ。あの化け物は、いったい何なんですか?」

《奴らは邪竜(イービル)。人間が生み出した史上最悪の化け物だ。》

「えっ、人間が、、、生み出した?」

《そうだ。北朝鮮のミサイルが日本海に何度も撃ち込まれたことにより、住処を破壊された生物がミサイルを食べ、突然変異が起きたことでこの世に現れた。》

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