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覇気のないピースサイン掲げて

作者: 朝焼 悠

ここまで生きて

いい大人になって

何一つ

成し遂げらず

形にもできなかった


生まれてきた意味

生きている喜び

背を向けてばかりだったから

分からないまま

ここまで来て


もういいやって

もう無理だって

思わない日がなくなっていった


誰とも隣り合わなかったパズルのピース

自分の嵌る場所がないまま

パズルが完成してしまった

不良品のワンピース


放り投げられたゴミ箱の縁にも嫌われて

ゴミ箱の中へすら入れず

どこか家具の裏に滑り込んだまま

ホコリにまみれてる


もう引っ越しするか

大幅な模様替えでもしない限り

気付いてすらもらえないかもしれないけど


それでも僕は

そこからずっと見てきた

憧れて何かになろうって

足掻いて藻掻いてきた


生まれたいって

望んだ記憶も

頼んだ覚えも

曖昧だけど

命懸けで産んでもらったからこそ

見えたもの 感じたもの

良い悪い関係なく

数え切れないほどあって


あきらめられない理由なら

それで十分だ


夢だって

希望だって

幸せだって

生きることだって


嫌になるくらい情けない顔している自分と

鏡越しに対峙した朝

うなだれながら拳を掲げてピースサイン

一人で馬鹿みたいに虚しくなるけどピースサイン


まだ僕は生きられる

まだ足掻ける

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