情報を知って俺強えー?
心の中に直接聞こえた謎の声。
なんだかわからないが、俺はダメ元で話しかけてみる。
「あのー。」
「あー、はいはい。説明しますね。」
なんだと!謎の声と普通に会話出来ただと。
謎の声は企業のテレホンサービスの女性の様に若干めんどくさそうに話し続ける。
「えーと、私は神のシステムなのであなたは何も言わなくても大丈夫なんで聞いてて下さい。」
その謎の声の説明による大体の説明はこうだった。
まず謎の声の正体は神のシステム。
神に加護を与えられた者に聞こえるそうだ。
神の加護とは、わかりやすく言うとブックマークの様な物で神が天界から気にった人間や面白いと思う事を観察するのにわかりやすくする為の物でそのついでに何らかの加護が神様により与えられるという事だった。
火属性魔法と水属性魔法はそれとは別でそれぞれの魔法を使える才能があるというスキルでいきなり火属性の魔法を全部使えるとかではないらしい。
出生後のスキル追加は非常に珍しい事なので神に感謝すべきとの事。
各魔法スキルさえあれば練習すれば新しいその属性の魔法唱えられる様になるそうだ。
「それと自分が持ってる属性スキルの魔法の本を読めば、練習なんかしなくても直ぐに新しい魔法を1つ使える様になります。説明は以上でよろしかったでしょうか?」
「あの、ちょっと待って下さい。俺は異世界人で文字がわからないから本が読めないんですけど。」
「えっ、あー左様ですか…。」
「…。」
「あと、さっきの綺麗な女性はどこへ消えたのでしょうか?」
「ああ、もうお気づきでしょうが彼女は女神様ですから、あなたとは一緒には居れませんよ。あなたを加護しています。つまり見ているだけです。」
「あと○○の加護って、せっかくちゃんとした女神様が見ていて下さるのなら、信仰したいので名前を知りたいです。」
「すいませんがそれはちょっと私の方では、裸を見られて恥ずかしいので名前は伏せとく様にと仰っられまして。」
なんという事だ。
せっかくの裸の美人が…、いや、きちんと見守って加護してくれる女神様がいるのに、名前すら聞けないなんて。
「あっ、見守るとか加護とかそんなに気にしないで下さって大丈夫ですよ。うちの女神様は、あなたに裸を見られた事を夜中に思い出したいだけだと思いますので…。」
なんという素晴らしい女神様なのだろうか。
裸をじっくり見せて頂けただけでなく、夜中に俺の最低な視線を思い出して下さるなんて本当に素晴らしい女神様だ。
どっかのケチ神とはえらい違いだ。
あれ?
「俺をこちらの世界に送った神様がいるのですが、そちらの神様の加護はないのですか?」
「さあ?特に無いですね。多分貴方に興味がないのではないですか?」
俺は頭の中からケチ神の記憶をそっと消去した。
「それでは以上でよろしかったでしょうか?これで私も失礼しますね。」
「えっ?どっかいってしまうのですか?」
「はい。私も次の仕事が有りますので、でわ。」
それを最後に心に話しかけても、神のシステムからの返事はなかった。
随分と久しぶりに人(女神様やそのシステム)と話したけれど、うまく話せて良かった。
元々友人が少ない俺は1人でも平気だったのだが、この世界にはネットが無いのだ。
ちょっと貴重な情報と超貴重な裸はまさに女神様々だった。
土日は更新できないと思います。
すいません。