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決闘

ウインが用意してくれた会場は武道大会決勝の会場だった。


武道大会の前夜祭的なイベントとして会場を借りたそうだ。

ここならリングもかなり大きいし俺に有利だ。


シルクとリコは会場の外に店を構えて、どっちを応援するでショーとか言うチケットを販売している。


応援した方が勝つとチケットを買った金額によりお金がもらえる方式だ。

要はギャンブルのお店だ。


ウインは伝統ある決闘が〜と頭を抱えているが、俺は75対1という絶望的予想に頭を抱えている。


それを見た真冬がブチギレて俺が勝つ方のチケットを大量購入する。


そしてそれを見たリコの本を持った女子達が発狂して俺を応援するチケットを買う。


一旦は5対1まで盛り返したが、カクリカの生徒や保護者が投資して結局65対1に落ち着いた。


シルクとリコが大喜びし、ウインが益々凹む。


それが今日の試合前の出来事だ。


「頑張れよ。良い戦い期待してるぜ。」

「俺が無属性でワルサーボコるのを期待してくれよ。」


「ギリスの伝統ある決闘がこんな悪用されてしまいすまない。」

「でかい会場ありがとな。

安心しろ、正義が勝つのがギリスの決闘だろ。」


「イヤー儲かったアル、後はワルサーが負けるところ見せてくれたら完璧アル。」

「任せろ。勝利の宴の準備も頼んだぞ。」


「私、本で儲けたお金もお店で儲けたお金も自分の全財産も全部ロックに賭けたから必ず勝ってね。」


俺は思いもよらぬリコの言葉に言葉を失う。

リコはそこまで俺の事を思ってくれていたのか。


「僕ももちろんロックに全予算賭けたよ。」

真冬もリコに続いてそう言ってくれた。


「真冬はそうしてくれると思っていたが、リコまで…、ありがとう。

これは絶対勝たないと責任重大だな。」


俺達は無言で拳と拳を重ね合わせたり、握手をしたり友情を確かめ合う。


「責任なんか感じなくていいし、そんなに緊張する必要もないでしょ。早く行って勝って来なさい。」


「リコ、そんなに俺の勝利を信じてくれるのか?」


「何言ってるの?忘れたの?私お父様からロックの情報聞いてるのよ、ロック水属性使えるでしょ。」


…。


その瞬間ジョン、シルク、そしてウインまでが外のチケット売り場に向けて走り出した。


俺と真冬は静かになった控え室で向かい合う。


「勝利条件はドラゴンさんに頼んでニカナーノと相談して決めたから後の事は気にせず頑張って。」

「そんな事までしてくれたのかありがとう。」


俺と真冬は控え室を出て決闘のリングに向かった。


そこには既にワルサーが待ち受けていた。


「遅かったじゃねえか逃げたかと思ったぜ。」

相変わらず不敵な笑みを浮かべながら言う。


「後から来る方が勝つという法則を知らないのか?」


「言ってろ、会場の予想は65対1だ。

みんながお前が負ける事を期待しているぜ。」


掲示板の表示が変わる。


「良く見ろ、5対1になってるぞ。みんなお前が負ける事に気づいたみたいだな。」


みんなと言ってもジョンとウインとシルクだが、それにしても貴族とは言え学生3人が賭けただけでこんなに変わるのか大国の力は凄まじいな。


今度は会場の大人達が動き出す。

倍率が良くなったのだ、みんながワルサーの勝ちを買い結局は80対1に落ち着いた。


司会のアナウンスが入る。


試合開始5分前です。

まだ座席に座ってない方はお急ぎ下さい。


「武道大会前夜祭

ワルサー選手対ロック選手

試合前の予想は無情にも80対1。

果たしてどんな戦いを見せてくれるのか!

いよいよスタートです。」


ゴー〜ンっと試合開始の合図が響きわたる。


ワルサーは前回と同じ様に炎を纏い、火属性の魔法を撃ってきた。


俺は無属性魔法で対抗する。

1発 2発 3発!

予想通り3発で相殺できた。


俺は真冬のアイデア通り適当にワルサーに魔法を当てながら弾を空中に溜めていく。


ワルサーは笑いながら言う。

「おいおいなんだこれは全然痛くないぜ!

別に属性魔法使っても良いんだぜ。」


チャンスだ。


ワルサーは気付いていない。


俺は油断しているワルサーに向かってどんどん魔法弾を放つ。


会場の観客が騒めき出した。


観客は遠くから観ているから気付いたのであろう。


ワルサーも気付いた様だ。


だが、もう遅い!


ワルサーが空中の弾を5つ壊す間に俺は20発以上撃ち込む。


ワルサーを囲む弾がどんどん増えもはや会場中がプラネタリウムの様に輝いている。


「ギブアップしろ、ワルサー。お前死ぬぞ。」


「うるせえ、俺にはまだ秘密兵器があるんだよ。」

ワルサーは鎧の中から何やらクリスタルの様な物を取り出す。


その瞬間ウインとジョンが叫んだ。

「あれはまさか…、気をつけろロック!」


俺が念のため無属性魔法の弾をいくつか守備にまわしたのとほぼ同時だった。


ワルサーが頭の上に掲げたクリスタルから4属性魔法が放たれた。


ワルサーが持っていたのは人の魔力を吸い上げ融合する魔力融合核だった。


あまりに危険なので、国際条約で禁止されてる武器だ。


巨大な魔力融合核を作れば国を1発で吹き飛ばす様な非人道的な魔法が撃てるのだ。


ランサーの持っている手の平サイズでも爆発させれば会場中が吹っ飛ぶであろう。


カクリカの関係者達が武舞台に結界を張る。


手際がいい。

最初からもしもの時には使うつもりだった様だ。


「くそ、ギリスの警備も結界を張れ。

魔力融合核についての問題は後だ。

今は爆発に備えて対応するんだ。」


ギリスの警備や騎士達が駆けつけて結界を強化する。


そうこうしているうちにも、俺の無属性弾はどんどん減っていった。


「はっはっはっはー、どうしたどうした今どんな気持ちだ?もう負けを認めても許してやらないからなぁ。」

ワルサーは悪い笑みを浮かべながら堂々と魔力融合核から4属性全ての魔法を放つ。


「くそ、やるしかないのか。」

俺は無属性弾を撃つのをやめて、水属性弾を撃った。


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