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歓迎会

放課後、俺と真冬は寮の部屋で揉めていた。


「いやだ、俺は行きたくない。」


「大丈夫だって言ってるでしょ。」


「だって誘われたのは真冬だろ。

俺が一緒に行って、なんであいつ誘ってないのに来たんだ?ってポカーンとされたらどうすんだよ。」


「だから大丈夫だよ、きっとみんなもロックに来て欲しがってるから。」


「いやだ。」


俺はヘタレていた。

まだ学校に慣れていないのだ。

ここは冷静に考えてコミュニケーション取らないといけないのだ。


「勉強だけじゃなくていろんな国と交流持つ事もニカナーノに言われたでしょ。

ウォッカニの部屋に入れるんだから、調査するチャンスでもあるんだよ。」


そうだった。

言い負けた俺は渋々真冬に着いて行く。


俺達はウォッカニの部屋の扉をノックして中に入った。


進入禁止の結界は切ってあったが、検査用の結界が俺達を調べる。


ジョンが結界の検査結果を見る。

「どれどれ、予想通り真冬の魔法は不明だ隠されてるな。

ロックの魔法は…。」


しまった。

結界にはこういう使い方もあるのか。

真冬はまだ自分でも何属性か知らないみたいだし、まだ属性魔法は使えないからセーフだが俺は……。


「ロックの魔法は四種全部だと!」


「なんだと。ギリスの長い歴史でも四種全部持ちは確認されていないんだぞ。」


「アイヤー、こういう隠し方もあるのね。

あれだけ器用なら隠すより、全部ある様に見せる方が楽ね。これじゃ何属性かわからないのね。」


「なんだよ期待させやがって。」


「確かに四種全部持ちなどいるわけないな。」


ふう、なんとか助かったみたいだ。

これで解剖されて人体実験されないで済む。


「へっへっへっ、ロックはすごいでしょ。」

真冬はなんか嬉しそうだ。


周りを見ると小国連合とかいう生徒達もいた。


真冬がジョン達と話している間に、俺に自己紹介してきた。


「はじめまして、僕は国王の六男…。」

「私は、継承権6位の…。」

「僕は、国王の六男の…。」


なんと、この学校は六男だらけだった。


よく見ると俺のとは違うが、きちんと製本された本を持っている奴までいる。


『えー!私が本当に首席代表⁉︎首席卒業した私が教える学校の過ごし方。

著者 ニカナーノ』

帯には『今までにない学校バイブルの決定版!私もこの本を買って学校を無事卒業出来ました。 推薦人 ヅーカジェンヌエリザベス』とまで書いてあった。


俺はなんか耐えられない気持ちになって、一回食べ物を取りに行くと言って逃げ出した。


みんなすごいな。

それぞれが将来国を背負う者として頑張っているんだな。

俺は前世では見た事もなかったエリートに触れてそう思った。


いや待て、ニカナーノの本片手に大国にビビりながら交流関係を広げてるだけじゃないか。


やっぱりエリートはぬるい人生だ。


俺は本の表紙で優しく微笑むニカナーノを見て決心を新たに今度は真冬達に合流した。


早速ジョンが話しかけてくる。

「ようロック。あっちの外交はもう済んだのか?」


「ああ。」


「今度の魔法実技は俺と戦ってくれよ。

俺も無属性で戦うからよ。」


「俺も勉強の為にいろんな人と戦いたいです、よろしく頼みます。」


ウインが話しに入ってきた。

「あの器用な魔法はどうやって使える様になったんだ?ギリスでも見ないレベルだったぞ。」


「もともと一人の時間がいっぱいあったんで、魔法使って遊んでるうちになんとなく。」


シルクがうなづく。

「アイヤー、それ私もわかるよ。

警備の問題や習い事が多くて、同世代の友人と遊べなかったね。」


「確かに今が一番自由が多いかもな。

子供の時はどこの国も一緒だな。」


俺の最初の予想とは違くて、みんな少しはちゃんと学生として交流しているみたいだ。


国の代表同士として交流をはじめる前に少しは友人を作りたいのかもしれない。


「私も会話に入れてくれませんか?」

リコが会話に入ってきた。


「僕は構わないが珍しいな、どこにも属さないリコ姫が。」


「俺も構わないぜ。それにしても確かに珍しいな。まさか、お前デブ専なのか?」


「アイヤー、センス悪いね。」


「いえ、ロックは父のお気に入りなのですよ。」


父のお気に入り?

誰だ?俺はこの世界のエリート達との交流はほとんどないぞ。


「それじゃあ、ロックの情報を持ってるな。」

「教えるアル、教えるアル。」


「ちょっと待ってくれ、国とか魔法属性とか困るんだが。」


「もう諦めろ、ロック。

君の実力なら早々に襲われたりしないよ。」


リコは答えた。

「ええもちろん、父からはものすごいスケベだから気をつけろと伝えられております。」


「おいおい。」


「「「ワハハハハハハ。」」」


「そりゃいいぜ、ロック。

俺と仲良くして今度うちに遊びに来いよ。

ウォッカニの女は美女揃いで酒もいけるしエロいぞ。」


「うちも女の子の手配なら負けてないアル。

奴隷制度も残ってるから今のうちに私と仲良くしといて、うちと外交するといいアル。」


「ちょっとお前達、女性を友情に使うのはずるいぞ。ギリスにはビールとウインナーがあるぞ。」


「俺をスケベ扱いするのはやめろって。」


「真冬、ロックはスケベなのか?」


真冬が答える。

「ロックは筋金入り。

男の中の男だよ。」


「「「ワハハハハハハ。」」」


こうして俺達の歓迎会の夜は楽しく過ぎていった。


21話誤字脱字修正しました。

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