国王の座は誰の手に?
俺達はギルドに集まった。
議題は服屋の使いがもたらした情報。
キョトウ対デッカーザッカーについてだ。
俺達に敗戦を期したキョトウは500人近い兵士を失い、多額の賠償金を支払った。
これはギルドも一枚噛んでいて、キョトウが国を維持出来ない程の状況にはならない筈だった。
不運は重なる。
例の俺達から取り上げた門前焼肉の匂いにより魔物が押し寄せ、門の一部を破壊した。
いずれこうなるんじゃないかと思ってはいたのだが、このタイミングとは。
これをチャンスと見て兵を挙げたのが、
キョトウと昔から因縁のあるデッカーザッカーだった。
大体こんな話しだった。
俺達はキョトウの差別主義者の難民流入の阻止、戦後売りつける物資について相談していた。
要は自衛と金儲けである。
どちらかに加勢する気など全くなかった。
しかしこれに反対したのが真夏と万導達だった。
万導達は戦争に参加したいだけだったが問題は真夏である。
アレックス達を助けに行きたいという。
アレックス達とは焼肉パーティをしている。
真夏にとっては群れも当然だった。
しかし変に参戦するとデッカーザッカーと揉める事になる。
出来れば真夏の望みは叶えてやりたい。
それに俺だってアレックス達は助けたい。
しかし俺達が参戦すれば、せっかく集まってくれた国民達が危険に晒される事になる。
みんなの視線が俺に集まる。
「俺は、国王の座を三蔵に譲位する。」
それだけ言うと真夏に飛び乗り、
「三蔵後は頼んだ。ニカナーノ、三蔵を頼む。
万導、田中、シャルロッタもたもたしてると置いていくぞ。」
俺が言い終えると同時に真夏が走り出した。
唖然とする三蔵達にニカナーノは言う。
「三蔵は貴族の家の生まれだし、元山賊のお頭だから、リーダー経験もみんなからの信頼も厚い。俺は譲位して一般人だから戦争参加しても大丈夫。ってとこかしら?」
三蔵は言う。
「国王ってあんなに熱いタイプだったか?どちらかと言えば周りに迷惑をかけない代わりに自分さえ良ければ良いって感じだった気がするんだが?」
塚は言う。
「何だかんだ言っても10代だし、急に国王になったりして、調子乗ってるだけでしょ。こんな言い訳が社会に通じる訳ないのに。でもあのプレイとこの若さ上のバランスの悪さが良いわー。」
「まあ若い国王だし仕方ないわ。
細かい事は後で考えましょう。
私達がしっかりフォローすれば大丈夫。
それより今は国境の警備と戦争商戦が一番大事よ。」
早速ニカナーノは三蔵を助け国を動かし出したのであった。




