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主人公のレベルが上がった。

「うー、寒い寒い。」

三蔵の声が聞こえてきた。


ニカナーノは慌てて俺から離れてコートの前を閉じる。


それとほぼ同時にギルドの扉が開いた。


「ん?なんでみんなコート着てるんだ?」


三蔵が鋭く、今ニカナーノが最も言われたくない事を指摘した。


「あー、ちょうど三蔵にも謝らないければならない事があったんだ。」

俺は三蔵に言う。


仲間の能力は愚か、ろくに名前すら覚えていない事。俺の能力を話して居ない事を謝った。

そして、俺の事を説明しようとして三蔵に止められる。


「ちょっと待て。信用してくれてるのは嬉しいが、お前はこの国の要だ。万が一、俺が他国に捕まって魔法やスキルで自白させられないとも限らない。適度に信用してくれてればいいんだ。適度に。」

なるほど。


「それに、顔くらいは覚えてやって欲しいが全員の名前やスキルを正確には覚えなくていい。そういう時こそ俺達を頼れ。誰に何ができて何が出来ないか。どんな事を喜ぶかを把握してくれ。」

なるほど。


俺は今更、人の心やコミュ二ケーションの基礎を学んだ。


「よし、じゃあ、三蔵とニカナーノに最初のお願いだ。

今夜火の精霊とニカナーノの歓迎焼肉をするから、自己紹介になったら出来るだけ俺に分かりやすい様に自己紹介の順番を調整してくれ。」


「そうね。精霊が仲間に入るって事で、魔法属性別に紹介してもらいましょう。それに特技を1つか2つ言って貰えばちょうどいいんじゃないかしら。みんなにも言いたくないスキルもあるだろうし。」


そうと決まれば話しは早い。


「真夏、後の事は2人に任せて俺達は狩りに行くぞ。干し肉でも美味いがやはり狩りたてが一番だ。」


俺に群れのリーダーとして自覚が出たせいか、真夏の尻尾フリフリも最高調だ。

俺達は早速いつもの白大猪達がいる方へ向かった。


肉は狩りたてが一番。

野生の白大猪は部位によっては時間が経つと菌の心配があるため食べられないのだ。それ以外の部位も死後硬直がはじまるため、狩ってから2時間以内が最高だ。

低温で熟成させる手もあるが、狩ってから2時間以内が至高。狩人だけの特典だ。


「ところで真夏はいつからみんなと話せたんだ。」

「門前で訓練してた頃から少しずつだよ。」

…、そんな前からだったのか。


「真夏はみんなの名前覚えているのか?」

「そんなの当たり前でしょ。アレックスさん達も含めてみんな覚えてるよ。」

俺はもう何も言えなかった。


みんなへの謝罪は最高の肉で伝えようと心に誓った。


次回やっぱり例の歌。

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