さすが俺のパーティだ、
山賊のリーダーだった男、三蔵はうつむいて、肩を震わして涙を堪えていた。
元山賊達は泣いて喜んでいた。
ニカナーノは感動して、何故か誇らしげに震えている。
真夏は俺が大きな群れのリーダーになったと全力吠えながら、尻尾を振っている。
何故こんな事をしたかはわからない。
何だかんだ能力が上がって余裕が出たせいか?
真夏との生活で心が癒されたせいだろうか?
それとも山賊達の仲が羨ましかったのだろうか?
前の世界でも1人で生きてきたはずの俺が、酷い人間しかいないはずのこの世界で人を、ましては元山賊達を信じてしまった。
いや、そんな筈は無い。
報酬の10%を貰うし、廃墟となってゴミ同然の拾ったハイイーキョ村の権利書を売りつけるのだ。
そうだ、真夏との散歩は譲れないが、模擬戦はコイツらにやらそう。痛いのは嫌だし。
うん、俺は俺だ。
大丈夫。
そうだ、明日は久しぶりに焼肉にしよう。
余計な事を考えたり、悩んでないで焼肉だ。
人数も、多いしちょうどいいだろう。
ついでに、久しぶりにアレックス達も誘おう。
俺なんかの誘いじゃ来ないかもしれないが一応誘う。
焼肉仲間だしな。
焼肉といえばあいつらだ。
俺は何故かニカナーノにも明日は焼肉だと伝え、ギルドからの帰りに、アレックス達の所により、明日は焼肉だと一応伝えた。
久しぶりに来て友達面で何言ってんだとか言われる事もなく、みんな喜んでくれた。
次の日。
俺は日課の朝の散歩コースを変えて、真夏達と森に来ていた。
三蔵の指示の元、手分けして罠を仕掛け
ていく。
俺と真夏は白大猪の群れの逆側に向かい、群れに襲いかかる。
白大猪の群れは4頭が尻持ちし、他の白大猪達を逃す。
するとあった言う間に真夏が3頭仕留めてしまった。しかも肉の味か落ちない様に頭だけを攻撃していた。
このままではやばい、焼肉だけは譲れないものがあるのだ。俺は真夏に群れを追わせる係を指示して、残りの一頭と対峙する。
俺は白大猪の首だけに全神経を払って切りつける。
なんとしても真夏よりも上手く肉の処理をするのだ。
白大猪との闘いは俺の大勝利で終わった。上手いこと首だけを切り倒し、ちょうどいいくらいに血抜きも出来た。
三蔵達の方も確認に行くとうまく罠が発動していた。
しかも、群れの子白大猪と群れの維持に必要な成体を避けて食べる分よりちょっと多いくらいだけを捕らえていた。
さすが俺のパーティだ。
焼肉を良く心得ている。
あとで三蔵に聞くと、部下には孤児だった者も居たので、狩りをする時には気をつけているそうだ。
コイツら本当に元山賊とは思えない程心が綺麗だった。




