異世界人の心と俺の心。
首都キョトウに向かう馬車の中アレックスがにやにやしながら俺に話しかけてきた。
「服は脱がなくていいのかい?そういう趣味なんだろ?」
「いや、待って待って待ってくれ。
違うから違うから。」
「でも結局丸5日間、村中をほぼ裸で歩き周ってたじゃないか。」
「いやそれは服が出来てなかったからだから。」
「えっ?出来てたぞ。商人がお金も貰ってるのに期日を守らない訳ないだろ。」
なっ、なっ。なんだと!
マジか!異世界舐めてた。
「あの服屋、俺が笑われてるの楽しんでやがったのか?」
「もしかしてお前本気で気づいてなかったのか?
本当は服が3日で出来てた事なんて子供達以外みんな知ってたぞ。」
何だと!
俺ははめられたのか。
村人はみんな俺に子守押し付けて楽をしたり、素朴そうに見えた村娘達も知ってて俺の股間を笑ってたのか。
俺は本格的に異世界の人間について考える時が来たようだ。
「なあ、アレックス。
俺はマジで田舎者なんだ。
そして酷い記憶喪失なんだ。
首都キョトウに着くまででいい。
色々教えてくれ。」
俺は文字も読めない事、お金のコインもわからない事、わからない事だらけな事を正直に話してアレックスに教えてもらった。
アレックスは最初は嘘だと疑っていたが、マジだと分かると色々教えてくれた。
残念ながら文字は覚えきれなかったが、ギリギリ生活できる程度にはなった。
そしていよいよ首都キョトウが見えて来たのであった。
そこでアレックスは真剣な表情で1度部隊を止める。
「みんな!作戦通りあれやるぞ。」
そして水溜まりでゴロゴロしだした。
他の兵士達もゴロゴロしだした。
中には食料用の馬車から肉の入った箱の底に溜まった血を浴びてる者までいる。
謎の行動にビックリして固まっているとアレックスはお前もやれと言う。
そしてデブの俺に出来る訳がないが、首都に着いたら弱って死にそうなフリをしろと告げた。




