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科学と愛は冒険の始まり  作者: トレア
プロローグ
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プロローグ1 若き日の過ち

 「なあ、宗次。本当にこいつを使えばあの日の僕の湧いた頭に冷や水ぶっかけられるんだろうな?」


 「お前も一緒にこいつを作ったってのにそれを疑うのか?実験用にぶち込んだ俺らの宝物はきれいさっぱりなくなってたのは樹も見てただろ?」


 「でも、実際こいつに乗り込むって考えると若干の恐怖がこみ上げてくるわけでございまして・・・。」


 「お前なあ、こいつに乗り込むのに振り絞る勇気とあの日伊理夜にあんなことを言うために振り絞った勇気のどっちが大きいと・・・。」


 「あああああああああああああああ言わないでええええええええええええええ!!!!!」


 「わかったらさっさと行く!何のために8年も費やしてこいつを作ったと思ってんだ。お前は今から過去をやり直すからいいとして、俺の人生は単純に8年間棒に振ったって言っても過言じゃねえんだぞ?」


 「謝りたい気持ちはやまやまだが、もともと過去に戻らなければいけなくなった原因はお前にもあるというのが僕の反論なんだが。」


 「もう行け。その話はもう耳にタコができた。」


 「ま、何はともあれ世話になったな宗次。」


 「昔の俺によろしくな。くれぐれも今回みたいに8年かけてタイムマシンを作るなんてバカみたいな真似させないように言っといてくれ。」 


             *     *     *

 

 まあ、読者諸君には何が何だかわからないままこのホモホモしい文章を読んでいただいたわけだが、こうなるまでに起こった過程を説明するには、実に8年にわたる血と涙の物語を聞いてもらわなければいけないわけでありまして。それではわたくし、天梨樹(あまなしたつき)のこの8年間のストーリーを小説風に聞いていただこう。

               

             *     *     *


 


 そう、それは中3の3学期にまで遡る。この時期といえば、高校受験でみんな忙しかったり、目指す高校が友人や恋人と違ってブルーな気持ちに苛まれたりする情緒不安定な時期だ。

 何を隠そう、僕も表にこそは出さなかったが、同じような気持ちを抱いていた一人であったからだ。


 僕には、周りからとても人気があり、絵に描いたような美少女と謳われる幼馴染がいた。彼女の名前は伊理夜玲那(いりやれな)

 玲那は純粋無垢を体現したかのような女の子で、人気こそあったが、学校でウェイウェイ言っている男子からすると近寄りがたいオーラというものを発しているような子だった。

 実際、彼女は学校では男子とは挨拶はするが、学校の中で男子と一緒に話したり、どこかの男子と噂になったりするような活発系の女の子ではなかった。


 そんな彼女と幼稚園以来ずっと仲がいい僕は優越感を感じていた。一番最初に彼女に恋心を抱いたのは僕だし、彼女の唯一といってもいいほど貴重な男友達のはずだし、彼女と一番距離が近いのも僕だと自負していた。

 そんな彼女の迷惑になってはいけないと思い、学校ではなかなか話しかけにはいけなかったから、周りに僕たちの親密さを悟られることもなかった。

 そんな感じで秘密裏に愛を育んでいたんだから僕の人生はバラ色に近い色で彩られていた。


 まあ、そんな僕がブルーな気持ちを抱いていた理由はもうお察しのことだろう。

 玲那と進学先が違ったためである。

 どちみち学校ではそこまで接点がなかったしそこまで落ち込む必要はなかったんだけど、時々2人で遊んでいたときに学校での出来事について語り合うのが好きだったんだ。だからそこは残念な気持ちでいっぱいだった。樹君のクラスの○○君と○○ちゃんがいい感じとかいう噂話を聞いたり、玲那のクラスの現国の教師の板書が下手だったからこっそり僕のクラスの現国のノートを貸してあげたり、体育祭で同じ組になったって喜び合ったり、文化祭の出し物の意見を出し合ったり・・・。いやもうこれカップルだろマジで。


 そんな俺らのやり取りを唯一知っている者がいた。僕の親友かつ悪友の蒔田宗次(まきたそうじ)である。

 後に僕と一緒にタイムマシンを作らされる羽目になるなんて当時の彼は知る由もない。僕自身もそうだったんだけど。

 そんな宗次にだけは、僕が玲那と仲がいいことが直感でばれてしまった。恐ろしいやつである。


 「お前みたいなやつが明るく元気に学校に通っている理由なんて、好きな女がいるからって理由くらいしかねえだろ。それも地味であんまり目立たないお前が、ここまで前向きに学校に通うくらいの相手なんだから、相手は伊理夜くらいの美少女なんだろどうせ。」


 「いや、ドンピシャすぎて怖えよ!てかポジティブな気持ちで学校行くのってそんなハードル高いの!?」


 まだ出会ってそんなに経ってない頃にこんなことを言われたものだから、違うと否定することができなかった。

 まあこの頃の僕は人生バラ色だったから他の学生諸君の学校に行くモチベーションの低さなんて全く把握していなかったわけでございまして。


 だから宗次は僕の玲那に対する気持ちも全部知っていた。だから僕も何かあったらすぐに宗次に相談していた。

 それは玲那と進学先が違うと知って深く落ち込んでいた時も例外ではなかった。

 でも、僕はこの時宗次に相談をしたことこそが僕の人生最大のミスだったということを思い知ることになる。


           

 初めまして、トレアと申します。この度小説を連載する決意を致しました。私は、ラノベの読書経験などがそんなに多いわけでもなく、こういったものの勝手などもよくわかっていないので、読みにくさや、おい、ここ前の設定と矛盾してんじゃねえか!みたいなことがあるかと思いますが、初心者による拙い文章ですのでどうか暖かい目で見ていただければと思います。設定の矛盾は致命的ですね。気を付けます。

 更新も不定期になるかと思いますし、読者がつくとも現時点では全く想像できていませんが、もしお付き合いくださる方がいらっしゃれば今後ともよろしくお願いいたします。

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