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02

ちょっとだけ真面目なお話。

でも、登場人物たちは脳内変換の並行世界からやってきています


日本サーバの最大戦闘系ギルド<D、D、D>のギルドルームで中心スタッフによる会議中


「それでは当初の予定通り、明後日の大規模戦闘フルレイドでは高山女史が立案していた『フィールドモニター』を用いた戦術で行う。現状での各位の能力を加味し、フィールドモニターは高山女史、アイテムや装備の損害率のリアルタイムモニターをリーゼとする。各パーティー構成は先ほど選出したメンバーとし、戦況の変化による対応は基本、高山女史に一任。以上が今日の会議の結果となるが、なにか意見のあるものはいるかな」


「ミロード、確かに大規模戦闘における『フィールドモニター』の必要性を提案したのは私ですが、担当は私ではなくクシ先輩の方が適任と思うい、くしゅん」

「失礼しました。やはり集団戦闘での戦術では、クシ先輩が適任と思いますが」


「ふむ。このような意見が出てるが、会議早々に担当を辞退した貴方としてはどうです」


「え、私は?いや大体の戦況は分かるけど、4パーティー分の面倒は見切れない。それに今まで簡易的なシュミレーションをした時だって、山ちゃんが指揮を担当した回が一番安定してたでしょ」


「でしたら、初回の指揮官は私にさせて頂きたいのですが」


「リーゼ、今の君の状況把握では、急な戦況変化への対応が出来ないことは、わかっているはずだ。その代わり、訓練結果のレポートを参考にすると、君にはモニターとして今回の記録の分析をしてもらうのが一番望ましい」


「わかりました。ミロードがそう望まれるのでしたら、ご期待にそえた結果を出せるよう、当日までに完璧に準備しておきます」


「くしゅ、何度もすみません。話の続きを」


「ふむ。と言うわけで、今回は高山女史に指揮官をしてもらい、その結果をもとに今後の方針を、」


「、、、あっ!ゴメン。明後日の大規模戦闘に参加するの無理になった。クラスティ君、悪いけど別の日にしてもらえるかな。今回は演習なんだし、明後日ある大規模戦闘でなくてもいいでしょ。いやー、私もなんやかんやで古参メンバーだから、初回には参加したいし」


「突然どうしたんですか、御姉様。当日のスケジュールは皆さんが多少は無理をして合わせたのに。次回、このメンバーでスケジュールを合わせるとなると、かなり先になってしまいますよ」


「ホント、ゴメンね。急に知り合いに会いに行かないといけなくなってさ」


「高山女史。今回、彼女が参加しない場合のレイドの成功率と作戦への影響はどうなる」


「はい、考えますので、少々お待ちを」


「えー、クラスティ君。私抜きでも実行しちゃうの。ひどいなぁ。昔からの仲じゃない」


「貴方はしばらく口を出さないでもらえるかな」


「ごめん、わかった」



数分後



「お待たせしました、ミロード。今回の大規模戦闘にクシ先輩が参加しない場合は、レイドのクリアはおよそ7割程になります。ただし、『フィールドモニター』を用いた戦闘の情報収集を目的とした場合の達成率は、、、3割を切ります。シュミレーションではクシ先輩が運用するパーティーによる成果が大きかった為に、今からパーティー構成を変更するとなると、連携に問題が生じる可能性が非常に高く、従来通りの戦術との比較がほとんどできません」


「そうか。ではリーゼ、今の高山女史の考察をもとにギルドへのアイテム消費や装備品の修繕などの損害はどうなる」


「はい、ミロード。、、、今回のレイドクリアでの報酬を高めに見積もったとしても、当初の予定と比べ損害はかなり大きくなると思います。また、レイドクリア率、目標達成率からすると、まだ高難易度のレイドに挑戦する方が、、、」


「では、彼女を抜きで明後日の大規模戦闘で『フィールドモニター』の運用をした場合、ほとんどが得るものがない上に、ギルドへの損害だけが大きくなると言うことか」

「では、ギルドマスターの権限により、明後日のフィールドモニターの運用を目的とした大規模戦闘は中止とする。ただし、別の大規模戦闘へ従来通りの戦術で参戦する。リーゼ、他のレイド候補を検討していた中から十分に報酬を得られるものの選出せよ。なお、当日のメイン指揮官もレイドを選出したリーゼに任せる。高山女史は大規模戦闘には参加せず、このような事態が発生した時の対処方を検討。ただし、こちら来週でいい。検討に充分に時間をかけるように」


「はい、かしこまりました、ミロード。本日中に候補を決め、後ほど連絡します」


「ああ、わかった。ただし、レイドの選出にあまり時間がかかるようなら最低限のもので構わない。なるべく参加者がログインしている時間内で報告してくれ」


「そうなると既存の成功率の高い低難易度に限られますが」


「いや、それで構わない。ただし、今回はレイド参加者への突発的な変更連絡の対応の調査も含むこと。各担当部署との連携を迅速に行うように」

「なお、リアルを優先するということは否定しないが、今回は綿密なスケジュールを予め組んでおいた中での突然の大規模戦闘への欠席ゆえ、今後のギルドの規律への影響が大きい為、櫛八玉にはギルドマスターをしてペナルティーをかける。処置内容は後日、ギルドホールの掲示板に掲載する。では、今日の会議はこれで終了とするので各自解散。櫛八玉は本件について話があるので残れ」




そして、櫛八玉とクラスティだけがギルドルームに残る




「ギルドマスターとしてではなく、一個人として言わせてもらうと、貴方はもう少し考えて行動してもらいたいものだ」


「あのね、クラスティ君。もし、あのまま明後日の作戦の実行を優先したら、流石に私でも君を軽蔑してた。君も気がついてたはず。あのままでは、ウチのギルドから一人抜ける可能性があったことに」

櫛八玉は、きっと自分の信じた道をまっすぐ進む(きっと

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