09-13
「ヒメちゃん」
オンラインゲームでは普通にいますよね
現実の方にも
「『行動がわがままなお姫さま』な方ですか?お姫様ロールプレイの方でしたら何人か知っていますが。全身ドレス装備に揃えてサブ職を『貴族』系列にされている方達にも一お会いしたことはあります」
「それは、ギルド<午後のお茶会>の方達ですね。今の話題とは全く別物な上、彼女らを比較に出すのは失礼過ぎますね。あ、ちなみに彼女達に『勘違いしてすみません』なんて絶対に言ってはいけませんよ」
「そうなのですか?では気をつけておきます。そうなると『ヒメちゃん』とは、結局どのようなロールをしている方のことを言っているのですか?」
「そうですね、以外とかぐや姫が近いかもしれませんね」
「あの、かぐや姫ですか?今までのお話との共通点は『姫』が付く事ぐらいしか思い当たりませんが」
「そうですか?かぐや姫は『お姫様』ではありませんが、綺麗という理由で『姫』と呼ばれています。また色々な贈り物をもらっている中、結婚の条件として『秘宝級』ではなくほぼ無理とわかりながら『幻想級』を求めました。それでも周りの男性達は自ら、かぐや姫が月に帰りたくないという願いを叶えるため、月の使者を追い返そうと尽力を尽くしました」
「確かに部分的に抜き出せば、そのような解釈もできなくはありませんが。ですが、それはかぐや姫が望んだことではなく、結果として悪い方へことが進んでしまっただけで」
「もし『かぐや姫は周りが自分に構ってきてくれることを喜んでいた』と表現が書かれていたらどう思いますか?」
「え!?かぐや姫が喜んでいたらですか」
「そう、実は確信犯であの行動は自分に注目してもらって満足のためだったら。しかも周りの男性達の目的もかぐや姫の気を引こうとするため。もし月からの使者を追いかえせていたら、両者とも幸せでめでたしめでたし、だったでしょうね」
「それだと流石におとぎ話として問題が」
「そう、おとぎ話だと少々無理がありますよね。実際のかぐや姫は清らかな心の持ち主ですし。ですが現実だったとしたら成り立つと思いませんか?」
「それは、、、」
「『ヒメちゃん』もしくは『姫プレイヤー』とはそういったロールプレイの人たちのことを比喩してそう呼ばれているのですよ」
「、、、ですが、それならなおさらクシ先輩との共通点が!」
「おや?櫛八玉さんと『全く共通点がない』とは言い切れませんよ」
「どこに共通点があるというのです!」
「では、貴方が『クシ先輩を慕うこと』を喜んでいませんか?『秘宝級より幻想級を欲しがる』ことはありませんか?櫛八玉さんが『自ら言わなくても貴重な品を差し上げる』ことはありませんか?櫛八玉さんが『その現状に満足している』と思いませんか?」
「!!」
「さて、それでは話を戻しましょう。とりあえず『姫さん』と『櫛八玉』さんが同一人物のことを指している可能性があることは分かっていただけましたよね」
かぐや姫=ヒメちゃん、は流石に無理矢理過ぎますね。
でも、、、説明出来なかったんです