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03-8

山ちゃんに突きつけられた究極の二択


本音を言うか、言わないか


果たして正解は!?

「どう?山ちゃん、美味しい?(にこにこ)」


「えーと(せっかく作ってもらったのに美味しくないとは言えない)」


「ふふふ、山ちゃん思ってることが顔に出るよ」


「え!?私どんな顔してました!」


「そうだね、わざわざ作ってもらったから美味しくないとは言えないがなんと言ったらいいからわからない、って顔してるよ」


「ええ?!いえ、決してこのお粥が美味しくないのではなく、人それぞれの好み次第で美味しいかどうか決まりますし!そ、それに私いま風邪引いているので味覚がちょっとおかしくなっていると思われまして」


「いやいや、まだ山ちゃんの味覚はちゃんとしてるよ。もしこれが本当に美味しかったり味がしなかったりした方が逆に重症だよ?まあ本当に好みだったら別だけどね」


「それはどういうことですか?」


「だってコレ『美味しくはないお粥』だから」


「え?」


「山ちゃんはこのお粥は美味しかった?」


「いえ、どちらかといば美味しくは、、、、」


「ちょっと意外だな。私はこの味が苦手で全く美味しいとは感じないんだよね。むしろ不味い」


「でしたらなぜか、このお粥を作られたのですか?クシ先輩は料理を絶対に失敗するわけはありませんし」


「なぜ絶対失敗しないと思ってるかは後で聞くとして。作る前にも言ったけど、これ『風邪用特製おかゆ』だから」


「確かに生姜などは風邪の時にはいいと聞きますが」


「正確に言うと、私の家に代々伝わる『風邪ひいたらこれ食べて寝てたら、風邪なんてすぐ治る』おかゆ。これ食べて治らない時に病院に連れて行ってもらえるぐらいの伝統料理」


「それでしたら食べる前に教えていただければ、心の準備もできていたのですが、、、」


「いや〜、このおかゆを初めて食べた人のなんとも言えない表情を見るのが面白て教えないんだよね」


「クシ先輩、それはちょっと悪趣味です」


「おっと、長話してるとはお粥が冷めちゃう。ほら、あーんして」


「え?!すでに味わってますから、自分で食べれますから」


「だーめ、このおかゆ美味しくないから他の人が食べるペースを調整しないと一気に食べたり冷えるまでゆっくり食べたりしちゃうから。ちなみにこれも代々伝わる伝統行事だから」


「・・・もしかして食べ終わるまで、、、」


「もちろん。だからほら、口開けて」


「あーん。うぅ、恥ずかしさで逆に熱が上がるのですが、、、」


「あ、ちなみに上にのってる青唐辛子は私のオリジナルだから。いいアクセントになるでしょう」


「クシ先輩、伝統料理にアレンジはいけませんので、今すぐに取り除いてください」






おかゆをなんとか食べ終えてクシ先輩が台所に戻った時に枕の下に隠した携帯を取り出したら、いつの間にかヤエ先輩からメールがきていました



『アレは不味いが我慢して食べさせられろ。効き目はホンモノだ』

今更ながら気がついたのですが、


櫛八玉はダウナー気味な姉御肌

高山三佐はクールビューティな軍人お姉さん


・・・2人ともまだまだ若い頃だから気にしない

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