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百のスミレと千のユリ  作者: 水瀬 悠希
神様たちは大騒ぎ
18/20

冬夜君はうろたえる?

番外編(登場人物のまとめ的なもの)を18時に投稿します。

本編とは関係がありませんが、裏設定とかネタバレがあるかも。

みなさまよろしく。

 僕は肌を撫でるふんわりとした空気の感触で目を覚ました。

 たっぷりと眠った朝のような感じだけど、何だか身体が動かないのは、たぶん起き抜けで、身体が寝ぼけているせいだろう。

 ぼんやりと霞のかかった頭でそんな事を考えていた。


 どうやら仰向けに倒れ込んでいるらしいけど、なんとも状況がつかめない。

 たしか、ファルシェという邪神の住む神殿から出ようとして……


 ズキン。


 後頭部に鈍い痛みが走り、少しづつ記憶がよみがえる。


 ズキン。


 そうだ、神殿から出る寸前に、邪神に背後から抱き潰されたんだ。


 ズキン。


「……っう」


 先ほどよりも強い頭痛を感じると、だんだん意識と感覚がはっきりとしてきた。

 そして、後頭部に妙な感触があるんだけど、いったいこれは……


 むにゅ。


 なんだろう?


 さっきから後頭部に感じるこの…… 心地よく柔らかいものは……?


 そうか、僕は誰かに膝枕をされているのか。

 いい匂いがして、頭が何か柔らかいもので包まれているような感じがする。

 丁度いい温かさとぬくもりは、それだけでも… とても気持ちいい。

 マジで癖になりそうな柔らかさだ。


 そして柔らかな手の平のようなものが、静かに僕の頭を撫でている。

 その感触は落ち着くような、どこか泣きたくなるような不思議な感覚を呼び覚ます。それくらいに心地よかったんだ。

 それをもっと感じて……


 ちょっと待って?

 僕は、誰に頭を撫でられている?


「う… ぁ……」


 俺は鉛のように重たいまぶたを少しずつ、ゆっくりと持ち上げた。

 開いた視界の半分以上を占めるのは、なんだろう?


 こうして近くで見てみると、やっぱり…… でっかい、おっぱいだ。

 僕の上には、ド迫力のおっぱいがたゆんとしている。

 これはあの邪神の?


「えっ!? ……おぶぅっ?」


 勢いよく身体を起こそうとしたけど、出来なかった。

 僕は慌てて起き上がりかかったんだけど、むにゅりと柔らかな感触に押し返されて…… 改めて上を見上げると…… マジで顔が見えないんですけど?


『よかったぁ、気が付いたのね、冬夜くん』


 降りそそいだその声に上を向いた途端に、再び僕の顔はむにゅりっと柔らかい物の中に埋没していく。

 と言うよりも押し潰されている?


「むががが…… 息がっ ぐるじいぃぃ」


 僕は顔にのしかかる大きなむにょんを、必死になって持ち上げ…

 はあはあ、ぜえぇえ。大きい分だけ重いのは当たり前だけど、。

 爆乳おっぱいに埋もれてどうたらとか、最高のご褒美だとか言うけど、そいつは(自主規制)だよね……


『ああん♪』


 頭上から色っぽい声が聞こえてきたみたいだけど、ここで手を離したら、再びおっぱいに埋もれてしまう。一生懸命に押しのけないと、マジでヤバい。

 僕は普通におっぱいは好きだけど… 好きだけどぉ?

 たしかに頭上のおっぱいは、眼福ものだけどねぇ!


『駄目よ、冬夜くん。おっぱいはね、もっと優しくしなくちゃ… あんっ♪』


 その声を聞いた僕の身体は凍り付いたように動けなくなった。

 この声は間違いなく聞き覚えがあるんだ。

 そうだよ。間違いない。


「――フェイリア!?」

『おはよう、冬夜くん』


 あああああああああ…… 嘘だろ?


 邪神にひざ枕をされてたなんて。

ねえねえ冬夜くん? フェイリア様のおひざは私のものだかんね?

可哀そうな君のために貸してあげてるだけだからね?

そのあたり、わかっているわよねぇ?

うふ、うふふふ……

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