冬夜君はうろたえる?
番外編(登場人物のまとめ的なもの)を18時に投稿します。
本編とは関係がありませんが、裏設定とかネタバレがあるかも。
みなさまよろしく。
僕は肌を撫でるふんわりとした空気の感触で目を覚ました。
たっぷりと眠った朝のような感じだけど、何だか身体が動かないのは、たぶん起き抜けで、身体が寝ぼけているせいだろう。
ぼんやりと霞のかかった頭でそんな事を考えていた。
どうやら仰向けに倒れ込んでいるらしいけど、なんとも状況がつかめない。
たしか、ファルシェという邪神の住む神殿から出ようとして……
ズキン。
後頭部に鈍い痛みが走り、少しづつ記憶がよみがえる。
ズキン。
そうだ、神殿から出る寸前に、邪神に背後から抱き潰されたんだ。
ズキン。
「……っう」
先ほどよりも強い頭痛を感じると、だんだん意識と感覚がはっきりとしてきた。
そして、後頭部に妙な感触があるんだけど、いったいこれは……
むにゅ。
なんだろう?
さっきから後頭部に感じるこの…… 心地よく柔らかいものは……?
そうか、僕は誰かに膝枕をされているのか。
いい匂いがして、頭が何か柔らかいもので包まれているような感じがする。
丁度いい温かさとぬくもりは、それだけでも… とても気持ちいい。
マジで癖になりそうな柔らかさだ。
そして柔らかな手の平のようなものが、静かに僕の頭を撫でている。
その感触は落ち着くような、どこか泣きたくなるような不思議な感覚を呼び覚ます。それくらいに心地よかったんだ。
それをもっと感じて……
ちょっと待って?
僕は、誰に頭を撫でられている?
「う… ぁ……」
俺は鉛のように重たいまぶたを少しずつ、ゆっくりと持ち上げた。
開いた視界の半分以上を占めるのは、なんだろう?
こうして近くで見てみると、やっぱり…… でっかい、おっぱいだ。
僕の上には、ド迫力のおっぱいがたゆんとしている。
これはあの邪神の?
「えっ!? ……おぶぅっ?」
勢いよく身体を起こそうとしたけど、出来なかった。
僕は慌てて起き上がりかかったんだけど、むにゅりと柔らかな感触に押し返されて…… 改めて上を見上げると…… マジで顔が見えないんですけど?
『よかったぁ、気が付いたのね、冬夜くん』
降りそそいだその声に上を向いた途端に、再び僕の顔はむにゅりっと柔らかい物の中に埋没していく。
と言うよりも押し潰されている?
「むががが…… 息がっ ぐるじいぃぃ」
僕は顔にのしかかる大きなむにょんを、必死になって持ち上げ…
はあはあ、ぜえぇえ。大きい分だけ重いのは当たり前だけど、。
爆乳おっぱいに埋もれてどうたらとか、最高のご褒美だとか言うけど、そいつは(自主規制)だよね……
『ああん♪』
頭上から色っぽい声が聞こえてきたみたいだけど、ここで手を離したら、再びおっぱいに埋もれてしまう。一生懸命に押しのけないと、マジでヤバい。
僕は普通におっぱいは好きだけど… 好きだけどぉ?
たしかに頭上のおっぱいは、眼福ものだけどねぇ!
『駄目よ、冬夜くん。おっぱいはね、もっと優しくしなくちゃ… あんっ♪』
その声を聞いた僕の身体は凍り付いたように動けなくなった。
この声は間違いなく聞き覚えがあるんだ。
そうだよ。間違いない。
「――フェイリア!?」
『おはよう、冬夜くん』
あああああああああ…… 嘘だろ?
邪神にひざ枕をされてたなんて。
ねえねえ冬夜くん? フェイリア様のおひざは私のものだかんね?
可哀そうな君のために貸してあげてるだけだからね?
そのあたり、わかっているわよねぇ?
うふ、うふふふ……