思索物
考えて動く気配がない。今日もそんな日が続いている。やりたいという曖昧な願望だけでこの道に来た気がするなぁ。自分だけが何かを成し遂げたい一心で、しがみついて生きていたはずだったのに、蓋を開ければ全くやる気が出ない。やれば出来るのだろうか、何かをできるのだろうか。果たしてこの答えが分かるのはいつになるのだろうか、そう思いながら布団から出ず、いつも通り通知を眺める。
ふとした瞬間にやる気が出ないだろうか。
何のために生まれて、何をして生きるのか。昔は毎朝見たテレビの話は今も僕は分からないままだ。今僕が何を苦労して、何を考えて、何をしたくて、何になりたいのか、分からない。何をしてもなにを考えても分からない、何もしてないみたいだ。「なぁ、お前は何を苦悩してる?」鏡に問う。返事は無いが、あちら側の世界の僕も同じことを考えていることが顔でわかる。「なぁお前は何になりたいんだ?」僕は分からない、解りたい。わかってたら今こうやって無駄に時間を使って考えているわけが無い。こうやって考えたまま、何も形にしないまま、人生の理想だけを語って。今できない理由を鬱だのなんだのと、名前をつけて言い訳をしてあたかもその正体を知ったかのように僕は誤魔化している。こうやって文章しにおこせば自分が分かるんじゃないかとか、頭の中がこれだけ考えれるほどすごいんじゃないのかとか、優越にひたっている。頭の中でピンスポットの当たる、僕の言葉も前を見れば何も分からないただ真っ黒な先の見えない壁がある。そのまま1歩をふむことがなく人生を全うするのが嫌なだけで、未だ僕の位置は変わらない。その壁から目を逸らして、やりたいことの真っ暗な現実から逃げて、後ろに見える光っていた今までを見に行こうとする。鼻を伸ばしたいだけなのか、誰かに見て欲しいだけなのか、見られないことがこわいのか。だがその光っていた今までから動こうとしていない。やる気が出ない…。
「は?ふざけるな、お前がやりたいと思っていた事だろう」「今はやめておこう」「じゃあ何のために今悩んでる」「仕方ない」「そんなことはない、しっかり理由と意味がある」「考えるだけじゃダメだ」「じゃあ行動に移すべきだ」「お前は何になりたい」「お前は何のために今考えている」「お前はなぜ動こうとしない」「なぜ」「なぜ」「なぜ」……
なぁ、お前はいったい何者なんだ