【短編・完結】にゃんこと私 どたばた防衛ダイアリー【祝600PV】
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とても嬉しいです。これからも宜しくお願い致します。
ある日私の家に子猫がやってきた。
私のお母さんが、職場の同僚の人のとこで、ネコが大量出産したらしい。
その人が里親を何人か探しているようだった。
うちのお母さんにも、連絡が来ていて、お母さんのLINEに可愛い子猫5匹のちょっとした動画が送られてくるようになった。
子猫たちがじゃれる仕草がほんと可愛い。どうして、人間の赤ちゃんも動物の赤ちゃんもこんなに可愛いのだろう。
私たちを誘惑するフェロモンが子供の時期は出ているのかな?
1にゃん匹目、毛が真っ黒の猫
2にゃん匹目、白色をベースにちょっと茶色のラインが入った猫
3にゃん匹目、茶色と白がほどよくまざった斑な猫
4にゃん匹目、真っ白な、純白の王子様みたいな気品のある猫
5にゃん匹目、茶色がベースにちょっと黒色のラインが入った猫
どうして、同じ親から生まれてきたのにこんなに色が違うんだろうって思う。
私たち人間って、黒髪と黒髪なら、黒だけなのに。
金髪の人と黒髪の人が子供を作っても、金髪と黒髪が一緒に生えることがないのに不思議だよ。
私は真っ白なニャン子が欲しかった。
だって、真っ白だよ真っ白。世がよなら、きっとお城に迎えられるほどの高貴さだよ。この猫ちゃんは。うちはお城じゃなくて、ただの一般ピーポーなおうちだけど、迎えて上げたいと思った。
「ねぇ、お母さん私あの真っ白な猫ちゃんがいい」
ある日私はお母さんにそういった。
「あら、○○ちゃんごめんなさいね。あの白い猫ちゃんはね。奉公先が決まったのよ。
だから無理なのごめんね。」
「えええ~~~」
うちでも、前はビーグル犬のクーちゃんと名古屋コーチンのコ―ちゃんを買っていたのだが、クーちゃんは老衰でなくなってしまった。
コーちゃんは、外で放し飼いにしてたんだけど、頼りになるボディーガードのクーちゃんがいなくなった後も外で遊ばせていたの。
そしたら、ある日、血まみれになって、畑のとこでなくなっていた。
どうも野生の鴉か、ハクビシンにやられたようだ。
私は心のよりどころの2匹がいなくなり、かなりの時間泣いて過ごした。
それから我が家には動物がいない。
私が、コーちゃんの後に鶏を飼ってよ~~って頼んでもダメだった。
もう、勇敢なボディーガードがいないのだ。
今回はニャンコである。
ニャンコなら、室内で飼える。なら大丈夫と思ったのだ。
お兄ちゃんもお父さんもOKしてくれている。
後はお母さんさえOKしてくれれば、もう一度うちで動物を飼うことができるのだ。
お母さんにお願いすると、
「○○ちゃん。動物を買うのにはね。お金が沢山かかるんだよ。
ワクチン代に、病気にかかった時の診察代、餌代や、小屋やトイレ用シートだってかかるのよ。」
「それに、、、、、あなた面倒見れる?
コーちゃんの時も、クーちゃんの時も初めは私するって、言ってたけど、しばらく経ったら母さんがしてたじゃないの」
お母さんに窘められてしまった。
確かに、私は、お兄ちゃんやお父さん、お母さんみたいに仕事をしていない。
使えるお金だって、断然少ない。でも、お父さんもお兄ちゃんも飼っていいっていってくれた。
後はお母さんさえ、説得出来ればニャンコは飼えるんだ。
お母さんだって、LINEの動画見て、「あら、可愛いニャンコね。うちにも一匹欲しいわね」
って言ってたもの。
お母さんだって、飼いたいはずなんだ。だから、その最後の一押しを私が出来れば、ニャンコをお家にお迎えできる。
「お母さん。お母さん。今度は私、ちゃんとやるよ。トイレの後始末だって、エサの買い出しだって、絶対やるよ。バイトだってして、お金もちゃんと準備する。だから、飼ってよ。」
「もう○○ちゃん。あなたったら仕方のない子ね。お金はみんなでだすわよ。
実を言うと、お母さんも猫の赤ちゃんに一目ぼれしちゃってね。欲しかったのよ。
でも、あなたたちがしっかりしないと、また、お母さん全部することになるでしょ。
○○ちゃん、あなたはお金出さなくていいから、ネコのおしっこや糞の後始末、エサや、水やり、ブラッシングはお願いするわね。」
「うん、ありがとうお母さん。ニャンコを買ってくれるお母さんだ~~い好きだよ。」
「あら、いやなこだね~。お母さん猫飼わなかったら嫌われてたのかしら。」
「うううん、そんなことないよ。飼っても飼わなくても好きだよ。おかあ~~~さん」
私は、お母さんに抱き着いて感謝した。私の今できる最大限の感謝だ。
しばらく経って、うちにニャンコがやってきた。
白色をベースにちょっと茶色のラインが入った猫さんだ。
わ~~~可愛い。お父さんもお母さんもお兄ちゃんもみんなニャンコを見て、褒めてる。もうみんなでメロメロだ~~~。
私の部屋がニャンコの部屋になった。
だって、もうこんな可愛いいニャンコ外になんて出せないよ。
だから、絶対に玄関の扉に近づけないように、バリケードも2重3重にはったんだ。
ニャンコ防衛隊だよ。も~~~
一回ちょっと目を離した隙に、扉から脱走し、階段を素早くかけおり、第2バリケードの、プラスチック段ボールで作った垣根を飛び越え、お父さんが仕事に行くから玄関の扉を開けた瞬間お家から脱走だよ。
も~~誰のためにこれだけ大変な防衛も~~~を張ってると思っているの?君だよ君
。ニャンコ君。君のため何だよ。も~私の気持ちもわかってよ。
お父さんもお父さんだよ。サッカーのディフェンスみたいに、またの下にニャンコを通らせないでよ。そこはまたを閉じてブロックだよ。ブロック。
隠して、第1回ニャンコ防衛線は、各戦線をかろうなフットワークで避けて行った1歳未満のニャンコに家族一同負けてしまった。
幸い道路の上で、ゴロンと寝転んで、身体をジョリジョリこすりつけていたので、捕獲は何とかなったよ。
でも、あなたの上、電線の上にカーカーと黒い猛獣のカラスが2羽ほどいるんですからね。危ないうえに気を抜き過ぎだよ。まったく。
おかげで、敗北した我々人間の家族一同は、防衛網を見直すため、家族会議を開くのだった。
ニャンコを守るために、私、お父さん、お兄ちゃん、お母さんの4人は同盟を組みニャンコと戦うことを決めた。
防衛作戦会議の中では、ニャンコの名前も議題に上がったよ。
今迄は、おのおのがそれぞれ好き勝手によんでいた。クロロだったり、シロだったり、シム○だったり、色々だ。そこで、私たちは、ネコの名前を紙に書いて、どれがいいかニャンコ本人に選んでもらうことにしんだ。
ニャンコはあっちいったり、こっちいったり、座って前足を上げて、お腹を舐めたりと、いつも通りの仕草でまったく自分の名前を選ぶ気がないようだ。もう、ニャンコったら、決めないと変な名前になっちゃうよ。白いのにクロなんて名前は私は嫌なんだよ。ちゃんと選んでよ。
私は、ニャンコをずっと眺めて、その間祈りつづけた。私の書いた名前を選びますように。私の書いた名前を選びますように・・・・と
かれこれ、私は生き物に名前をつけたことがない。クーちゃんは、お父さんが突然ペットショップでビーグル犬を飼って来たのでお父さんがつけたんだ。コーちゃんは、お兄ちゃんが飼って来て、名古屋コーチンだからコーちゃんでいいよね。って言って決まったんだ。
私ならもっと可愛い名前をつけてあげられたのに。
今回は絶対可愛い名前を付けてあげたい。だって私のニャンコだもん。
しばらく経って、ようやく名前の書いてある
私の書いた名前のとこに行ってくれたんだ。そして、前足でこれだよってばかりに、紙に手を置いてくれた。
やった~私のつけた名前だ。嬉しくて、私は飛び跳ねてしまった。
お父さんも、お兄ちゃんも、お母さんも「あらあら、名前だけで。」と笑っていた。
このとき、ニャンコの名前が正式に「ニャン」に決まった。
ニャンコの名前が正式に「ニャン」に決まったことで、防衛作戦を進めることになったんだ。
有力な案としては、どこか空いている部屋に閉じ込めておくことだった。それなら、遊ぶときだけ扉を開けるから出る事は少ないだろうって、お父さんが。
でもでも、それだと、ニャンがすっと一人でいることになるし、可哀想だよ。
私は憤慨した。今迄通り、私の部屋でいいよ。私がすっと見てるから。
何度もそうやって、会議で説明したんだ。
でも、「○○今回はそれで、負けたんだから、同じことをしていては我々ニャンコ防衛隊はいつまで経ってもニャンを守ることが出来なくなってしまうんだよ」そう言われてしまった。
それなら、どうすればいいの?私にはわかんないよ。
お母さんが案を出してくれた。
「扉の前に、鉄の網を置いたらいいんじゃないかしら。ホラ、台所用品をかけるのに使っているやつよ。100均で売ってるし、お試しで出来るわよ。これなら、鉄の網の壁をよじ登るかジャンプする必要があるから、時間がかかるはずよ。」
そうだ。お母さんの言う通りだ。それなら、ニャンはお父さんの股の間をすり抜けても、網があって、結局は通り抜けられないんだ。
私はお母さんの案に賛成した。それなら私のお小遣いでも出来るもん。ニャンのためなら、私のお小遣いなんておしくないよ。それに、私が通る時も網をまたぐだけですむし、簡単なんだ。
そして、第1バリケードは、私の部屋。
第2バリケードは、階段下の玄関に向かう通路。
第3バリケードは、玄関の扉前だ。
この3つのバリケードがあれば、ニャンの脱走は防げるよ。きっと。これでニャンを守ることができるね。
後は私のお父さんのディフェンス力をアップすればよいのではと私は考えたが。却下された。
どんな人が使っても、ニャンの脱走を防ぐことができるのが防衛網であって、個々の能力に左右されてはダメなんだって。
えっ、どういうこと???って私難しくてよくわからなかったよ。
なんでも、家の中にいる人が、何をしてもニャンが脱走できないようにするんだとか。
私は意味がわからなくて、聞くのをやめちゃったよ。どっちにしろ、ニャンがお外にでなければいいんだよ。
ねぇ~~ニャ~ン。
と寝転がって防衛隊の作戦会議に参加しているニャンの首筋を私はくすぐった。
うん、気持よさそうに尻尾フリフリしてるよ。
これは守りがいがあるよね。
○月 ×日
今日も私は、ニャンにペットショップで飼って来た、カリカリのキャットフードを上げた。
銀の小皿にすれすれ一杯スプーンで掬って入れて上げるの。
なくなって、お腹がすくと、「にゃ~~~ん(お腹空いたよご飯ちょうだ~~い)」って呼んでくれるようになったよ。
ニャンのご飯食べるとこには、ニャンのトイレすることろと、爪をとぐところが一緒になっているんだ。
でも、この「にゃ~~~ん」が最近色々あって、ニャンの言いたい事がわからなくなってきたんだ。
私がトイレをしていると、トイレの前で待ち構えるようにもなった。出てくると「にゃ~~~ん」と言って、段ボールの爪とぎ、で爪をとぎだす。でも、しばらくすると後ろを向いて「にゃ~~~ん」っていってくるんだ。
なにかなと思って、背中をさすってあげたら、気持よく伸びをして、尻尾をたてて、フリフリしはじめた。
どうも、背中をマッサージして欲しかったみたいだ。それから、ちょくちょく私がトイレに入ると出待ちをするようになったニャン。
ニャンそれって、可愛いけど、人間ならストーカーさんになるんだよ。っていって、背中をまた撫でてあげる。
私達家族が食事するときも「にゃ~~ん」っていう、これはおすそ分け頂戴って鳴き声だ。
ご飯はちゃんと上げているのに、私がお父さんご飯だよ~~って、呼びに行くと、ニャンが一番先に降りてくる。
お父さんはDVDを自分の部屋で見てるので中々降りてこないんだよ。
ニャンはお父さんの代わりに来てくれたんだね。ありがとニャン。
○月×日
昨日からちょっと調子がおかしかった気がする。
ほんとちょっとオカシイかなってかんじだったの。
ニャンのおしっこがちょっと匂いがするな~って感じだたのね。
それとちょっとトイレの回数が多い気がしたの。
朝起きると、ニャンが「ニャ~ニャ~」叫んでる。
そして、嘔吐してた。これまでにも、嘔吐って結構あったんだ。お父さんは猫が自分の毛繕いしていた時に飲み込んだ毛を吐き出しているんだよって教えてくれた。
今日も多分そうだろうって、思ってた。
でも、その日は、その後にも嘔吐してたんだ。
どうしたのって聞くと、怒ったように「ニャ~」って叫ぶの私びっくりしちゃって、怒ったんだ。構って欲しくないんだって。思って、自分の部屋に戻っちゃった。
その後もニャンは時々「ニャ~ニャ~」鳴いていた。調子悪いのって聞きに行っても「ニャ~」って叫んで私にはわからなかった。
お水が足りないの?って蛇口を捻ってお水だしても、飲まずにプンって、どっかいっちゃうし。
爪が長いのって、爪を爪切りで気って上げて、ご褒美に「かつお節」あげても知らん顔するし。
いつもなら、違うんだよ。カツオ節の箱を開けた時点で寄ってくるの「ニャ~ニャ~」いいながら。
だから、お腹空いてないのかなって思ってた。キャットフードも全然食べてないし、夏バテで減衰してるんだと思ってた。
だから、ちょっとほっとけば治るよ。だって、私も調子悪いときは一日様子みるもん。
でもそれからも、「ニャン」は「ニャ~ニャ~」鳴いてた。
お兄ちゃんがお休みで寝てたけど、あまりにもニャンが鳴くものだから、起きてきた。
「ニャン。どうしたん」ってニャンに聞いてた。
「ニャ~ニャ~」ってやっぱりちょっと起こり気味でそれでいて、何かを訴えかけるようだった。
私はお兄ちゃんに昨日から、なんかニャンの調子がおかしいこと、嘔吐したこと、おしっこが少し臭うこと、食欲がないことを説明した。
お兄ちゃんはちょっとネットで調べて、9時になったら、病院行くぞ。○○用意しとけっていってた。
でも、私、その日は用事あったんだ。ニャンなら大丈夫だよって思いながら断ろうとしたけど、
「ダメだ、一緒に行くぞ。事情を説明できるのは○○しかいないんだ。お前がいかなくてどうする」
って怒られた。私は一緒に行くことになった。
お兄ちゃんが近くの動物病院に電話して、予約しようとしたけど、そんなのないんだって、だから直接来て下さいって。
私とお兄ちゃんは、ニャンをゲージに入れて、車に乗って向かった。ニャンはその間、「ニャ~ニャ~」いい放しだった。ニャンは車に乗るのも怖がるの。この前お兄ちゃんがゲージに入れずに車に乗せた時は、運転席の下に隠れてしばらくでてこなくなったんだ。
でも、今はお兄ちゃんもいるし、私もいるから大丈夫だよ、ニャン。
しばらくして、病院に着いた。
病院の中に入るとワンちゃんがいた。
ニャンがまた「にゃ~にゃ~」叫びだした。怖いのかな?
「先ほど電話で連絡した○○です。」
「本病院に診察されたことはありますか?診察券はありますか?」
お母さんが何回かワクチン接種でここに来てたみたいです。
「いえ、診察券は母が持っているので今はありません。」
「では、ネコちゃんのお名前を教えてください。」
「○○ニャンです」
「はい、ありました。ではどのようなご症状でしょうか?」
お兄ちゃんは状況がわからないため、私が昨日から様子がおかしかったことを説明した。
色々と質問もあったが、お兄ちゃんが聞いてきたことと大体同じだった。
「では、順番にお呼びしますから、こちらのブザーが鳴りましたら受付までお越し下さい。」
ということで、真夏なのに私とお兄ちゃんとニャンは車の中で待つことになった。
アイドリングストップなのに、エアコン掛けなきゃ、熱中症で死んじゃうよ~
ニャンがまた「にゃ~にゃ~」叫び出した。
大丈夫だからニャン。もう少しでお医者様に診てもらえるからきっとよくなるよ。
しばらく時間が経ってブザーが「ブーっ、ブーッ」となりだした。
私達は診察室に入っていった。
獣医の先生がいたので、挨拶をして、私がまた一から症状と昨日からの出来事のお話をした。
先生は、ニャンを選択に使う網ネットに入れて、網を絞り暴れないようにしてから、ニャンのお腹を触り、脹れてますねっていった。
どうやら、ニャンは人間でいう尿管結石みたいなもので、尿道に結晶が詰まり、おしっこが出ない状態になっていたんだ。
ごめんね。生理症状が出来ない状態だったなんて。私が一番ニャンのことわかっていたのに。私が一番何も出来なかったごめんね。ニャン。ごめんなさい。
もう泣きそうだった。もしかしたら、それでニャンが亡くなっていたかもしれない。そんなことになったら。。。。
と思うともう涙腺が緩んでポツポツ涙が出てきた。
お兄ちゃんが
「○○泣くなよ。お前がニャンの状態を詳しく知らなかったら、ここまではやく診察できなかったんだぞ。おまえがいたから、俺がこうやって病院に連れてこれて、間に合ったんだ。お前のせいじゃない。お前のおかげなんだ。」
慰めてくれた。いつも意地悪するお兄ちゃんが私を慰めてくれた。
私は泣くのをやめた。ニャンがどうなっているか知りたい。先生の話を聞かなきゃ。
先生によると、ニャンのこの症状は猫ではよくある病気なんだって。
主に食べ物に由来しているみたいだ。
思い返すと、ニャンは私達家族と同じ食べ物をよくつまんでいる。
だって、お父さんが、食事中にニャンが寄ってきて、もの珍しそうに見るから、わざと床やテーブルの上におかずの魚のお刺身や、焼き物、お肉なんかをこぼして、あげてるんだ。
それにニャンったら、私が買って来た和菓子のお饅頭、個別包装でラップしてあったのに、その上から爪であけて食べちゃったんだよ。
それにそれに、お父さんよく寝室でお菓子食べながらテレビみるんだよ。ニャンったら私よりもお父さんが好きみたいで、最近はよくお父さんのベッドに行くんだ。
で、この前お母さんがベッドの下を掃除したら、甘いお菓子がベッドの下から大量にでてきたんだ。封の空いているやつがニャンの爪か噛み後付で。
でも、お父さんばかりが悪いわけじゃない。私だって悪いんだ。ニャンが喜ぶと思って、かつお節をご飯のたびにあげてたんだ。それも帰ってから、確認したら塩分の表示があったよ。
猫って、人間よりも当たり前だけど、糖分や塩分の摂取していい量がかなり少ないんだ。だから、人間の食べ物は上げちゃダメなんだって。
ニャンは尿道が詰まっているから手術しないだめなんだって。
尿道にカテーテルを通して、詰まっている物質を取らないとダメって先生がいってたんだ。
それで、痛いから痛み止めの麻酔するって、筋肉注射するって言ってたよ。
注射って私が腕に刺すときも痛いよ。
私献血とか嫌いだし、健康診断も採血あるからお休みしたいくらいだもん。
注射の針を見るのが凄い嫌なんだ。
それがニャンに刺さると思うと、私は耳を塞いで、目も思いっきり閉じた。
だって、ニャンが痛い「ニャ~~~」って叫ぶと思ったんだ。
でも、ニャンは叫ばなかったよ。あんなにここに来るまでは「ニャ~~ニャ~~~」鳴いてたのに鳴かなかったんだよ。
ニャン強いね。ニャンは強いオスだよ。
手術室には私たちはいられないから、頑張ってねニャン。
終わったら前と一緒でオシッコちゃんと出来るようになるよ。
だから、頑張ってね。私は絶対成功するように祈ってるよ。ニャン。
手術は1時間くらいかかった。長かった、簡単な手術だし大丈夫だよって言ってくれてたけど。
私は手術が怖かった。もしかしたら、、、ってどうしても考えちゃうから。
「●●さん、診察室にお入り下さい」
看護婦さん?でいいのかな?女性の方が呼びに来てくれた。
そこにはケージになってスヤスヤ眠っているニャンがいた。
診察室の第の上には銀色のお皿が載っており、そこには400mlくらいの血の混じった液体があった。
先生が説明してくれた。
これはニャンの手術をしたときに出てきた。オシッコと詰まっている結晶だって。
中を見ると、目に見えるくらいの結晶(砂粒)みたいなのが沢山入っていた。
こんなに入っていいたら人間でも痛いよ。きっと。
なんか横文字の難しいカタカナを喋っていたけど、私にはわからなかった。
分かったのは、食事の影響が強いってことだ。
うん、もう私はニャンの好きなカツオ節もお刺身も上げないよ。
ニャンに生きてて欲しいから、ニャンが喜ぶって分かっててももう上げない私は決めたんだ。
お父さんにも厳しく言って、ニャンに上げないようにさせる。
だって、私もうニャンに苦しい目に合わせたくない。ニャンに手術なんかしてほしくないんだもん。
赤いのはやっぱり血で、内臓が炎症して、出欠していたみたい。
もし、来るのが遅かったら、手術後、病院で入院してたかもしれないんだって。
ニャンはお兄ちゃんが早くいくぞって、言ってくれたから、症状が軽くて済んだんだ。
私が一日見るって考えは間違えてたんだ。お兄ちゃんがいてくれなかったら、もしかしたら、もしかしたら、ニャンは。。。。。。。。
お兄ちゃんが私が泣きそうになったのを見て、ポンポンと大丈夫だよと肩を叩いてくれた。
うん、今回は出来なかったけど、次は私もちゃんと自分でお医者さん行くようにするよ。
診察が終わって、会計に移った。
ここでは、お兄ちゃんと私が泣きをみる番だった。
お会計 23,230円になります。
もうびっくりした。2時間の診察と手術で諭吉さんが2枚以上飛んで行った。
もう泣きそうだった。私のお小遣いじゃまったく足りない。
人間の場合は、保険があるから3割の負担で済むけど、ニャンは保険に入っていないから全額負担なんだって。
知らなかった。人間と動物って保険の適用が違うんだ。
ニャンといると私の知らない知識が沢山入ってくる。
お兄ちゃんを見ると、黙ってお兄ちゃんが諭吉さんを3枚出してくれた。
ありがとうお兄ちゃん、私もお金を稼げるように何かしないとね。
余談になるんだけど、
後日、お母さんが職場の人にうちのニャンが病気に罹ったことを話したらしい。
どうやらニャンの兄弟も同じ症状になっていたみたいだ。
その子は、症状にかかった後に病院にいくまでが遅かったみたいで、入院したらしい。
お会計は64000円くらいだったようだよ。
諭吉さん6人分だよ。
ニャンの命がお金じゃないのはわかっている。わかっているんだよ。
でもね、私たちが日々の生活をしていくにはお金が必要なんだ。
ニャンの命も勿論心配でならないようにはするんだけど。
高いお金を払わなくていいように絶対にニャンの食生活には注意しなくちゃね。ニャン
ニャンがうちに無事に帰ってきたよ~~
「ただいま~」
って誰もいないんだよね。ニャンをゲージから出したけど、まだ麻酔が効いててぐったりしてます。
ニャン頑張ったねエライよ。
そっとお気に入りの座布団の上に降ろしました。
帰ってきたお父さんとお母さんにも報告したら、お父さんとお母さんで医療費は折半になりました。
お父さんには払ってもらわないと、また、同じすることしれないもんね。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
それから数日はニャンはあまり食欲がないし、お水もあんまり飲まなかった。
いつもなら、背中かいてよ「にゃ~~ん」
ご飯頂戴よ「にゃ~ん」
僕と遊んでよ「にゃ~~ん」
って言ってくるのにそれもなかったんだよ。
ニャンまだ調子悪いの。大丈夫。
でも、私達が食事している時は「にゃ~~ん」って言ってくるんだよ。
しかも、エサを分けてくれるお父さんのとこに必ずいくんだ。
ダメだって、ニャンあなた次食べたら、無事じゃすまなくなるかもしれないんだからね。
お父さんもお父さんだよ。あれだけきつく皆で言ったのにぜんぜん懲りてない。
私達の前でも上げようとしてる。ダメだよお父さん。
もう、私がテーブルから降ろしても意味ないんだよ。お父さんがテーブルから降ろさないと。
そうしないと、いつまでたってもお父さんとこにいくんだよ。
もう、どれだけ言っても効果が一人と一匹に効果ないから。
可哀想だけど、ニャンは私達の食事中は、居間のお外で一人でいてね。
ニャンのためなんだよ。
開けてよ「にゃ~~ん、にゃ~~ん」なんて言わないでね。
私が悪い事してるみたいになっちゃうんだよ。
それから数日はそんな戦いの毎日だったよ。
でもようやく、「にゃ~」遊んでよ。とキャットフードの減りが早くなってきた。
ちょっとずつちょっとずつだけど、本調子に戻ってきたみたいだ。
よかったね。ニャン。
また、一杯遊んであげるよ。
でも、困ったことが一つ出来ちゃった。
ニャンの爪切り当番は私なんだけど、いつもは爪を切ったご褒美にカツオ節やチュルチュルあげてたんだ。
でも、病気のことがあったから上げられなくなっちゃった。
爪を切るとね、痛いからなのか逃げ出そうとするんだよね。ニャン。
でもいい子にしてたらご褒美上げるよって、切ってたんだけど。何も上げられなくなっちゃっちゃよ。
ごめんねニャン。
それからの爪切は、ご褒美がないとわかったのか、爪を切ろうとすると前以上に嫌がって、逃げだそうとするんだよ。
ニャン。お願いだから切らせてよ。
切らないと。抱っこした時にニャンの鋭い爪が私の柔肌に食い込んで痛いんだよ。
お願いだよ。ニャン。
●月×日
今日は私これから買い物いくんだよ。
ちょっと近くの本屋さんにライトノベル買いに行って、それから、ニャンのおやつ買ってくるんだ。
さっ、袋にお金払うのももったいないし、私のお買い物袋どこかな。
地面に丸くなっておいてある買い物袋。青い手提げ袋。ちょっと大きな荷物も入る底が広いやつだよ。
うん、何も入ってないはずなのに、袋が大きくなってるよ。
ま~いっか、私は持ち上げる。うっ重たいよ。
「にゃ~~~ん」と袋から猫の鳴き声がする。
ニャンが袋に入っていた。
ニャンまたあなた袋の中に入ってたの?ホント好きだよね。小さくて暗い所。
この間はスーパーのレジ袋にはいってたし。
いや、いいんだよ。見てると可愛いしね。袋の中が猫の毛だらけになるのがちょっと嫌だけど。
でもね、今日はだ~~~め、だって、私これから買い物行くんだよ。
ニャンの好きなおやつ買ってくるんだよ。ニャンそこからどいてね。
持ち上げてどかそうとすると
「にゃ~~ん」気持ちいいからどかさないでよ?かな?
それとも、僕も一緒にお外に連れて行ってよ?かな?
ダメだよ。だって、ニャン一度袋に入れて、近くのゴミ捨て場まで、一般ごみ捨てに行ったら、途中で抜け出して、走ってどっかいっちゃうんだもの。
私、ゴミ袋もっておいかけられないよ。
その後、いくら読んでも帰ってこなかったでしょ。ニャン。
その時は2時間ほどたって、飽きたから家の玄関の前まで来ていたんだよ。
その間ずっと心配してたんだからね。
もうあんな心配するのは嫌なんだよ。わかってねニャン。
私は、ニャンを袋から出し、私の部屋に閉じ込めて、今日もお買い物にいくのだった。
「にゃ~~~ん」
●月×日
お風呂に私は入っていた。私はお風呂に入りながら本を読むのが好きなんだ。
こうやると、じっくりとお風呂に入っていられる。
なにもしないとすぐ湯船につかって、頭洗って、身体洗って、また浸かってすぐにあがっちゃうんだよ。
でも本読みながらなら30分は入っていられる。その方が体にとってはいいんだよ。
でね。本を読んでたら、「にゃ~~ん」って声が聞こえてきたんだ。
私の家の脱衣所は鍵がかからないから、誰かがお風呂入っている時に歯を磨く人が開けていくんだよ。
さっき、入ってきたのはお父さんだったから、きっと閉め忘れたんだ。
「ニャン。私はまだお風呂に入っているから、遊んであげられないよ。ごめんね」
っていうと、「にゃ~~ん」って返事して聞き入れてくたと思ったんだけど。。。。。
浴室に入ってきちゃったんだ。
うちの浴室は長年の経過の据え、立て付けが悪くなり。完全にぴったりと閉めることが出来なくなっていたんだ。
無理にやれば、出来るけど、次は出るときに「ドンドン」と扉を叩いて、開ける必用があるんだよ。
もうね、家じゅうに響くからみんなで少しだけスキマを開けて入ろうってことにしてるんだ。
「もう、「ニャン」だめだよ入ってきちゃ。エッチ」
と言って、ニャンを撫でようとする。でも水がかかるのは嫌なのか逃げていく。
何をするわけでもなく、ニャンは浴室を歩いて、面白いのないかにゃ~って感じで歩いていく。
私は、もういいやって、ほっといて、本を読んでいた。
しばらくして、本が読み終わるとニャンは、浴室からいなくなっていた。
遊んでくれなかったから、拗ねて浴室から出て行ったようだ。
本を脱衣所に戻そうとすると、ニャンが脱衣所で出待ちしていた。
「にゃ~~~ん」
って、上がるのまってたよ~~って顔して言わないでよ。ニャン。
私は、まだ洗ってないんだから、もう一回お風呂に入るんだよ。
「お風呂から上がったらまた、遊んであげるからね」
といって、脱衣所から外にニャンを出して、今度はしっかりと扉を閉じた。
もうね、ニャンが脱衣所に入ってくると、せっかく綺麗に準備していた替えの服や下着の上に座るから猫の毛だらけになるんだよ。
もう、困ったちゃんだよ。ニャン
○月×日
私は仕事をしていない。理由があってやってないんだ。
ニャンを飼うには一杯お金がかかる。
ワクチン代
病院代 診察代
旅行に行くときの宿泊代
エサ代
おやつ代
その他おもちゃ代など
正直にいえば私のお小遣いでは全然足りてない。
お父さんやお兄ちゃん、お母さんに全部おんぶにだっこなんだ。
サービス行って向いてない。だって、私人と話すの苦手だもん。笑顔作るのも苦手
工場のラインで働くのも無理。だって、規則正しい生活ができないもん。
でも、ニャンのために私も何かしたい。ニャンに美味しいおやつ食べてもらいたい。
ニャンと一緒にこれからも色んなことして遊びたい。
二やんと一緒に生きていきたい。
だから、私は、ニャンのためというよりも自分がニャンといるためにある決断をしたんだよ。
私、ニャン好きだし、本を読むのも好き。でも、本を書いたことはない。
小学校や中学校の作文や本の感想文で、受賞したことなんてまったくない。
国語の評価だって、下から数えた方が早い。
でも、これしかない。今私に出来ることこれしかないって思った。
これで私がどこまで出来るかやってみるよ。ニャン
私は、ニャンとの生活を一本の小説として書いてみる事にした。
これから猫を飼う人や、ネコを飼っている人が病気にあったときにすぐに対応できるように。
もし、病気になって手遅れになってしまったりしないように。
私は、小説を書いた。
こんなに長く書いた事のない文章を書いた。
ニャンが横で遊んでって「にゃ~~~ん」って喋っている隣でパソコンに文字を打った。
ぜんぜん、スマホしかほとんど触らないから、パソコンって全然打ち慣れてい。
でも、これでニャンみたいな子を救えるところが増えたらいいなって思って、時間がかかったけど。打った。
文字を沢山打った。時々ニャンが「にゃ~~ん」っ鳴きながら、私の膝の上に座ってパソコンを叩いた。
打って、打って、文字を打って、ようやく小説が完成した。
ニャンを飼っているみんなに届いて、
ニャンと仲良く出来るように
ニャンが体調崩さないように
ニャンともっと仲良くできるように私は書いて、ネットに投稿した。
結末はわからない。
ニャンとはこれからも一緒に文字を打っていく
お読み頂きありがとうございます。
少しでも面白い、続きが読みたいと思いましたら、
ブックマークや評価★★★★★を付けて頂けると今後の励みになります。
ぜひ、応援お願いします。
ご感想並びに評価して頂きありがとうございます。
続話読みたいとの声もありましたので、こちらのURL
で続話を少しずつ投稿していきます。
https://ncode.syosetu.com/n1535id/1/
ほんとは連載って形で、1話ずつ投稿していきたかったんだけど、短編で設定しちゃっているので、続話が投稿できなかったんです。ですので、別の小説として、投稿しました。こちらも読んでみてくださいね。きまぐれダイアリーなのでぽつぽつと投稿していく形になります。
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