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日常〜蹴球の練習で〜

 ——基本球技《シュート》。

 僕は目の前のゴールを狙って、足の指の先でボールを強くる。振り子のように大きくスイングしたことで、撃つ時に重さが感じられた。今はキーパーが居ないからこそ、真っ直ぐにネットを揺らす。少し間を置いて声がした。

「鈍ってるんじゃないか」

 蹴球サッカー部の先輩は笑みを見せつつ、タオルとボトルを持って来てくれた。現在地は中学校のグラウンドで、放課後の活動をしている。

「有り難うございます。そうかな」

 受け取ると共に礼を言って、汗をぬぐのどを潤した。ふたを締め手を下ろすと、曇り空を仰いで息を突く。今にも雨が降りそう。

「集合ー!!」

 休憩は終わりだぞと声を聞いて、屋根あるベンチの前に立つキャプテンの元へと走った。右の二の腕に赤い幅が広いゴムバンドを付けている。

「七人に分かれて、対戦を行います。規模は小さいですが、全力でぶつかってください。練習の成果やスキルを出し切りましょう」

「はい!!」

 久々の内容が楽しみになって、笑顔を咲かせるを抑えられない。異次元の蹴球は日本で、進化を遂げたスポーツだ。物語はイナズマイレブンのように鍛練することで、素質があれば一般に取得できるんだ。体術に分類されるも魔術みたいな迫力と魅力で、人々を夢中にさせてきた。法律や制約はもちろんだ。

根宮ねみやは黄色な」

 渡されたメッシュのベストを服の上にきて、チームリーダーの所へ歩いた。任されたポジションはMFで、攻めと守りをするリベロを認められた。

「いつものように、いくぞー!!」

「おー!!」

 円陣を組み気合いを入れると、初期の配置に着く。自陣の中央に立って敵陣の形を見て、高揚を感じながらキックオフを待つ。脳内ではルートを予測していた。

 ——赤チームのボールか……。

 蹴球部キャプテンが率いる敵の攻撃は侮れないと、序盤は観察しつつ役目を果たすことにした。手の内を知り合っているからこそ、更なる読みが求められる。

 ——始まる。

 女子マネージャーが審判の代わりになって、両陣の準備が完了を確認するや笛を吹く。九番は小柄な同年が隣に立つ二番は背が高い先輩に《ショートパス》をした。二番は瞬時にボールを斜め後ろの一番は堂々としたキャプテンへ送った。

 ——来る。

 正面は三人と両翼は二人がFWなのか、攻撃を始めた。逆三角形の陣形は先輩が得意として、防御する側は厄介さに苦しむんだ。繋がりの強さが物を言う。

 ——応用球術《トライアングル・ワイド》。

 本来は三人で連携するのを五人に増やしたことで、幅いっぱい使えるメリットがある。後方は一人のままだからこそ、狙われやすくなってしまう。

 ——早くも、か。

 正面の三人だけで前衛を突破され、目前に迫っていた。感情的に止めると手薄を突かれ、不安定に固めると身動き難くて、崩壊した例を思い出す。

「キャプテンをマーク!!」

 弱点となる人物の動きを封じれば、横並びの繋がりだけとなる事実の上で指示を出した。背後はDFの三人を留めて置いて、六番は駿足な同年と共に《パス》の経路をふさぎに掛かる。一筋縄では行かない身軽さに抜かれてしまう。

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