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日常~情報を考える~

 ——言論の自由があるとはいえ、ね。

 教育する立場の先生が言ってもいいのかと、思わず笑みを浮かべた。面白おもしろがりながら痛い所を突くなと、皇家こうかの自分も反省する。

 ——昔だったら。

 国家に伝われば罪に問われて、最悪は民衆の前で死刑を受けるだろう。各々が意見を上げられるようになったのは、最近と感じる人が多い。

 ——うーん……。

 西暦一九一四年や一九三九年に起こった世界大戦を知っているけれど、情報統制が苦しいものだったかを経験していなく推し量れないんだ。

 ——作文に取り掛からないと……。

 左手で持ち上げているタブレットの画面をタップして、文書処理ワードソフトを起動した。右手に格納型タッチペンを持って、原稿用紙に手書きする。

 ——記憶と記録について。エッセイを。

 僕がこれまでに得てきた情報は、本当に正しいのだろうか。本を読んだりテレビを見たり、誰かの話を聞いて知ったこと。頭の中に蓄えて、時には忘れないように書き留めた。思い出にと撮り形にして、思い出を後へ残す。月日を経てもそれを見ることで、昨日のような鮮明な記憶を目に映してくれるのが記録なんだ。

 原始時代の語り伝えは文明時代に文字となって、後世へ残されてきた。編纂へんさんの過程で忘れたりたがえたりしたのか、内容が異なる書物が存在する。それでも。真実に近付き知ることができたのは、国家や人々の目から隠し守られた品々があるからだ。権力者にとって都合の悪いことも書いてある。歴史の授業で学ぶことができるのは、発掘や研究をしている人たちのおかげ。

 情報は見えない記憶を見れる記録にしたことで、自分も知れているけれど、間違いではないと断言することは、自信が無さに難しい。現代において困った時は、辞典よりも便利な検索エンジンを使用している。知りたいキーワードを入力のち実行すれば、百科事典の索引巻のように関連情報が表示される。図書館へ行けなくてもその場で情報を得られる。自分の中で曖昧あいまいになった記憶を、文字や画像が新たにしてくれる。身体の一部と言って良いほどに無くてはならないもので、第二の脳だと思った。利器を手放せず、重宝してきた。

 人間は変わりゆく。思考も行動も同じに見えるだけ。記憶も時が経てば薄れ、新しき覚えて古きを忘れる。一秒ごとに増加する情報を留めることは、難しいのだから。目を閉じて何もせずに居れば留められるだろうけど、生きられぬ。記録も時が経てば失われ、過去のこととなっていく。端末はとても役に立つが、間違いだらけとは思いたくない。真実を求めるためには複数の場所を見て、一致した情報を拾い上げること。信憑しんぴょう性があり、鼻高々となれるはず。

 し誰かがまとめた記録を公開してくれず、誤りばかりだとしたらどうだろう。自分の手元に無ければ困ると、一からゼロからき集めていかなければならなくなる。母国語はまだしも、専門用語や外国語はとても大変だ。避けれるなら避けたい。そうなってほしくない。例え誰かが思いで提供してくれたとしても、正しいのか知れない。善意や悪意だってある。連想ゲームのように多くのヒントを聞くことで、確実に答えに近付けるものだ。

 知れると当たり前はイコールではない。暮らしに慣れてしまってるからと思う。記録をなくせば記憶もなくす。だからこそ。書き残さなくてはならない。後で困るのは自分だからこそ、習慣とするべきだろう。情報も全てを鵜呑うのみせず調べ、はっきりとさせる。感化されながらも真偽を判断して、記憶を整理したい。覚えること。記すこと。二つの行為は維持するために大切なこと。理解した今からメモしていくと。決めた。続けられるのかは置いといて、結ぶ。

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