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きょうのお墓ご飯  作者: 臭大豆
First order
10/13

ラストオーダー・「ことこと煮込んだ牧場のミートローフトマトパン粥、一言を添えて」 その1

花塚響宇「・・・それではラストオーダーをお伺いいたします。・・・はい。ご注文を繰り返させていただきます・・・はい。ご注文は以上でございますね、畏まりました。それではどうぞ・・・   ごゆっくり。」

 ラストオーダー・「ことこと煮込んだ牧場のミートローフトマトパン粥、一言を添えて」

 



 私は旅行で留守にしていた、墓地の管理人さん達のことを思い出す。(忘れていたわけではないし忘れられないが)旅行に出る前管理人さんが私に伝えていたこと。それは、

 「お盆の時期で忙しくなる前に、ちょっと、だけど、でっかい旅行に行こうと思いましてねえ。場所?越姫圏ですよ越姫圏、女房の思い出の場所でしてねえ!わはは!多分大丈夫だとは思いますが、留守中何かありましたら連絡くださいね、それでは土産に期待してねー!」

 「・・・越姫圏、って!牧場がある場所と同じところじゃないの!」

 それは何たる偶然だろうか!事実は小説よりも奇なり、とはよく言うが。ここまで面白いほどに!運命の歯車が噛み合う事などあったのだろうか?時折人に訪れる、運命の接続!

 取り合えず、これまでに解決してきた案件は苦労苦心の連続であったように思う。

 と、言っても。同じ圏といっても圏というものは広いし、それによしんばその場所と管理人さんたちの宿か近かったとして、管理人さん達には管理人さんたちの旅行のプランというものがあるだろう。

 私は結局、思い立ってすぐ電話をかけるということはしなかった・・・だが、時間が過ぎれば管理人さんたちが旅行を終えて帰ってくるようになると言うのも確かなことで。


・・・ややあって、私は鏡の顔の男に買ってきた酒とちょっとしたつまみ(茎わかめとチー鱈)を渡し、…特に誰かの好物とか言うことではない、私の好みだ。いや、私の好みか。

 そうしてぼちぼち日も暮れ始めたところで私の足は正直墓への移動と商店街への移動を重ねパンパンだった。…否、私の疲労は暑さによる発汗で・・・   違う、そうじゃない。

 私は霊園の管理人さん一家の長男、式見四季さんに電話をかけることにした。とりあえず、一息ついて、それから夕方の商店街で買い物を済ませてからのことであった。

(とは言わないか。私の町にはもはやシャッター街、遠方のショッピングモールに潰された店の残骸ばかりしか残っていないのである。それでも大型の地域密着型スーパー、「スーパー兎丸」はしぶとくたくましく生き残っているが。因みに兎丸の売りは新鮮な魚だ。珍品にかゆいところまで手が届く品揃えや品物の高級さという点ではライバル店のヨーカアカマルが勝るが、しかし鮮魚の美味さとお客様への対応という点では兎丸の方が頭一つ抜けている・・・いや、

 まーた脱線してるじゃないの!まあつまり人込みにまぎれ、あえて喧騒を自分の中に取り入れることで四季さんと話す緊張感をなくそうとしたということを言いたかったのだ。

 生憎、今は電話の呼び出しを始めたので、話す言葉を選び始めたので兎丸の話は又今度なので。

 本当、口下手でしかもすぐ話題がそれちゃう私だから電話っていうのは更に苦手なのだ。

 電話は声だけで色々伝わりにくい・・・あ、声といえば。管理人さん一家のお父さん(管理人)とお兄さん、喋り方は結構似てるんだよなあ。お父さんの式見時ときさんとれいちゃんが、お母さんのしずかさんと四季さんがそれぞれ似てる。

 うん、時さんと四季さんの喋り方が似てるとは言ってないよ?あと、目つきなんかもお父さんと子ども達はだいぶ似てる気がするなあ。

 …声質なんかはかなり違うけどね。時さんはけっこういい声で、四季さんは…

 ・・・味のあるいい声だ。 

 それはもう、鶏がらスープ並みに味の出そうな、ある意味耳に響いてくる、しみる声で。

 …本当、優しいお兄さんでよかったなあ…ああいう感じで脅す風に迫られちゃったら…

 …いや、止そう。

 さすがに失礼だよね。気絶しちゃいそうだなんて。

 さて、もうそろそろ10回程携帯のコール音が鳴っているのだが、鳴らしているのだが。一向に出る気配がない。ので、もう一度管理人さんが言っていたことを深く思い出してみる。

 「太洲のあたりですよ、太洲って。知らない?まあ俺は実際太すだけど、わっはっは!」

 ○○町・・・もしかして。

 一回電話を切り。印刷した牧場周辺のグーグレマップ検索サービスの地図を見てみると。

 「・・・管理人さんたちが旅行に行ってるところとかなり近くない?」

 まあそれはそれとしてもう一度電話を掛ける。携帯は、電源が切れている訳ではない。温泉にでも浸かっているとかかも、温泉、温泉・・・・・・

 「・・・・・・四季さんが温泉に浸かっているとこ見てみたいなあ」

 はっ、いかんいかん。      ・・・失礼だろう。

 (私が意識をその失礼な思考から遠ざける最中、何処からか声が聞こえた気がする・・・)

 「(料理に限らず、何か創作をしようとするとき。どうしようかどうしようかと迷っていると、思いがけず作品を完成させるためのアイディア、またはその元となるもの、目的を達成するために必要なものが突然降ってくることがある。)」

 「(「ご都合主義の漫画や小説じゃないんだから」と思う人も居るかもしれないが、これは私・・・もとい、とある誰かが実際に何度も体験したことだから間違いない。現にこの作ひ・・・もとい、とある創作物の中にもそういう「ひらめき」から生まれたものが数多く存在している。)」

 「(事実は小説よりも「ひらめき」なり。これはまぎれもない真実を語った言葉だ。)」

 「(「ひらめき」によって創作はその形を成し、自らが世に生まれたいという欲望を満たし、目的を遂げられる。先人や現代の創作者たちによって作られたものをただただ利用しているものには分からず、何かを作ろうとした人にしか分からない感覚である。)」

 刹那、トリップする。遠くのほう、どこか私のものではない所に飛んでいった私の思考。

 現実逃避をして、客観的に自分を見つめる。そうすると時々、頭の中に「漫画」が浮かんで。


 「もしもし。」


 と、次の瞬間には。花塚響宇を、私を客観的に見ていた私を引き戻す声が聞こえた。ぼyっやりと二回目のコールを掛けていたのだ。そしてその声の主は・・・

 「時ですが、花塚さんで合ってるかな?」

 (え?時さん?)

 四季さんの携帯電話に出たのは、四季さんの父親である式見時さんだった。

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 響宇の鼓膜と渦巻き管に白河霊園管理人・式見時の声が伝わる少し前。

 時は自分の妻である静と二人、二人きり。旅館の個室でその肌を重ね合わせ求め合っていた。

 ヴィイイイイイイイイ・・・ヴィイイイイイイイイ・・・ヴィイイイイイ・・・・・・…。

 (ん、四季のバイブレーションが鳴っているな・・・)

 「時さん、そこ、いいの・・・」 「ん?ここか?」 「んあっ…だめ、変な声出ちゃうのぉ、でもいいのおっ」 「尻を揉むと締まるな・・・くすぐったそうだが気持ちいいのか?俺は叩く方が好きなんだがな」 ヴイィィィィ・・・・・・・・・   「ふんっ!」

 「ああ、そこっ、そこもっと奥までいれてほしいっ・・・力いっぱいきてほしいのぉ・・・」 「ここか?―んっ、なかなかコリコリするな・・・」 「ああっ、痛い!指奥まできてっ、でも気持ちいいの、でもっ!時さんの指気持ちいいの、熱くてあったかくて、ジンジンきちゃうの・・・意識飛んじゃいそう…おねがい、もっと、止めないで!!」

 「でももう俺も限界だっ・・・熱くて、汗が、とまらん、…これで!打ち止めだ!!」

 「きてえ、最後にっ、激しくて元気一杯のあったかい指、熱い指奥まで捻じ込んでっ!」

 まあ、ただ体を密着させてマッサージをしているというだけのことなのだが。

 旅館のそこそこ広い畳の間。そこには高校時代の様なラグビーのスクラムの姿勢よろしく中腰で静の背中を揉みほぐしつつ指圧する時と、畳と座布団の上に浴衣姿で無防備に脱力して寝転がり体の凝りをほぐされて滅茶苦茶気持ちよさそうな顔の、とろけた顔の静が!

 体温の高い太・・・時の大柄な体に比べて細い指は、温湿布の様に冷え性の静の体を包み込み、そして的確に静の「ツボ」を刺激し、ツボを突き、こりをほぐすのだ!

 「ふーい、ありがとね・・・ちょっと冷房で体冷えちゃって」

 「俺には寧ろ温い位なんだがなあ…ん、悪い。あー汗かいちまった、後で又温泉に行くか」

 乱れた浴衣を直す時。ゆったり目に仕立てられている筈のその布は、時の幅広な体には丁度いいサイズであった。髷でも結えば少し小柄な力士にでも見えなくもないのではないだろうか。

 「ここの露天風呂はいい眺めですよね、時さん。…一緒に入れないのは残念ですけど」

 「まあ仕方ないさ。子どもも見るかもしれないし・・・下手な真似は出来んさ」

 「・・・まあ私はプラトニックなラブ、大好きですけどね?ただ、あなたが物足りないかな、って思って」   ヴィイイイイイイイイ… 「あら、また四季ちゃんの?」

 「んー・・・代わりに出てやるか」   時が骨は細く、しかし丸っこい肉付きのよい手で携帯をぎゅっと、そのぷにぷにした肉と夏の暑さ、そしてマッサージで滲み出した手汗で包む。

 音もなく、しかし激しく滲み出す手汗。幸い、四季の携帯は防水であった。

 (相手は・・・ん、「花塚さん」・・・・・・響宇さんか。霊園で何かあったのか?)


 そして再び現在へと戻る。

 「こんにち・・・こんばんは。旅行中にすみません。四季さんは?」

 「おう、今うちの四季は礼ちゃんと一緒に何もないホテルの中を散策してるよ。ん?ああ、礼ちゃんは探索のつもりだろうけどね。まあ実際なにもないから散策だよ散策!わははっ。」

 時さんが空手で豪快にエアちゃぶ台を叩く音が聞こえる・・・空を切る音が電話越しに聞こえる。危ない所だった・・・これでエアちゃぶ台にエア味噌汁でも載っていたら大惨事だった。

 「息子に何か用かな?私が聞いて伝えさせてもらうが…」

 「ああ、四季さんは戻ってこないんですか?」

 受話器越しの時の耳に、いつものような消え入りそうで儚い声が、心配で不安げな声が響く。

 「ふっはっは!いやいやあ。それがなあいつったら部屋に携帯を忘れたまま礼ちゃんとそこらを散策に行ったのだ。わはは…迷わないかな、大丈夫かなぁ?花塚さんはどう思うね?」

 「礼」と言うのは、「式見 礼」(しきみ れい)、いつも騒がしくて危なっかしい…もとい、元気があって明るい女の子、四季さん(お兄さん)の妹のことだ。

 この管理人さんをもっと小さくして、それからかなりスリムにして。そして管理人さん以上にアグレッシブさの目立つ。可愛くて「変な」(←私が言うか)女の子だ。

 (はなづかさん、はーなーづーーかーさーん!ね、一緒にスケボーしない?ね?ねっ!?)

 その名前が出てくるだけで声と顔が浮かんでくる程のインパクトを残す女の子である。

 四季さんとは別の意味で。

 「うーん・・・」   と私は数秒思考を巡らせたが・・・

 そこまで迷うほどのことはなかった。そうだ、四季さんに伝えなくても時さんに伝えればいいんだ!寧ろ車を運転して、若しくは違う足で目的地まで向かってくれるのは時さんだし…

 むしろむしろ。時さんに直接頼むのが礼儀というものだ、うん、きっとそうだ。うん。

 「四季さんにもお伝えしていただけますか?実はかくかくしかじかで、・・・お願いしたいことがありまして・・・はい、そうです・・・越姫圏の・・・・・・ミートローフ。」

 「牧場直売のミートローフか、いいな!」   わっ、凄い食い付き!

 「はい、ミートローフです!」 「ミートローフ!」 「ミート」 「「ローフ!!」」

 そんな訳で無事交渉は成立した、ノリで。礼儀とはいったいなんだったのか。

 「いやーしっかし花塚さんも研究熱心だねえ。頼まれ事、確かに任されたよ!その代わり、俺にもなんか作って食わせてくれるかな?」

 そういうわけで、いつものような後腐れのないお互い打算的な商談が成立すると。

 「誰とお電話してるんですか?」

 電話越しに聞こえたその声は、手料理に調味料をどばっ、とかけられた時の様に不機嫌で。

 「式見 静」(しきみ しずか)。式見 時さんの奥さんだ。

 一言で言うと…

 夫がとっても大好きである。

 そして、夫も静さんのことが大好きである。つまり二人はラブラブなのだ。

 それはもう、この二人がラブラブな空気を作り出しているときは誰も間に入れないほど。

 というか、下手に入ろうとしたら・・・

 殺されかねない。主に、というか十割方静さんに。

 静さんの「病み」が広がり始めているのに気付く様子もなく時さんは通話中継を続ける。

 「ん?話は聞こえてるだろ?響宇ちゃんだよ!ちょっと城河牧場で買ってきてほしいものがあるんだってさ!…確か近い所の筈だよな?にゃらーんにも載ってたし」

 静さんがじわりと広がる夕と宵の闇のような人だとすれば、時さんはくて陽(気)というような感じの人である。つまり「退かず挫けず、常に自分の立ち位置と役割を貫く」人。

 そのスタンスは時さんの高校時代の部活動、ラグビー部時代に築かれたのだろうか?まあでも・・・そんな時さんの「嘘やお世辞ではなく、本当にストレートに静さんが大好き」という意思が貫かれているからこそ、二人ともずうっと仲がいいんだろうなあ。

 ・・・・・・   いいなあ。   ・・・すごく。             羨ましい。

 私も時さんみたいなお父さんがいればなあ、と思った。いや、迂闊に口には出来ないが。

 静さんが宵闇で、時さんが太陽だとすれば、私の心は嵐のようだ。若しくは病まない長雨か。

 わたしはびどくふあんていで、しかいもちょうかくも、せまいひと。

 「それじゃ、期待させてもらうよ!わっはっは…じゃ、また帰った頃にでも!」

 空気を察した訳でなく、「力押しで約束を取り付ける」形で会話を切り上げる時さん。


 「・・・ん、これってどうやって切るんだ・・・あ、この受話器のパネルをタッチするのか。」   そして個室にスマートフォンのバックライトが消えたような静かさが広がり。

 静かな闇に、赤い瞳が輝いている。点滅している。嫉妬心が明滅している。

 式見静は、嫉妬深い(そして愛も深い)人だ。かつて、僅かな間とはいえ自分の愛する夫の頭を自分の存在を押しのけて一杯にさせ、今も時々夫の胃袋を掴む響宇を警戒している。

 だがしかし、太陽の光は、柔らかで、しかし。薄暗い日陰にすら肌を焼く紫外線を進ませ、自らの存在を示す光は揺るがない。 「―ちょっとだけ旅行の予定を変えるけどいいかね?牧場まきばの幸を喰い荒らしたくなった。」

 眩いばかりの陽光の下にある、一人で立つ小さな木の陰は。ただ無邪気従順、日時計のようにくるくる回ったり、伸び縮みしたりするばかりである。―それも明るさで満たされての事だ。

 「ええ。いいですよ。―あなたと一緒ならどこでも、ね。なーんて。ふふふ…」

 多くの宿泊客の大人達が一時を過ごした空間。そこにあったのは、可愛く笑う少女の顔と。

 「わはは・・・おいおい何だよ、照れるじゃないか。」

 子どもの頃から変わらない、ひたむきで純粋な少年の笑顔だった。

 「皆で一緒に、行きましょう―ね?      ・・・私はもう、一人はいやですから」

 「んん?本当、怖がりな奴だなお前は。俺がお前を置き去りにするわけないだろうがよ」

 「ええ、そうですね。貴方は私をひとりにしたりしないもの・・・だから、愛しています」

 そんな感じで二人が揺ぎ無い、「さめる」事のない、ある意味珍しい。お互いの愛を確認していると。


 スーッ…

 音もなく個室の戸が開く。と、同時に。

 人の形をした真っ黒な影が揺らめく。           それは、細身で。

 襖に手を掛け、その部屋にずるり、と入って来た影は―    しかし、背が高い。

 「″八”アッ・・・・・・!」

 目にするやいなや言葉を失う程、見るも恐ろしい深く怨念が刻まれたかのような形相を浮かべた悪霊だった。

 「”ハ”ア、″ハ”ア・・・・・・」

 開いた口から、開かれた歯門の隙間から。羽虫の羽音に似た唸りうねる様な呻きと腐った障気が漏れ出している―

 悪霊と呼ぶか、骸骨と見るか。それは人の形をした骸だった。

 「″ア″ア″ア・・・」   凍って錆びた血液がパキッ、パリリと音を立てる。

 ぎょろりと飛び出した眼の球、削ぎ落とされた様にこけた頬。青白く、土気色をした死人の皮膚に、骨と皮ばかりが目立つその肉体!否、骨と皮!!

 その身を動かすは、怨念か―凍った血液の代わりに、凍る空気に戦慄のひび割れが走る。

 「″オドヴザア”Å”ァ”あン”・・・・・・」

 骸の声は、自らが死して尚恨む者の名を腐敗臭に汚された空気と共に冥府から現世に響かせ、現世の穢れた空気を更に淀ませ!生者共が怖気立ち寒気立つものに変えてゆく・・・!

 …などということでは全くなく。


 「いやー、携帯忘れちゃいましたあ!」


 その恐ろしい影の正体は、・・・しかし、その姿はどう見ても骸のそれであったが。

 だがしかし、それは恐らく人だった。その場にいた時と静は、その「骸」に対して返答する。

 「本当、四季ったらドジっ子なんだから。」

 「いやーやっぱり四季はかわいいなあ。」

 「いやあ、可愛いなんてやめてくださいよお父さんったら。」

 「えー?いいじゃないの、だってしきちゃんかわいいしー」

 静がいたずらで、しかし母性に溢れた笑みを顔にも声色にも浮かべる。

 「もー、お母さんまで…まったく、そんな事言われたら悪い気がしなくなっちゃうじゃないですか。男としてそういうのはよくないと思いますよ?」

 …え?

 貴方方今なんて?

 普通の人の、言動としては。

 普通より少し歪んでいるが・・・いや、常軌を逸しているっ・・・!普通の人間としては!

 私は脳裏で思い浮かべる、ここに談話する「管理人」の一家、自分とは違う家族のことを。

 ごくごく普通の、家族達の光景である。

 ・・・訳がない!

 管理人夫妻や妹は普通なのに・・・

 何だこの・・・

 ・・・何だこの!

 ぎょろりとした目玉、血走った白目!

 削ぎ落とされたかのような、全く肉のない頬!

 顔に影を落とす長髪、

 細い手足、細く長くチキンの骨のようにもろそうな指の骨!

 恐ろしすぎる見た目は!子どもが泣くぞ!大人もビビるぞ!怖がるぞ!

 …彼らにとってはきっと普通のことなのだろう。

 いやまあ、別に責めるつもりはない、…けども。

 …けども。

 ……

 …

 …いや、やっぱり他人が軽く口を挟んでいい問題ではないのかもしれないなあ。

 今度はしっかりと携帯電話を持って悪霊…もとい、四季が・・・

                                  /(切断)

 (ナレーションはここで途絶えている)


 「ほら、さっきの鼻血まだ付いてるぞ四季。パキパリに乾いてるじゃないか」

 「ああ、すみません」  鼻の下を丸い手が掴むテイッシュで拭かれつつ礼を言う式見四季。

 「そういえば礼ちゃんは?」

 「ああ、地下の方のゲームセンターで遊んでましたよ。たいした景品がないクレーンゲームを攻略してました」 (おりゃあ、どうだっつ!いっけ、あー!やーんだめか!だめだわんもあ!)

 あの娘ったらまた無駄遣い!と怒る静をまあいいじゃないか、と時がなだめている。

 ちなみに時はただ甘いだけの父親というわけではない。怒るべき時はしっかり怒る。

 その時というのは自分の子どもが間違った事をした時。その時、彼は。悲しそうな瞳で自分の子どもと向き合うのだ。目を逸らさせたりはしない。これは恐らく、怒鳴られるよりも辛い。

 「それにしても、ここは何にもないですねえ。どのくらいかって言うと・・・」

 四季がメモ帳にまとめた箇条書きを自分の両親に向けて公開する。


 ○品物の微妙な売店。(お菓子はおろか、みやげ物すら微妙)


 ○自販機。(割高)


 ○有料のテレビとお茶菓子とティーバッグ。


 ○有料のカラオケルーム。(一曲百円)


 ○土曜・日曜限定の食堂。(平日なのでやってない)

 

 ○しょっぱいゲームセンター。(コインゲームとコインスロット、ネズミ叩き、エアホッケー、塗装が剥げてネットがダルダルな卓球台、景品の微妙なクレーンゲーム。)


 ○虫の死骸が沢山浮いてる露天風呂。


 「・・・これはひどぅい」 「ね?何にもないでしょう?」

 「あら?私のほう(女湯)は虫とか、羽虫とかは浮いてなかったけど」

 「そうですか?そんなものしかないですねえ、食事以外はこういってはなんですが…つまらないですよ。ある意味面白いですがね」

 「まあ地方の旅館とかホテルなんてそんなものさ、寧ろそういう「何もない」を楽しもう」

 四季を微妙な表情でなだめる時。静は時と居られれば満足なのか、宿への不満は漏らさない。

 「そうそう、さっき花塚さんから電話があったぞ」 「え?」

 四季は自分の携帯の着信履歴に目を通す。なるほど、確かに。先程父が通話をしたためポップアップの履歴は残っていなかったが、確かにそこには花塚響宇、四季の電話帳と通話記録には「花塚さん」と名前が記された着信と通話の履歴が残っていたのだ。

 「ああ、俺が話したから。用件は聞いといたぞ」

 「・・・ちょっと外のほうで話してきますね。」

 「おう、後でみんなでカラオケでも歌うかー!」

 「ふふ、また「あれ」歌っちゃうの?歌っちゃう?それじゃあお母さんも「いつもの」歌っちゃおうかな」

 襖が閉まり、仲睦まじい二人の空気が再び濃縮され始め、一方四季は旅館のロビーまで早足で進んでゆく。手に持った携帯には、着信履歴の画面を呼び出したままだ。

 早足でパタパタ歩いたので一行ほどでロビーに着いた。そして履歴から響宇に向けてリダイヤルをする。

 その頃、妹の礼はと言うと・・・

 「おりゃあ!おりゃあ、このっ、…おりゃああああああスマアアアアアッシュウウウウ!」

 お金が入らず、沈黙を保ったままのエアホッケー台で、独りラケットを手に、両手に持ち。激しく動き回りエアエアホッケー(エアホッケーの更にエアバージョン)に興じていた。

 「相手に…シュウウウウッッツ!超ー!えきさいとっっつ!!うりゃーっ」 見えない相手のゴールにシュウウウッツ!因みに先程までやっていたメダルスロットは五分もしないうちに飽きていた。

 うおおおお!とラケットを持った両手を頭上で交差させ天井を仰ぎ見る姿は小さくて可愛い。


 「土産屋ではだめなんですか?聞いてみればそこらでも手に入るかもしれませんが」

 おおおおおう、とマッサージチェアに揺られながら外の景色を見ているのか寝ているのか、はたまた極楽でも見ているのか分からない夢心地のじいちゃんが居るだけのロビーで四季が響宇と連絡を取る。

 「それでもいいかな、って思ったんだけど。その城河牧場ってとこで買ってもらった方が確実かなって思ったから」

 「ふむふむ・・・それなら出来れば、牧場のパンも。市販のものよりもそういうものを手に入れておいたほうがいいかもしれませんねえ」

 流石の機転である。流石、四季さんは気配り上手だなあ。しかも優しいし!流石だ。

 四季さんは私にとって・・・どんな人なのだろう?というのは未だはっきりしてないが。

 式見四季さんは幽霊こそ見えないが、しかし幼い頃妹と一緒に経験した「霊障」により幽霊の、声のみが聞こえる体質を後遺症として残し(妹さんには幽霊の、姿のみがうっすらと見える後遺症が残った)、・・・それを知ったのは二年弱程前のことで、しかし四季さんは私が幽霊が見えるということに気付かないまま、しかしそれでも。その持ち前の優しさから私が困っているときにはその「困りごと」を、詳しくは問い質さず、しかし私の話にはしっかり耳を傾け、必要なことはしっかり聴き。いつも手を差し伸べ、尽力してくれた。そして一年ほど前、四季さんが私の「体質」とわたしがお墓に料理を持ってくる理由について完全に理解してからは、より私に、私の幽霊への料理作りに積極的に協力してくれるようになったのだ。

 「ところで今日は加々美さんは近くには居ないんですか?・・・ああ、今自宅なんですか!いやーそうですよね、いつもお墓で会うからそんな風に錯覚しちゃって!ごめんなさい!」

 あはは、と苦笑い。…成り行き次第では私も彼らの「宴会」に混じっていたのかも?

 「それではそのようにお店を見てみますね。…では、おやすみなさい」

 「旅行中にごめんなさい。よろしくお願いします、それではおやすみなさい、ごゆるりと」


 通話と緊張の糸が切れ、私は潰れた座布団に倒れこみ、視線をちゃぶ台上のPCから天井へ。

 ・・・なんかあそこの木目、いつも悪霊とか妖怪の顔に見えて怖いんだよなあ。

 まあ兎にも角にもこれで一安心だ。私の目には見えないが、これで管理人さん一家がひと夏の大冒険を、礼ちゃん的に言うとそんな感じの旅行の一コマを加えつつ目的の物を私に届けてくれるだろう。

 ああ、ほっとしたら疲れがどっと出て・・・意識が又どこかに飛んでゆく。


 「(こんにちは、みんな!式見礼だよー!残念だけど丸々歌詞付きのカラオケのシーンと私の出番は都合によりカットされたので脳内で保管してね!それじゃあまたね。。。。ノシ)」


 ・・・なんだろう、疲れてるのかな?また幻聴が聞こえたような・・・

 シャワーでも浴びて寝るか。風呂は・・・明日水風呂に浸かろう。体も洗ってだ。

 私の意識が、飛び飛びの中。体の曲線を40度程のお湯が素早くなぞってゆく。

 ハイスピードで、とんとん拍子で。私の物語が加速を始める錯覚にとらわれる。

 どうしてかな?私にはまだまだ時間はあるはずなのに、そんな錯覚にとらわれている。

 私の時間は、漫画のページのように小説のようにアニメの尺のように限られているものだという、そんな錯覚、若さゆえの生き急ぎというものか?ああ、誰か私に尺を譲ってください。

 ・・・と、まあそんな感じで疲れていたので私はよく冷えた布団で泥の様に眠る事にした。


 翌朝。

 「・・・うひゃあ。っ。・・・っ。。。」

 私の意識は冷たい水でうめられた浴槽の中で覚醒していた。頭が震えて、瞼が上がる。やっぱり、夏はこれに限るなあ、と。ものぐさにも浴槽にボディーソープを投入し、ボディスポンジで優しく、汗をかく腋の下や股の間を中心に洗っていく。流し場で、ボディタオルでこするのでなければこれがよい。手で洗うと手に匂いが付くから、料理をする際にはよくないのだ。

 さて、しっかり汚れと泡を流して。体を乾かしたら料理の支度に取り掛かろう。

 今日の朝食、そしてそこから丸々三食は。当然のようにパン粥だ。

 スイッチが入った私の調理は、兎に角手早くそして正確だ。四季さんの到着を待つ間、私は先ず試作品の一食目に取り掛かり、そして味見を兼ねた朝食の卓を設けた。

 第一声、「うーん、」と、唸る。悪いほうの意味でだ。味そのものは悪くないが、「再現」としては今ひとつ。   「にんにくの風味が弱いなあ・・・オイルにはしっかり香りを移したはずなのに。いや、それでも。大きめのにんにくを一粒でも入れれば結構「くる」筈なのに、まろやか、というか、さわやか、というか。油っぽさも、にんにくの香りも。パンがかなり吸うんだなあ・・・いや、美味しいんだよ?最高に。だけど、パンの食感、煮込み具合も、トマトの味も違う・・・やはり外国産のトマト缶は除外だな。やはり、味が違う。そして何よりミートローフが別物だ。やはりスッパムでは別物になってしまう、いや美味しいんだけど!

 そして昼食。

 「にんにく、いいね!あの量か・・・・・・んー?いや、もう少し、減らそう。そしてトマト缶でもうまくいった!んー、あのレストランのトマトの味、やはり現地産ではなく業務用のものだったか。カメゴのトマトは酸味甘みともにかなり近かった。普段なら少しがっかりするところであったが、今回に限ってはまあよしとしよう。ランチョンミートは・・・この「あしたポーク」というもの。鶏肉入りのものだが、思いがけず元の味にかなり近付いた。なるほど、あの鶏肉の味はチキンブイヨンとこいつの味か、でも・・・「あれ」にも、牧場のランチョンミートにも鶏肉でも入っているのだろうか?んー、そしてパンの食感がまた違う。内側まで水分が浸みてない・・・水か、煮込み不足か?…でもしかし、とろとろでそれでいて、あれは。モチモチもしていた様な気がする」

 続いて、おやつ。やっぱりパン粥。

 「・・・・・・んー、今度はやっぱりとろとろすぎるんだよなあ・・・・・・・・・焼いたら香ばしさが出て更に近くなったけど、それでもとろとろになりすぎてる。煮込んでも皮は、表面の食感は残ると思ったけど違うのか?」

 そうして空いた食器を片付けようとしたとき…不思議、というか本当にするりと食べられるというか。毎食、続けても。この料理は体が拒否せず食べられる。そうして綺麗になった皿を片付けようとしたとき、「めーるですよー」という着信音が私を戸惑わせた。

 メールの文面を確認する・・・四季さんからだ!

 「牧場のパンは手に入りませんでしたが、跡で宅配便で届けてもらうようお願いしたので大丈夫です。そしてミートローフですが                    ・・・」

 思わせぶりな改行による長い長い余白が続く。まさか     ・・・なかったのかな?

 「     ・・・うちのお父さんが買い占めちゃいました!(笑)ベーコンにハムにチーズまで買って、今月は恐らく、それ以外は質素な食事が続くでしょうね(汗)」

 静さんがふくれっつらで怒る姿が目に見える。そして「この人はノープランですから、私が居なくちゃ」という声も聞こえてくるようだ。

 ・・・チーズかぁ。贅沢にフォンデュとかもいいなあ。ブルーチーズとかでなければ。

 管理人さん達は明後日位に帰って来るそうだ。ミートローフなんかは冷蔵庫に入れておくのだろうか。取り敢えず、今日の夕食は冷麦にすることにした。そうめんではない、冷麦だ。あまり同じものばかりを続けて食べ過ぎても味覚が正常に働かなくなるし、それに私が再現しようとしているパン粥。これは、その「オリジナル」のものはやはり外食らしくそれなりに味が濃い。まあ素麺のつゆも十分阿木が濃いといえるが、まあ。結構薄めれば問題はないだろう。

 その後、礼ちゃんからもメールが届いた。地面で丸くなった羊の写真が送付されていて。

 「ヤギかわいいの!すっごいきょろきょろしてたの!それから、ニジマスがたくさん泳いでて、でっかくて!金色のも居た!背びれ出てた!多分鯉!餌のガチャポン100円の、においすごいです、凄い集まってきて。後あと羊がすっごいカクーン、って膝から落ちて、すっごいスルッってかんじで!そんで地面で野太い声で”メ~~とかいってた!ペロシキ?ピロシキもほかほかで美味しかったの・・・」

 …といった感じの文章が続いていた。まあ、喜んでくれたようでよかったのかな。

 寝る前に仏壇の前で手を合わせる。今日はお墓に行けなかったからなあ・・・

                          ・・・うーん、寝苦しい。あつい

 そして、時間は更に飛び翌日の昼。

 「そうか、後から皮を足せばいいんだ!」

 私はようやく、その「正解」の工程にたどり着いた。とろとろになるまで煮込んだパン粥、そこに後から皮を足す。ただ焼いたものを入れればよいというわけではなかったのね。

 「遠回りはしたけど多分、これが思ったとおりで思い通りの食感になるのね」

 朝と同じく、四角い、窓付きの箱が揺らめく熱気を帯びて。「チーン。」という高い音と「切」の位置に回されたつまみがパンの焼き上がりを示す。

 少し間を空けて、トースターの扉を空け、荒熱を取って。


 パリパリパリ・・・バリパリッ!   「あちち。。。」


 狐色がところにより濃くなった、焦げ目の付いたパンの表面の、砕けた破片が皿の上から零れ落ち、鈍くぼけた銀色に光る流し台の上に散らばる。   焼いたパンを裂く。

 焼いたバタールの表面を小気味よい音をさせながら手で砕き、そして内側の、ふかふかの。まだ熱いフワフワのそれをぶどうを房から千切るように裂いて、やさしくもぎ取るように裂いていく。

 「うーん・・・この暴力的なほど訴える香ばしい香りと音よ!」

 食欲をそそり、そして何だか喉を乾かせる、香ばしい破砕音、よだれの出る香り!

 そして焼いたバタールの半分を、朝と同じように鍋の中に投げ込む。

 朝と違うのは、残りの半分だ。

 パン切りナイフのギザギザの刃で表面を砕き、そのまま輪切りにしていく。輪切りの幅は、おおよそ親指の第一関節ほど。そしてその中身の柔らかい生地をパン切りナイフで器用に剥ぎ取り、よく焼けた外皮を残してくりぬいた中身を鍋の中に放り込む。

 そしてしばらく、煮込んだ後で。

 「よし・・・もういいかな。」

 一すくい。パンの煮え具合を確かめた上で。それが「とろとろ」であることを、水分を適度に吸ったものであることを確かめて。響宇はそこに先程の「皮」を投入する。

 皮を「とろとろ」の中に優しく混ぜ込み、香ばしく焼けた皮がトマトのエキスを吸い上げたところで。

 「・・・よし。」   火を止める。

 この瞬間、響宇は自分のレシピの「完成」を予感していた。

 後は、牧場から届くであろうバタールの具合と、ミートローフの塩加減を確かめねば!

 自分の料理の完成を確信した響宇は、竹羊羹と戸棚に入っていた木のスプーンを四本持って。

自分の祖母の墓碑墓石と、それから「騒がしい奴ら」が居る墓に向かうのだった。

                            いつの間にやら、夕日が落ちて。

                           夜は涼しく、快適であった。

鏡「まあ、さっきの件の編集は後でやるとしてだな・・・」 響宇「うん。」 ターヴォラ「そろそろ、片付けましょうか。」 響宇「え?もう?」 礼「えー?ちょっと早くないー?」 四季「どうしたんですか?」 礼「なんかね、もう機材かたづけちゃうんだって」 響宇「ちょっと急すぎない?」 鏡「いや、仕方ないだろう・・・もうそろそろスタジオの退室時間だ」 トマーゾ「泣く子も暴君もルールには勝てませんのでネー。おばちゃんなら分かりませんが。おばちゃんは強しデス」 響宇「・・・追加予算は下りないの?」 鏡「いや、予算じゃなくて尺の問題なんだなぁこれが。話のストックがもうないんだよこれがな」 響宇「・・・はあ。まあ私は別にいいんだけどね?結局私とあんたのキャラ位しか掘り下げられてないじゃない?他のみんなの紹介とかそういうのさあ・・・いいの?」 トマーゾ「ワタシは別にいいですよー。」 礼「ルールならしかたない、ま、その辺は別の話と次の収録でなんとかなるでしょ。あれば、のはなしだけど」 四季「僕は礼ちゃんと花塚さんがそれでいいならそれで」 花塚「んー、まあ確かに式見さん一家メインのお話・・・もとい、思い出話もあるみたいだし。自己紹介はそこでもできるかなぁ」 鏡「そうだな、それじゃあ。コホン・・・「きょうのお墓ご飯」をご愛読して下さっている皆様。」 トマーゾ「次回でエピソード最終回デス」 鏡「ぬあーっつ!?トマーゾ!トマーゾ・・・!!またか、またお前が締めるのかトマよ!」 トマーゾ「ダッテワタクシ今回ちょい役ですし。この位の役得は欲しいですよ」 鏡「アトカラキトイテヌケヌケドン・・・あ、違ったな。お前は待機してたんだった」 四季「えーっと、それでは皆さん・・・」 礼「次回、最終回!捻った落ちはないけれど、とにかくラスト、ラストだよ!」 響宇「・・・礼ちゃんにまで取られた。ところでさあ・・・私って実はキャラ立ち薄かったりする?」 響宇以外の全員「・・・・・・・・・」 響宇「・・・次は私に締めさせてね?」 四季「そ、それでは次回も。お墓ご飯!」 鏡「だから次回で〆だと言ってるだろうが・・・ま、ラストの締めくらいはしっかりするさ。それじゃあまた三日後にな」 響宇「頑張れ私、負けるな私。」

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