パンプキンスープ
3年前の私は…
何をしたいのか、
どう、なりたいのか…
わからなかった
………
『寒ぅ〜
ハァ まぢキツいわぁ…』
午後3時
いつもの休憩時間
いつものカフェ…
って言ってもスープしかないんだよねー
パタン
『いらっしゃいませ』
いつもの窓際にすわる。
『パンプキンスープで…』
『はい』
コトコト コトコト
心地よい 音
食欲をそそる匂い
静かな空間
私はそっと タバコに火をつける
ここ数日、毎日通っている このカフェ
理由は、この辺で喫煙出来るカフェが
ここだけだから。
まぁ、味も雰囲気も悪くないからいーんだけどね…
『はぁ…もーやだなぁ』
『どーかなさいました?』
えっ
顔を上げると そこには
アツアツのスープを運んできた店員さんが
『お待たせ致しました。』
ここのお店の良い所は
オーダーしてから5分で 商品が出てくるところ。
休憩中のランチには最高の場所
スープをそっと置く店員さんが
あまりにも優しい顔をしていたから
つい愚痴を…
『店長が、グチグチうるさいんですよねー
アレやれ、コレやれ、本当ウザい…
私、合わないんですよー、性格的に?
なんか、相性悪いって言うかぁ…
なんか、もー辞めたいなぁって…
ありません?そー言う事?』
やべっ なんか、めちゃくちゃグチっちゃった…
まぁ、適当に聞き流すだろーけど(笑)
『ありません』
はぁ?
店員さんの一言は、私が予想していた言葉とは違った。
『貴方は仕事をしに行っているんですよね?
好きだとか、好きじゃないなんて、選ぶものでは無いですよね?仕事は…
働いて お金戴いているですよね?
お金を戴いている以上は、言われた事をこなすのは、当り前じゃないですか。
どんな職場にも合う人、合わない人いますよ。そんな方々ともヤっていくのが仕事ですよ。貴方が今いる場所は、学校ではないんですから。』
いい終わると、軽く会釈して 店員さんは立ち去った。
びっくりして、少しの間 動けなかった。
なっ…なんなの?
手が震える…
震える手で、ゆっくりスープをすする。
身体にゆっくり染み渡った。
私の手は、怒りで震えていたのだと思った
涙がこみ上げてくるまでは…
あぁ 私はなんて、子供だったんだろう。
社会人として、なんて恥ずかしい事を言ってしまったんだろう。
泣きながらスープをすする。
身体に染み渡る
スープをすする。
ゆっくり、ゆっくりスープを…
スープを飲み終える頃には、
涙は乾いていた。
『ごちそうさまでした。』
『ありがとうございました。』
笑顔で見送ってくれた店員さんに
私は深々と会釈をした。
『頑張って下さい。』
小さい声で聞こえてきたその言葉は
私の背中を大きく押してくれた。
あれから3年
がむしゃらに仕事をしてきた。
今日
『長いこと、一緒に戦ってくれてありがとう。
私、来月移動になったの。
お店、任せたよ。』
店長に言われた。
『店長〜』
泣きながら抱き合った
あんなキライだったのになぁ〜(笑)
今や戦友
お互い腹に溜めてるモノ
そら あるよねー
でも、仕事だもん
社会人だもん
乗り越えるっしょ(笑)
『店長〜
めっちゃ美味しいスープ屋さん 行きませんかぁ?』
ゆっくり更新致します。