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第77話

 さて、今日は高宮千沙とのデートなのだが、本当にデートをして二人三脚に勝てるのだろうか。


 デートはそんなにすごいものなのか?


 そもそもデートとはどんなものなのだ?


 待ち合わせ場所と時間を決めてどこかに行くのは知っているがその行動になんの効果があるか余は全く知らない。


 いや、分からないのは当然だ、なぜなら今日分かるのだからな。


 それにしてもあの時高宮千沙をデートに誘った時周りの奴らがやけに騒がしかったな、そんなにおかしなことなのか?


 その後めちゃくちゃ質問責めされたが、面倒くさかったなぁ。


 高宮千沙はなぜか知らないがめちゃくちゃ余に怒ってきたが、怒りたいのは余の方だ、だから、二人三脚に勝ちたくないのかって言ってやった。


 そしたら呆れた表情をして渋々デートに行くことに承諾した。


 その表情に余は納得していない、余はもっと二人で熱くなれるとおもっていたが、高宮千沙の方が冷めていたことにガッカリした。


 余は負けることが何より嫌いだからな、今回も絶対に負けられない。


 あともう少しで待ち合わせ場所に着く。


 待ち合わせ場所が見えたが、もうすでに高宮千沙が待っていた。


「おい」


「あれ、宇野?早くない?」


「お前の方が早いがな」


「私は良いんだけど、宇野が早いのは意外」


「余は待つより待たれる方が嫌なのだ」


「いや、嘘でしょ?宇野に限ってそんなことはな

い」


「お前は余をなんだと思っているのだ」


 こいつの中で余はただのわがままな奴だと思っているだろ。


「もしかして偽物?」


「おい」


 失礼な奴だな。


「お前こそ可愛らしい格好しているが、余からすればそっちの方が意外だがな」


「別に可愛らしくないし…」


 おい、モジモジするな、まだ言い争いは終わっていないぞ。


「お前の方こそ偽物なのではないか?」


「そんなわけないじゃん。宇野がデートって言うから………」


「は?」


 最後の方はゴニョゴニョして聞き取れなかった。


 やっぱりこいつと話しているとどうしても言い争いになってしまうな。


 待て待て、今回集まった理由は余と高宮千沙が二人三脚で息が合うようにするためだったはずだ、なのにこんな事で言い争っている場合ではない。


「待て。今日は二人三脚のためのデートだ。言い争っている場合ではない」


「それもそうね」


 よし、やっとここからが本番だ。


「で、どこに行くの?」


「ん?お前が決めてきてないのか?」


「私が決めてくるわけないでしょ。そっちでしょ誘ってきたの、私は誘われた側なの」


「そんなものくらいお前が決めてこいよ。お前は何をしていたのだ」


「何で誘われた私が場所を決めるのよ」


「余が王だからだ」


「あんたクビになったでしょ」


「はい、また余は王になりました。余のカリスマ性に気づいたのだろうな」


「カリスマ性が無かったからクビになったんでしょ」


「そんなわけがないだろ」


 この後また言い争いになってしまった。


 本当にこのデートは大丈夫なのだろうか。







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