大日向凛エンド
父親は偉大とは言うが本当にそうなのだろうか、余の父親は余を残して死んでいったが偉大とは思った事はない。
余の母親やノーゲは余の父親は偉大とは言っていたが、余は全くそうは思わない。
良い奴ではあるとは思うがな。
余の父親の悪口はそこまでにしておいて、ここからが本題だ。
父親になりました。
「ねぇ〜パパあそんで〜」
「ああ、分かった分かった」
父親になってもう3年になろうとしている。
「こっちにもきて〜」
「ほら、パパ。ゆりちゃんも遊んでほしいって」
「余はえりと遊んでいるからお前が遊んでやれよ」
「私はゆうくんの面倒見てるから」
じゃあ仕方ないな、余がゆりとえりの面倒を見てやるか。
「ゆり。お前もこっちに来て一緒に遊ぼうな」
「は〜い!」
ゆりはこっちに走って向かってくる。
「コラ。この距離を走ってくるな」
「わー!」
走ってくるゆりを受け止める。
子供は永遠に元気だな、嬉しいことだ。
「まさか宇野がパパになるなんてね」
「なんだよ、お前こそちゃんと母親やってるとはな」
高校時代のこいつを知っている奴からしたら信じられない光景ではある。
「あんなダメダメだったお前が…」
成長したな。
「そっちの方こそ私よりダメダメだったじゃない」
「いやいや、お前程ではない」
実際に高校時代のこいつは本当に酷かったからな。
余はこいつのせいで何回も迷惑をかけられたからな。
「ダメ!けんか!」
「なかなおりして!」
ゆりとえりが余と凛が喧嘩していると勘違いして仲直りを要求してくる。
「別に喧嘩してる訳じゃないからな」
「そうそう」
「ダメ!ちゃんとなかなおりして!」
「じゃないとあそんであげない!」
はぁ〜遊んでもらえないのは嫌だなぁ。
「ほら、あくしゅして」
握手しなくちゃいけないのかよ。
「ん」
余は凛に握手を求める。
「…ん」
凛は余の手を握る。
「言いすぎて悪かったな。これからもよろしく頼む」
「こっちこそ、よろしく」
子供たちは納得したようにウンウンと頷く。
はぁ〜
照れくさい。




