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2年生編 第85話


「ねぇどういうこと?どういうこと?」


「詳しく聞かせて?」


「もしかして抜け駆けですか?」


「……」


「落ち着いて、一旦落ち着いて。まだしそうなだけだから」


 私は今魔法少女たちに詰め寄られている。


 理由はさっき「宇野と結婚しそうになりそう」みたいな事を言ってしまったから。


 あんた達宇野のこと好き過ぎでしょ。


 そもそも何で私が宇野と結婚しそうになっているのかは1週間前に遡ることになる。



 ***



「凛」


「ん?どうしたのママ?」


 ちょっと前までは微妙な距離がママにはあったけど、あの一件があってからそんな事も無くなり、ちゃんと親子の距離感になった。


「ちょっとこっちに来て」


「ん?どうしたの?ここじゃダメなの?」


「ダメよ。こっちに来なさい」


 あれ?ちょっと怒ってる?


 機嫌は良くはなさそうな気はする。

 

 部屋を移動して、移動した部屋にはパパもいた。


「パパもいるけどどうしたの?」


 いつものパパは笑顔で手を振るくらいしてくれるのに今日はそれがない。


 ただ気まずそうに下を向いている。


「ここに座りなさい」


 あれ?やっぱり怒ってる?


「どうしたの?今日ちょっと変だよ?」


 ここでママが覚悟を決めたかのような顔をして私と向き合う。


「これからの進路はどうするつもり?」


「それは、ちょっとその…」


 この話題は今の私には耳が痛い。


 何の将来の夢も目標もない私には嫌な質問だ。


「これは前からずっと言ってるけど、何も無かったらパパの部下と結婚しなさい」


 これだ。


 最近私の頭を悩ましている原因は。


「パパの部下の永野さんはとても誠実で仕事の出来る人だから」


 私もパパの部下の永野さんを一度見た事があるけど本当に良い人ではあったけど…。


「普通は嫌だったら無理やり夢や目標を作るか、嘘をつくかするのにあなたは本当に何もしなかったのね」


 ママは私を見て悲しそうにした。


 そうだった、別に嘘つけば良かったんだった。


 友達が出来ないのとか、学校生活はママのせいに出来るけどこればかりは言い訳が出来ない。


 なぜこのような事を言われるようになったのかは、私が本当に何も出来ないからである。


 ママは本当に私の事が好き過ぎるあまりに親離れをして、立派になって欲しいと思っているから、今このような事が起こってしまっているの。


 夢も目標もない私はママの安心できる人に私を託そうとしている。


 じゃあ何で結婚なのかは、私がまともに働けないのも、一人暮らし出来ないのも知っているからである。


 これは自分でも分かっている。


「パパ…」


 私はパパに助けを求める。


 パパは死ぬほど私に甘いから助けてくれるに違いない。


「凛…。ママ、凛にだって」


「あなたは黙ってて」


「はぃ」


 そうだった、パパはママの尻に敷かれてたんだった。


「せめて結婚相手だけでも選ばせて」


 永野さんは良い人なんだろうけど、堅すぎるのよね。


 絶対一緒にいたら疲れるじゃん。


「ダメよ」


 ママは即答する。


「お願い!一生のお願い!これ以上に私頑張ってみせるから!」


 ここで何を頑張るかを言わないのがポイントである。


「…はぁ〜、仕方ないわね」


「やったー!」


「宇野だったら良いわよ」





 宇野!?

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