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2年生編 第83話


 接吻


 あるいは口づけとも言う。


 接吻とは、唇を相手の頬・唇、手などに接触させ、親愛・友愛・愛情などを示すこと。俗に、チュウとも言うこともあり、挨拶として公然とキスのみ単独で行われる場合もあれば、ひそかに性行為の一部として行われる場合もある。


 と国語辞典に書いてあった。


 余の勘違いでなかったら高宮千沙は余に…。


 いや、勘違いの可能性があるかもしれない。


 高宮千沙は余のことが好きなはずがないからな。


 だが、条件が揃いすぎているのだ、否定する材料が高宮千沙は余のことが好きではないことくらいだ。


 あの時に顔が近かったし、余の頬に何か柔らかい物が当たったし、あと、それっぽい事も言っていた。


 あれ?あいつってもしかして余のことが好きなのか?


 あれ?余モテすぎではないか?


 桜井莉緒、九重菫、クソ陰キャ、で新しく高宮千沙が加わってしまうのか?


 いやいやいやいや、これはマズイ、非常にマズイことになってしまった。


 頭が痛い。


 せっかく寝る一歩手前まで来ていたというのに。


 これじゃあ眠れそうになさそうだな。


 

 ***



 案外寝れた。


 余の身体は疲れていたのだ、初めての土地に来て、ボウリング大会して、枕投げ大会もしたら疲れるよな。


 それにしてもこれから余はどういう顔をして過ごせば良いのだ?


 もうあいつらの顔が見れないのだが。


 おっとと、この余が弱気になる所だった、余は王になる男だぞ!こんな所で弱気になってどうする!

 

 自信を持て、ちょっと前までの自分を思い出せ!あんな小娘ごときに動揺をするな!


 そして、今日はあいつらのことを思い出してせっかくの旅行が楽しめなかったら意味がないからな。


 今はあいつらのことは頭の片隅にも入れないようにする。


 そうだよ、結局この旅行が終わったら嫌でも関わってしまうのだから今は思い出さないようにしよう。


 あいつらのことなんか思い出してもしょうがないからな。


 余はこの旅行で遊びまくるからな。


 金髪を犠牲にしてな!


 金髪には悪いが余の修学旅行のためにもあいつには犠牲になってもらう。


 あいつ1人が不幸になれば皆が幸せな未来が待っているからな。


 あいつからすっごい電話が来ているが全部無視しているからな。


 

 ***



「今日はどこに行きましょうか」


「昨日行けなかった所で良いんじゃねぇか?」


「お前に聞いていない!」


「別に俺が答えたって良いだろ」


「私は王に聞いているのだ」


「はいはい、今日は喧嘩するなよ。今日はボウリング大会とかしないからな、今日はちゃんと観光するからな」


「分かりました。王」


「へーい」


 なぜこいつらは飽きもせずに喧嘩ばかりするのだ?


 このまま行っていたらまたこいつらの決着をつけるとか何とかで大会が開かれてしまうからな。


 別に大会も良いが、観光がしたいのだ。


 ああ、楽しみだなぁ。








「「「「……………」」」」




 電話に出ろやあいつ!


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