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2年生編 第44話

 何だこのピリピリとした空気は?


 余たちがいない間に一体何があったというのだ。


「おい」


 余は近くにいたクラスの奴の首根っこを捕まえる。


「あ?…あ、宇野か」


 余は捕まえた奴になぜこの空気感になったのかを聞く。


「なぜ皆はこんなにもピリピリとしているのだ」


「ん?……あれ?なんでこんなイライラしてるんだ?」


 は?なぜ自分がこんなにイライラしているのか分からないのだ。


「余たちがいない間に何があったのか覚えているか?」


「別に何もなかったと思うけど」


 何も無いのに皆はこんなにもピリピリしているのか?


「何も無いはずがないだろ。何があったかを思い出せ」


 余が知っているクラスの奴らはアホでバカで余にも気安く話しかけるどうしようない奴らだが、意味もないことで怒るような奴らではない。


「本当に最初は普通に作業をしていたんだ。でも、段々みんなイライラし始めて…」


 話している感じこいつは嘘はついてなさそうだな。


「何だか私もイライラし始めてきた」


「お前は何でだよ!」


 意味の分からないタイミングでイライラし始めた金髪に思わずツッコミを入れる。


「お前はなぜイライラするのだ!」


「分からない。でも、みんなに釣られて…」


 ただのアホでした。


 こいつは本当にアホだな、こっちがイライラしくてる。


「あいつはどうした。クソ陰キャ…じゃなくて柊野葵はどこにいる」


 クラス委員であるあいつに今のこの状況を説明させる。


「柊野は…あれ?さっきまであそこにいたのに」


 指をさす方向を見ても柊野葵はどこにもいなかった。


 まさかあいつ逃げたのか?


 あのバカ。


 今回は頑張ると言っていたではないか。


 


 ピリッ



 このタイミングでかよ。


 よりにもよってこの面倒なタイミングで来やがったか。


「悪い。あいつを探してくる」


「あ、ああ」


 余は嘘をつき、メッカの元へと向かう。


 クラスの奴らは柊野葵が戻ってくることを願うしかないな。


 待ってろメッカ。



 ***



「流石に早いなぁ」


「今日で決着をつけてやる」


 メッカと余は対面をする。


「悪いがもう用は済んだ。また近いうちに会おう」


「おい、待て!」


「俺様の完全復活は近いぞ。その時は覚悟しておけ」


 メッカはすぐに帰っていった。


 あの野郎、余と戦うのが怖いのか?あと完全復活とは何なのだ?


 クソッ!今日戦っていたら確実に勝てたというのに。


 用は済んだって言っていたが、何の用だったのだ?


「…ぁぁ」


 ん?


 声のする方向を見ると柊野葵がいた。


「おい!ここで何をしている。クラスが変なことになっているのだぞ」


 余は柊野葵に近づき声をかける。


「……ぁぁあ」


 ?


 こいつの様子が変だぞ。


「おい、大丈夫か?」


「アアアアアアアアアアアアアアア」


「ぐっ!」


 柊野葵が叫んだ瞬間マナが広がり余を襲い、余は後ろに飛ばされる。


 そして、柊野葵はスライム状の何かに覆われていく。


 






 今度はお前がデカブツになるのかよ。

 

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