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第114話


 はぁ〜、やはり一人が落ち着くなぁ。


 この無人島はそこまで大きくはないから、歩いていたら高確率で魔法少女どもと会ってしまう。


 しかも会ってしまったら毎回余を宇野だと疑いやがるから面倒くさい。


 あいつらは本当に宇野のことになるとすぐに分かってしまうのが怖い。


 今せっかく一人でいるのにあいつらのことで頭がいっぱいになってしまっている。


 一人でいる時くらいは何も考えずに無人島生活を楽しみたい。


 もうあいつらのことを今後考えることはやめよう。


 余が今考えるべきことは余の正体だ。


 まだ頭の整理ができていない状態でここに飛ばされたからな。


 まず、デスゴーンはあいつの個人の名前ではなく、種族の名前がデスゴーン、個人の名前がメッカ、メッカは余の正体を知っている唯一の奴だ。


 だが、こいつから直接聞き出すのは不可能に近い。


 そして、メッカは余にマナを与えた奴ではない、女神の奴でもない。


 メッカではないデスゴーンの誰かが余にマナを与えたと思っていたが、どうやら女神とメッカの反応を見るとそれも怪しいかもしれない。


 だが、女神とメッカの知らない敵がまだいると余は思っている。


 いや、そうとしか思えない。


 そうでなければ余は一体何者なのだ。


 余は分身を出す。


 こいつは余のマナで出来た分身だからというだけの理由でなんとなく聞いてみる。


「なぁ、余は一体何者か知っているか?」


 分身に聞くなんて余は狂ってしまったのか?


 余の分身は首を縦に振った。


「やっぱりそうだよな」


 一体どうしたのだ、分身に聞いても分かるはずがないだろ。





 


 え?首を"縦"に振った?


「お前は余の正体を知っているのか!」


 余は分身の両肩を掴みながら必死に聞き出す。


 分身は再び首を縦に振った。


 お、お、お、お〜!こいつは本当に使える奴だな!


 あの佐々木とかいう変な使えない奴とは大違いだ。

 

「教えてくれ!余は一体何者なのだ!」


 分身は首を横に振った。


 教えてくれないのかよ!


 知っているのになぜこいつは教えてくれないのだ。


「なぜダメなのだ?」


 分身は余の言葉に困った顔をする。


 そうだ、こいつは余の言葉に首を振ることしか出来ないから困っているのだ。


 ふぅ〜少し冷静になれ。


「教えれないのは誰かから脅されているからか?」


 分身は首を横に振る。


 そらそうか、余の分身なのに誰に脅されるんだって話だよな。


「どうしても教えてはくれないのか?」


 分身は首を縦に振った。


「そうか…、悪かったな」


 余は分身を解除した。


 分身なのになぜ意志を持っているのだ、分身だから余の真似だけしとけば良いだろ。


 ということは余の正体を知っているのはメッカと分身になってしまったな。


 だけど、この二人は絶対に教えてくれないだろう。


 いや、ちょっと待て。


 そもそも自分の正体を知ってどうするのだ、別に知らなくても今後の余には影響しないはずだ。


 もうこのことを考えるのはやめよう、考えるだけ無駄だ。


 余がやることは魔法少女とメッカを倒して、地球の王になることだ。


 ほら、別に自分の正体なんか必要では無いではないか。


 そして、今余がやるべきことはこの無人島生活を満喫することだ。


 よーし、楽しむぞ!



 ***



 〜3週間後〜



「ナイトメア〜こっち手伝って〜」


「今そっちに行く」


「ちょっと、まだこっちが終わってないでしょ」


「悪い悪い」


「ナイトメアさん、全部終わったらこっちもお願い出来ますか?」


「任せとけ」



 



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