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第109話

 ギクッッッッ!!!?!?!


 う、う、嘘だろ?


 バ、バ、バ、バレのか??


 お、お、お、落ち着け!ま、まだ完全にはバレていないはずだ。


 ふぅーふぅーふぅー、相手は桜井莉緒だ、こっちがしらを切ればなんとか出来るはずだ。


 ここを間違えてしまえば今後の生活に大きく関わってくるぞ。

 

 大きく関わるどころでは無いぞ、もう余の地球を征服するという目標が失ってしまうかもしれない。


 頑張れ余、ここをなんとか乗り切れば未来は明るいぞ。


「宇野って誰のことだ?」


 よし!何とか冷静を装えた。


 さすがは余だな、余にこんな演技力があったとはな。


「あれ?そうだよね、どうかしてたみたい」


 よしよしよしよし!なんとかなりそうだ。


「別に気にするな」


「それ!」


 ビクッ!!


 びっくりした!何がそれ!だ、いきなり大声出すなよな。


「その言葉遣い、宇野くんにそっくりなんだよなぁ」


 そうか、この言葉遣いは珍しいのか、だからこいつは勘づいたのか。

 

「そうなんですか?宇野って方はこんな言葉遣いなんですか?」


 屈辱的だ、なぜ余がこいつにこんな丁寧に話さなくてはならないのだ。


「いや、さっきと全然違うじゃん」


「今まで隠してましたけど、僕の本当の言葉遣いはこっちなんです」

 

 久しぶりに僕って言ったなぁ、まぁ歴で言うと僕の方が多いからなぁ。


「本当に?」


「本当です」

 

 流石に疑ってくるか。


「じゃあ何で今まで隠してきたの?」


 しつこいなこいつは。


「それは皆さんが僕の敵ですから、この言葉遣いだと圧が出ないじゃないですか」


「じゃあ普段はその丁寧な言葉遣いなの?変える必要無くない?」

  

 別に聞かなくても良いだろそんなこと、だが答えをミスったら終わってしまう。


 どうするどうするどうするどうする。


「兄がいるんです」


 最悪だ…。


「お兄ちゃんいるの?」


「はい。兄にはこの言葉遣いなんです」


 あーもう戻れない。


 何が兄がいるだよ、勘弁してくれよ、適当に答えすぎだろ。


「お兄ちゃんも地球を征服しようとしてるの?」


 こいつ本当に聞いてばっかりだな。


「兄は引きこもりなんです」


 うわー空想の兄すまんな、勝手に引きこもりにしてしまった。


「言葉遣いは分かったんだけど、雰囲気がどうしても似てるんだよなぁ」


 こいつは本当に鋭いな、探偵になれるぞ。


「仮面取って!」


「へ?」


「だから、仮面取ってみてよ!」


 仮面なんか取れるわけがないだろ!これ取ったら宇野本人が出てきてしまうからな。


「この仮面取れないんですよ、皮膚とくっ付いて取れないんですよ」


 そんなわけがないけどな。


「一生?」


「一生です。そういう呪いを兄がかけてしまったんです」


「最低なお兄ちゃんだね」


 架空の兄、すまん。


「良いところもあるんですよ。じゃあ僕はもう行くよ」


 よし、まぁ何とか乗り切ったな。


「待って!最後にお願いがあるの!」


「はい。何でも言ってください」


 まぁ最後だったら良いだろ。


「ハグさせてください」


「はい?」


 聞き間違いか?


「ハグさせてください」


 聞き間違いじゃなかった。


「なぜですか?」


「似ているんです、あなたが宇野くんに」


 余に似ているからハグさせて欲しいって、こいつどうかしている。


 まぁ余なんだがな。


 何でもって言っちゃったしなぁ、これで終わるなら良いか。


「どうぞ」


 ギュー


「ああ、宇野くんだ」


 まぁ余だからな。


「もしかしてお兄ちゃんって宇野くんですか?」


 誰が引きこもりだ!


「身長、匂い、身体の大きさ、全て宇野くんだ」


 危な!こいつ余のこと知りすぎだろ!


 この無人島生活はなるべく魔法少女どもに会わないようにしよう。


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お母さんだからな
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