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海の子  作者: mito
8/8

静かな海

読書の皆様にこの作品を楽しんでもらえますように...。

「ん...ここは...?」

目を覚ますと、知らない天井が見えた。心電図の音がする中、僕は身体をゆっくりと起こす。

「あっ!起きた!」

看護師らしき人が僕が起きた事を確認すると、急いで部屋から出た。そして少しすると、廊下をもの凄い勢いで走る音が聞こえた。

「まもる君!」

「ぐはっ!?」

うみが僕を見つけると同時に飛び付いてきた。いやいやいや、これって僕は怪我人とかの扱いだよね?それなのに、なんで飛び込みなの?まあ、嬉しいんだけど。

「うあああっ!怖かったよぉ!だってまもる君全然目覚まさないんだよ!?もし死んじゃったらって!」

「あははっ、ごめんごめん。」

「まもる!」

父と母が部屋に飛び入ってきた。2人とも、僕が起きている姿を見ると、安心したのか目に涙を浮かべていた。

「心配させやがって!この親不孝者がぁ!うおおおおぉ!!」

「うるせぇな!いい歳したおっさんが声上げて泣くなよ!」

「守、おかえりなさい。」

母さんが僕にそう言うと、うみも涙目で僕の顔を見つめて、口を開いた。

「ぐすっ...おかえり、まもる君。」

「...ああ、ただいま。」


それから、両親と別れてうみとあの砂浜に来た。あの日の荒れた海は、面影すら残していない。

「そういえば、まだ海の意志?とか分かるのか?」

「あ〜、まあ一応少しは感じ取れるかな。」

「ふ〜ん。」

しばらくの沈黙が続いた後、僕は口を開いた。

「あのさ、ちょっとお願いがあるんだけど。」

「ん?何?」

僕はうみに向かって片手を差し出した。今思えば、彼女とこの砂浜で出会ってから、連れ回されてばかりだった。ずっと忙しかったな。でも、なぜかいつも楽しかった。退屈なんてしなかった。きっと僕は、彼女を初めて見たその瞬間から、ずっと彼女に恋をしていたのだろう。

「僕に、あなたと一生の時間を過ごさせてください。

「っ!」

彼女はすごく驚いた顔をして、頬を紅潮させ、目に嬉し涙を浮かべた。そして、そっと僕の手を取った。

「はい、喜んで!」

今回のお話、楽しんでいただけたでしょうか?ぜひ、応援よろしくお願いいたします!

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