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海の子  作者: mito
6/8

海への恐怖

読書の皆様にこの作品を楽しんでもらえますように...。

「よし、到着したね!」

「ああ、そうだな...で、ここどこだ?」

全然知らないような場所に連れてこられた。うみの事だから、何かがあるんだろうけど。

「ここはとある神社がある街だよ。まあ、ちょっとボロボロだけどね。」

「神社って、まさか例の神様の?」

「う〜ん、半分正解かな?」

僕はうみに連れられるがままに街を歩く。途中、夏を満喫しているのか知らないが、うみはラムネを買ったり、アイスクリームを買ったりして、食べ歩いていた。まあ、僕もだけど。そうこうしている内に、僕とうみは山道を歩いていた。

「あっ、その道は行かないようにね?」

「えっ、何で?」

「ん?霊道だからね。」

途中怖い事を言われたりもしたけど、僕とうみは無事に例の神社に着いた。管理はされているみたいだけど、かなり古い。確かにボロボロだ。

「ん?あんたら誰や?参拝客なんて珍しい。」

「あっ、こんにちわ。」

和服を着た中年の男性が声をかけてきた。おそらく、ここの管理者の方だろう。

「ん?あんたは...」

「こんにちわ、おじさん。」

あの人がうみの方を見ると、あの人は少し驚いたように見えた。もしこの人がここの神様に詳しいのなら、あの神様に詳しいのなら、この反応から察するに、やっぱり彼女は只者ではないという事。

「こりゃあびっくりした。あんた、龍神様の子か!」

「はい?」

「う〜ん、まあ気配は似てるかもね。」

龍神様の子というパワーワード。僕の頭は思考停止していた。

「私は海から産まれた人間だよ。まあ、あの神から創られたという点では神の子とも言えるかな?」

「いや〜、まさかこんな大物に出会えるとはなぁ。それで、今日は何をしに?」

うみはあの人の質問に迷いもなく答えていく。

「あなたにお願いをしに来たのと、龍神様への貢ぎ物を持ってきた。」

「ほう、お願いというのは?」

「どうか、龍神様を守って欲しい。」

僕の思考もまとまってきて、僕は2人の話に耳を傾ける。

「もしあの龍神の化身が消えたら、龍神様は一時的に弱体化してしまう。並の霊には勝てると思うけど、強い怨霊とかが来てしまうと簡単に殺されてしまうだろう。だから、守って欲しい。」

「...それは分かった。だが、あれを消すという事は、あんた...」

うみはまっすぐな目でその一言を放った。

「分かってる。これは、私の罪だから。覚悟は出来てる。」


家に帰る途中、僕とうみは真夜中の海に寄った。彼女に聞きたいことがあった。

「なあ、その龍神の化身だっけ?をどうやって止めるんだ?」

古くから存在して、龍神と呼ばれる海の神の化身。そんな存在を止める方法があるのだろうか。もしかしたら、その神様の子なら止めることが可能なのかもしれないが。

「...ただお願いするだげだよ。だって私は、あの神の子供なんだから。」

海が荒れ始めた。最近は収まっていたのに、僕がうみに聞いた事に反応したかのように荒れた。もしこの海の状態が彼女の意思によって変化するのなら、彼女は怒っている?それとも、悲しんでいる?いや、違うだろ。彼女は、目に見えて分かるほどに動揺している。

「そっか、じゃあ帰ろう。」

だけど僕は、そんな状態の彼女をそのままにして、逃げた。

今回のお話、楽しんでいただけたでしょうか?ぜひ、応援よろしくお願いいたします!

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