マジ海 マジ島
水鏡冬華の携帯端末に桜雪さゆからメッセージが入ってきた。
少し見てみる。彼女が竜神闇霎の巫女であるように、彼女とて木花咲耶姫の巫女だ。何か重要な事で連絡してきたかもしれない。音声ではなく、文字と写真だ。
「マジ海wwwマジ島wwww」
(一瞬、真面目になったわたしがバカみたい)
「マジうるさいwwwww」
とだけ返信しておく。
ファブリス諸島の上空からスカイダイビングしてとったような構図だ。
本当のところは、天界から飛んできたってのがこの構図の理由だろうが。
桜雪さゆは、妖怪と自称しているがはっきり言って神の領域である。生まれ方からして普通じゃない。
「ミハエル、ファブリス諸島行くならわたしもついていくわよ」
「冬華そんなに休んで大丈夫? 神社の仕事」
「大丈夫よあの神社わたしを追い出したくっても無理だから。わたししか本物の霊力モチいないんだもんあの神社。神主自体が霊力なんて実際にあってたまるかって考えの人だし……魔法まで容赦なくある星で往生際が悪いって話だけどね」
「わかった。じゃあ行くメンバーに冬華も追加と」
「うん」
「で、わたしの黒騎士団からクロード=ガンヴァレンとサミュエル=ローズもいかせる。フレッドも誘うわ」
「その人達何かファブリスに関連でも?」
「いやあ、あまり女比率が多いとわたしが落ち着かないんで」
「あぁ……。クロードさんがあなたと背丈同じくらいの髪の毛ほんのちょっと長いイケメン金髪爽やか騎士で、サミュエルくんがかわいい男の子ヒーラーだっけ」
「そうそう。あれ話した彼らと?」
「ちょっとだけね」
「で、リィル=エリンも当然ついていくだろうから計算に入れておいて」
「新しい嫁ね」
「うん」
「で、あとは――」
「わたしも行きます」
と、むすっとした表情でレア。
(留守番嫌だって時の犬の表情……。
犬って社会性ある動物だから、一人ぼっち嫌うのよね。だから1人暮らしで家開ける時間多いなら犬ではなくネコ買うべき。
逆にミハエルさんは一匹狼)
「え、メイド長だしここにいた方がいいんじゃないの」
「別にわたしいなくてもちゃんとやっていけてますし」
「反面教師として手本になってるよね……いざ真面目にやりだすと正確でスピード速い特徴あるから印象良いけど」
「あのモードは疲れます。長い間維持すると糖分ほしくなります」
「それはまあ、何となく想像つくけど。レア、ファブリス諸島までついてくるのね」
「はい」
「じゃあ最低限の武装を」
「もちろんです。それに旅の最中の世話はわたしがいたします」
「えー、自分でできることぐらい」
レアはミハエルにかしづき、そう宣言する。
「わたしにまかせてください。何でも一人でされてしまうと、女は『わたしってもしかしてひつようない?』と思ってしまいます」
「…………」
水鏡冬華は、そんな彼女のセリフに胸の内で同意しておく。
(まあね~世話しようと手を伸ばしてもその手払われるとショックだったりするもんね……)




