コミュニケーションさ
ヒメネスの街についた。予定とは違いまず探さなければいけないものがある。
食べる所だ。
先程盗賊の真似事をしていた女5人を拾った。この5人の胃袋をどーにかしないと落ち着かない。さっき拾った5人全員飢えている。
「ここらへんで大きな食堂知らない~? カイアス勢の人ら?」
ミハエルがみんなを見つつ尋ねる。
「わたしらヴァーレンス勢、行きは空飛んで行ったから、観光的な意味でここら辺分かんないよー」
「えっと……あそこの角を右に曲がってちょい進んだところに宿兼食堂があるわ。そこなら大人数でも大丈夫よンディア亭ってところ。ンから始まるから印象に残りやすいわ」
リディアが答える。と歩くのにふらついている。そろそろリディアは空腹が限界のようだ。
「おっけ。じゃあそこにいくか」
(ここで誘導爆破オチなんていうのもありうる。でもま、わたしたち全員爆発に耐えられるからなあ)
呪禁師なら逆因果(未来から過去を改変できる。もちろん術師の力の大小によって限界はある)の性質を持つ呪禁で完璧に防御。魔法や霊波動や妖気使えるならそれで。
(ま、あの土下座の時の部下を思いやる心を信じよう。アレが嘘だったらカイアス人クソって評価に改めればいいだけだ。それに)
ミハエルは部下と一緒に店に入る前から、ご飯を待ち遠しい様子でそわそわしている部下とご飯を楽しみにするリディアが悪人には見えなかった。
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宿も兼ねているという事なので、ミハエルは食事は女たちに取らせておいて自分はヴァーレンス勢5人、カイアス勢1人(勇者)+1人(家出娘)+1人(絶望したアイドル)+5人の分の宿の部屋も取っておいた。
「わたし捨て猫拾いにこの国に来たわけじゃないんだけどなぁ」
とミハエルが独り言ちる。
「この国は人の心がハチャメチャなようね。皆平和な国に行きたいって感じだったよ」
ミハエルのところに寄ってきたサリサ。しばらくミハエルとは別行動をとっていたサリサ。彼女は彼女でウンサンギガ(獣人)の奴隷の開放などをしていたが、色々感じる事もあったのだろう。
さて。ちょいちょい冬華と話してたミハエルは、2人分の食事と共に水鏡冬華と宿の一室に消える。
と、サリサが自分の料理と共に2人との間に入って3人で宿の一室へ消える。
「あれ。ミハエル卿と水鏡さんとサリサ何しに行ったの? みんなで食事するの嫌なタイプ?」
とリディアが不思議そうに漏らす。リディアの周りでは部下4人が食事にかじりついている。
「あんたセクシーな格好してるわりに全然なのなそこら辺の発想。もっと映画とか見たらどうよ。魔導携帯端末でもいいから。
あ、リディアちゃんから情報渡したいって言ってきた時にこの状況になったら、俺が事前に情報受け取る事になってるから俺に伝えてくれればいいよ」
フレッドがリディアに不思議そうに返す。
「いやあ、それならそれで話すけど、食事しながら話せるし何急いでサリサや水鏡さんと部屋にこもる必要あるんだか……」
不思議そうな顔でぼやくリディアにフレッドは
「おいおい、マジか。そこらへん想像力低いねー」
食事を口に入れながら、フレッド。
「え、何? 何よ!」
食事とめて聞くリディア。
「コミュニケーションさ」
「え…………え? コミュニケーション……?」
「わかった? 俺なんてOK取れれば毎日してるし。
足ふとももまで剥き出しのセクシーでタイトなスカート着てるくせにそっちの知識ゼロなリディアちゃん! これ以上みなまで言わせないでね」
「………OK取れれば……?」
「この子、本気かー、あなた思ったよりギャグ属性とボケ属性高そうね~! まあフレッドは本命男だから」
桜雪さゆがツッコミを入れる。
「え……? 本命男……!」
「ちょ、ちょいちょい誤解はやめてくれよ! 本命っつってもそういう対象じゃねーよ、男は。一緒にいて落ち着くのが男って話な!」
「この勇者ジェムズ、君の考え理解するぞ! 気の合う男同士でいる時が一番気分安らかだよな! フレッド! 僕は理解できるよぉ!」
「おう! ありがとうな! 勇者!」
勇者ジェムズも酒を片手に話に乗ってくる。
リディアは呆けた顔のまま、何を想像しているのかそのまま硬直して動かなくなった。




