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太陽よ、ムーンショットを止めろ!  作者: 白い月
カイアス王国潜入
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彼は時空の旅人(善だと思っている悪)

 死闘を終え一息ついているミハエルと水鏡冬華。

「生き残りはわたしたちにかかる暇ないのかビビってるかなんかだな。頭はまあ間違いなく死んだから。わたしが殺した」

「ビビってるのと食料か何かの倉庫の消火……ですかね」

 そんな時、ミハエルと水鏡冬華の前に黒髪の青年が駆け寄ってきた。

「なんてことをしてくれたんだ!」

「…………」

 世界の終りのような顔で叫ぶ黒髪の青年を何だこいつという顔で見やるミハエルと、

「なによ。なにがよ」

 と機嫌悪そうに返す水鏡冬華。

(何この男、黒いオーラが濃いわ……こいつルシファーの気配が濃すぎる)

 黒髪の青年は、

「あの魔導士は王城で僕が倒さないと行けなかったんだ! そういう手順じゃないと魔王が、魔王が…………」

黒竜光波こくりゅうこうは

 ミハエルは問答無用で得意技を放つ。先程3000m級の山を平地にした技だ。

「この世界に魔王なんておらんわ、神は実際にヴァーレンス王国の道端歩いてるけどな。男の天照も」

「…………」

 水鏡冬華はミハエルを見て自分の頭の横で指をくるくる回す。そしてそれからくるくる回していた手をパーに開く。

『こいつ頭パーじゃないの?』

 のハンドサインだ。

「ルシファーのオーラでてたから思わず黒竜光波こくりゅうこうは使っちゃったけどさ。彼は時空の旅人(自分が善だと思っている悪)って事か。

 時間遡行じかんそこうもアリウス君みたいに自分の魔法や何や自分のオーラで使えるようにしたんならともかくルシファーのリンク付きだからな。

 ルシファーのリンクついたオーラって時点で怪しい乗せられてるって気づけよ」

「しかも魔王て。そんなのPCゲームの中にしかいないわ」

 と冬華。

「…………またきたぞほら、あれ。冬華」

「……はぁ? 六つ子とかそういう設定?」

 格好も黒竜光波に巻き込まれる直前と同じである。ちなみにオーラも同じである。ルシファーのリンクつきのルシファーのエサ認定(自分では正義の味方と思い込んでいるクチ)されている印。霊波動をおさめている者には見破れないわけがない。

「僕は、僕は、ああぁ待ってくれそれは待ってくれ。こくりゅーなんとかはやめてくれアンタが魔王クラスというのはよく分かった」

「いや魔王じゃないし。あなた、六つ子?」

「え? いや一人っ子だが」

「…………」

「わかった。君の事はMr.LONELY《ミスターロンリー》と呼ぼう」

「え? いやぁ、僕は時間を旅してこの世を正している、名前は――」

黒竜光波こくりゅうこうは!」

「ちょっおま! ちょまてよ、だからあの魔導士は……特異点で……あああぁぁ……!」

 Mr.LONELYは2回目の死を迎えた。

 5分後。3人目のMr.LONELYがやってきた。

 ミハエルは掌を3人目のMr.LONELYにかざす。やはりルシファーへのどす黒いパワーリンクは繋がったままだ。

「あ、ぁぁあの……ああああ! 待ってくれ! その黒竜光波ッてゆうのやめてくれ!!」

「…………意志がある生き物が関わっていることは計画通りにも計算通りにもいかない。

 お前はルシファーから能力貰って今万能感に支配されてるのかもしれないが、お前最大限に無知だぜ。

 もう少し生き物相手にしてるって態度してみたらどうだ」

「よし。いいぞ……そのまま大人しくしてくれよ……実は」

「聞いてませんよこいつ、黒竜光波こくりゅうこうは!」

春雷しゅんらい!」

 横から水鏡冬華の黒竜光波こくりゅうこうは、上空から桜雪さゆの春雷しゅんらいを受けてもみくちゃの消し炭となった4人目のMr.LONELY。

「ちょっと! あんたらあんなルシファーの気配濃いものに絡まれてるのぉ~?」

 と桜雪さゆが言ってくる。ちなみに上空から来たので十二単と言えどもパンツは見える。パンツも薄いピンクだった。ミハエルは鉄面皮で彼女のレアい太もも露出とパンツの色を覚えた。

「お見苦しい所、ごめんなさい~息子さん! 大変、恥ずかしいもの見せてしまって心に波紋発生させちゃって、ごめんなさいね」

 と足をもじもじしつつ自分のはしたなさを殿方に詫びるさゆ。

「いや、気にするな。さゆ」

「うふふ」

「ちょ、ちょ、ちょ、ホントまって! 待ってくださいお願いします時空犯罪を止めるため……待って……!!」

 消し炭となった4人目のMr.LONELYだが、それと同じ格好をした5人目のMr.LONELYがまた向こうから現れた。

 いや、だが、違う。同じではない。

 5人目のMr.LONELY右の肩から先、先がない。肩から先がとろけたチーズみたいになっている。

「この慮外りょがい者、再生に失敗した……? んん量子化りょうしかしてんのかこいつ? 量子力学的な対象になった……? サリサがよく使う量子化……だがサリサよりは下手そうだな量子化……」

 ミハエルが推測を口にするが答えるものは誰もいない。

 水鏡冬華は吐き捨てるように言う。

「こいつさあ、自分だけが時間自由にしてるって感覚じゃない?

 それ気にいらないんだけど。

 だって、わたしたち全員、世界全員の事をNPCノンプレイヤーキャラクターてみなしてなあい? わたしは意思を持った人間だっつーに。

 例えば、わたしにいやらしい事たくさんしてもNPCノンプレイヤーキャラクターだから時間撒き戻したり時間カットしたりすればそのNPCノンプレイヤーキャラクターのカットした体験なかった事にさせられるって思ってそう。自分だけの思い出として」

「おおっと~、

『自分の体がいやらしいと、自分で自覚していないと言えない』

 事を言い始めたぞ~!

 自分が男の好みの理想像である事を自覚してないと言えない、男が嫁にしたいナンバーワンの黒髪ロングの美人であること、体や自分の容姿に自信がないといえないような事を言ってますよ。

 それはつまり、普段から男の視線をいやらしい所にビクンビクン感じていると言う事だ~~~。

 半竜~~~! パンツ見えた時も女ならさっきわたしが言ったようなセリフを高貴にいうべきなのに、あんたパンスト越しのパンツ見せちゃっても、

『恥ずかしいもの見せてしまって殿方の心に波紋発生させちゃって、ごめんなさいね』

 って言ってないだろ~、下界に染まった下界に染まった!」

「春女うるさい」

「え……いやぁ! あの、そ、そんな……僕は平和のため! 平和!」

「平和ってなんだったっけ」

 とミハエルが胡散臭いものを見る目で5人目のMr.LONELYを見る。

「みんな苦しんでても時間いじくっていじくってお前だけが平和でも、平和って成り立つよな、お前自身には」

「…………」

黒竜光波こくりゅうこうは!」

黒竜光波こくりゅうこうは!」

春雷しゅんらい!」

 5人目のMr.LONELYもこの世から消え去った。

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