男の愛してると女の愛してる2
女性リスナー(ミハエル家のメイド)。一夫一妻制の国からの移住者。
「男の愛してると女の愛してる
どうしてここまで違うのかなー」
画面ではさゆとサリサの声がまだ流れてくる。RTAPTのリーダーもそれが視聴者数稼げると踏んだのだろう。
桜雪さゆがのんびりとした口調で言う
「恋に敗北するにせよ、
『数年後には笑って話せる』
くらいには別れないと怖いよね~?
『数年後にめった刺しにされそうな恋の終わり』
はきついでしょー」
サリサが頷いて言う。ケモ耳の方はピクンピクン動いて辺りを警戒している。
「うんうん。体の関係モテる軽いのだけ俺の女にしたーいからお前の気持ちとか聞かねえ、言葉もかぶせるとかだったら、殺してるね」
「そりゃあ殺意わくでしょーアハハ」
とさゆが相槌を打つ。
「でもさ。彼がどんだけアレでも本気で惚れていたら
みっともない姿晒して
『捨てないで』
って言うと思う。理屈じゃないよ脳で考えられるすべてで恋してないよ。わたし。脳じゃ感知できない外で恋してるよ。
それを自覚した時あぁ……ミハエルの事好きなんだなぁって思ったよ」
「ホワイトライガーめ、このこの、一丁前に恋する乙女してんじゃん」
「えへへ」
女性リスナー(ミハエル家のメイド)。一夫一妻制の国からの移住者。生放送視聴中。生放送の水鏡の叫びで起こった恋愛議論コメ版にも参加中だったり。
「悪って何なんだろ。
生まれついての悪ってそんないないはずだ。環境で人は変わってゆく。
ラブコメの漫画みたいに男がハーレムを作ってワイワイするの。一部の女にとっては悪と言えなくもない。それは開き直って吹っ切れたクズと言えなくもないからだ。
きっと最初は一人だった。でもメイドとして使えていてわかるものもある。
物を、人を捨てることができない人だ、彼は。
それが恋人選びにも浸食しちゃってる。
母から、
『でもそれもう一工夫すれば捨てずに使えない? そういう心が創意工夫をもたらすのよ』
って教育を受けた、と語っていた。だから人間関係でもそのスタンスでまず見てしまう癖がついているらしい。
それは悪か。
女にとってはそれは悪だろう。
『何もかも捨てたくない。全てを守りたい』
この気持ちが悪に繋がるのか?
でもそれ自体は悪ではないケースもある。
人命救助でどちらも助けたい、それは悪ではない。
恋でどちらも欲しいこれは(女からは)悪だ。
正義の心、それがとても強い彼だからこそ悪が生まれやすい。
……のかなー。よくわかんないや
ミハエルは年齢一桁の頃から戦争に参加している。
そして20歳の時政争に負けて妻子ども殺害され異世界に島流しにあっている。当然異世界転生です神から3つプレセント~とかそんな怪しいのはない。
そして異世界で遺伝子異常(ノア(1200歳まで生きた)の時代の遺伝子ではない=1200歳まで生きられない=現代地球人)をエルフに治療されてから老化が28歳くらいで止まっている。
実際は地上に出てきて35年ほど経っている男……。
『年齢一桁の頃から戦争』……ここで感情が壊れた? ありえなくないが、微妙だ。恋関連だけ狂う何かが戦場にあるとは思えない」
女性リスナー(ミハエル家のメイド)は考えるのをそこで中断した。




