お前らの”卑しい劣情”で俺の大事なダチ汚してくれんなよ
水鏡冬華は、壁に叩きつけられた後、ある出来事を思い出していた。
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「おまえらさ、俺の大事なダチに手を出すのはともかく、盛りのついた顔して、お前らの”卑しい劣情”で俺の大事なダチよごしてくれんなよ。
偶然、胸当たったフリして左右の自分の欲望の塊ミハエルさんに押し付けて
もっと獣じみていないやり方あるんじゃねえのか」
ミハエル、フレッド、アリウスは”ブロマンス”というのは噂で聞いて知っていたが、まさかこんな手厳しいジャブを食らう事は予想をしていなかった。
はっきり言って頭をハンマーで殴られたような気持ちだ。
鋭い目つきでフレッドは2人に向かって立っている。
「卑しい劣情…………」
ふたりは、ショックを受けたようだ。
キャンディスがその大きな瞳から涙を流す
それから少しして陽夏も両手で顔を抑えて泣き出す。
「そんなこと言われても、そんなこと言われても、気持ちが胸から溢れだして、止まらないの!」
「初恋で、どうしていいか分かんないの!」
陽夏、キャンディスが泣きながらどうにかそれだけを口に出す。
フレッドは鋭い目つきのまま返す。
「そりゃあ自分の胸と相談だろ。自分の深層心理とご対面だ」
「あ、あなたって、あなたってミハエルさんの事が好きなの? だからミハエルさんにちょっかいかける女の子にそんなこと言って!!」
陽夏が吠える。
「俺? 好きだよ。じゃねえと俺、剣聖騎士団でミハエルさんと職場も違うのにこんなしょっちゅうミハさんの家こねーっしょ。女の好きとはちょい違うかもしれねえけどな」
「ブロマンスだから、だから自分たち男3人の間に女が入って欲しくないんですか! 答えて! あなた女と遊びまくってるって噂立ってるけど女は全員遊びで本気は男でしょ! 答えて!
わたしたちに劣情って言ったけど、男同士なら綺麗なの?」
キャンディスが泣きながら吠える。
だがフレッドはニコッとその吠えに笑顔を返してそのまま背を向けて右手でバーイバーイを返す。
と、フレッドが去ろうとしている先から水鏡冬華がやってくる。
「すごい怒声が外から聞こえるから何かと思えば、あんたわたしにもやったアレ言ったの?」
水鏡冬華はフレッドをきつく睨む
「…………」
フレッドはオゥマイゴッドのジェスチャだけして水鏡冬華とすれ違う。
そのままフレッドは水鏡冬華とすれ違う。
水鏡冬華は泣いている2人に近寄り、
「フレッドから、わたしも言われたようなこと言われたんでしょう。ミハエルを好きになった女はこの洗礼受けてる」
「と、冬華さんもあんなこと言われたんですか?」
泣きっ面のまま陽夏とキャンディスが問うかを見やる。
「わたしが男に嫉妬する気持ち、ちょっと分かったでしょ? 男は女ではできない形をやってのける。それがジェラシーなのよね。
でもわたしたち女にしかできないやりかたもあるわ。
あの程度の言葉跳ね返せるくらい強くなくちゃ、ミハエルのそばにいられないって事なんでしょうね」
「冬華さん……は、言われた時泣きました?」
「えっ、恥ずかしいわね……泣いたわ。なんでお前にそこまで言われなきゃ……で悔しさも相まって泣いたわ」
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「そりゃあ悔しいわよ。男を羨ましく思うわよ。涙も出るわよ……」
目の前にはゴーレムと戦っているPT、向こうには自分も吹っ飛ばした桜雪さゆと標的の喉笛をやったらしいサリサが見える。
「冬華さん大丈夫ですか!」
その声に顔を向けるとグリンとその恋人がこちらの顔を覗き込んでいる。
「大丈夫よ。ちょっと思い出していただけ。操作系魔法も解けたわ」
「思い出した……? 何を」
「ふふっ、この状況とは関係ないわ。走馬灯という物でもないわね」




