お前は心技体の心をしらない! だからそんな外法を思いつく!
ミハエルはウガヤが開いた光のゲートを通り、遺跡に戻ってきた。ミハエル以外にも水鏡冬華や他の面々も光のゲートから出てきている。
ウガヤはルシファーを捕まえてくると言って別の次元へジャンプした。
「さて。現実では何日たっているのかな? 浦島効果はやめてくれよ」
「そんなにたってないよ。あれから3日って所だね」
「……なんだ出雲君いるのかじゃあ焦らずあんな手使わなくてもよかったな」
「あんな手?」
「ここに埋め込んで敵一括でドカーン」
「あぁ~……」
出雲建。普段天上にいるはずの彼の姿があった。
ミハエルはそれに驚き、また彼の服がビリビリに破けているのにびっくりした。
「なんだその服、わたしが君の八握神風を食らった時みたいな感じだ」
「まさにそんな感じだろうね。いやあムーンショッターの技を跳ね返してくるやつと真正面切って戦ったんだ」
「また無茶な真似を」
「お互いそういう時の気持ちは分かるだろう?(キランッ☆ミ)」
「んっははは! まあね出雲くん」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「あぁー――これは呪禁の仕組みだね。しかも逆さ呪禁だ=呪いだね。
自分の力を0に見せかけることで、その能力を最大限に発揮している。
その返しスキルで発生するダメージは=(相手のスキルー自分のスキル)
相手の技が自分より卓越してる程、スキルさが相手に与えるダメージになる仕組みだろ。
でも0にするって君は”《《成長を拒否》》”してる。
お前は自分以外の全てを、いや自分の成長性すら否定しているんだ。そんな地獄野郎には僕は負けられない。負けられないんだ!」
出雲建のキラキラした目に熱い炎が燃え上がる。
「お前は心技体の心をしらない! だからそんな外法を思いつく! 君は”《《成長を拒否》》”する外法に冒されている!」
ここからそれを見せてやる。
「俺のスキルを真正面からうちやぶる? おいおい、とんでもない馬鹿正直がいたもんだ。そういう奴ほどリアルでボロボロになる。貧乏くじひきそうな時は陰に隠れて目だたないようババを誰かに押し付けるまでじっとしてようって学びませんでしたか?――ははっ!」
決意と共に思い出雲建は剣を抜き。確認のため一番得意な技ではなく別の技を放つ。
「光閃――大入道! 重ね――鷹昇り! 重ね――狼煙! 重ね――日輪剣! 重ね――虹の辰昇り!」
回転斬りからの逆袈裟、飛びあがり、日輪のオーラ 飛び上がりのたたきつけである。
それら全部跳ね返され衝撃だけが複製され複製された衝撃が出雲建に返ってくる。おかげで服はビリビリである。
「八握神風!」
八握神風がほぼはねかえってくるかのように出雲建を襲う。
衝撃が出雲建を襲う。
無心。
自分の技をことごとく反射されいいように使われても、そのことなどで自分の心に揺らぎなどもたらせない。
(魂は技そのものではない。魂は僕の腹の内にある)
左足に体重を乗せ、剣を持っている左腕を前に。
反射してくる自分の技は強い心で完全に無視する。ただ、ただ、己のしたい事を考える。
(どうしても自分がやりたい事ならば、できるかどうかなんて考えることはない!)
先読みで応対する剣客の一番苦手とするバージョンである。
ここまで肝の据わった奴だと斬った所で止まらないからだ。先読みなんて意味をさない攻撃を連発してくる。
ババババババッ!
「トカゲの文明――機械文明なんかで僕を倒せると思ったかい? 神を銃で殺せると思ったかい?」
銃声がした方向に霊牙閃を撃つ。いちいち見もしなかったがガシャーンという音と人の体重が地面とぶつかる音は聞こえた。
さて伏兵を始末した後、スキル返しのムーンショッターに向き直る。彼の動きはこちらの予想を上回って素速い。
だが、出雲建は先程決心した。
(どうしてもやりたい事ならば、できるかどうかなんて考えること自体がいらない)
と。なら相手が早いとか関係ない。
速い遅いとか関係なく僕はやるのだから!
自分の安全すら無視する。正常な頭で考えればそれは異常かもしれない。
だが安心安全自体が邪魔なのだしたいことをするには。
「八握神風!」
何度も返されたのにも構わず八握神風を繰り出す。
《《同じ事を繰り替えして違う結果を得ようとする》》のはクレイジーだ。
だが、八握神風は同じではない。
一瞬八斬をするだけで8斬の内容は好き勝手に変えて良い技だ。
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「で、君が立ってると。そりゃあ技を返した程度で倒れるなら楽なもんだよ」
ミハエルが言う。出雲は
「まあね。正直もう一人の僕と戦ってたようなものさ。
でも技だけ返されても心がなかった。そう感じたね。
だから心技体持ってる僕が勝つ――そう信じていたよ」
「もう一回君とやったら死ぬわ、わたし」
ミハエルが言う。出雲は笑った。
「あっはっはっはっはっはっはっはっはっは! そんなことないよーラスト素戔嗚」




