転生した奴らはエイリアン
ミハエルが茶番から戻ってきた。
「サリサ。その子殺しちゃったのか」
「うん。血の匂いきつかったしこいつ目を見たらゲーム感覚で相手の命もてあそぶタイプに見えてね。あれだよ、危険なおもちゃを笑顔で振り回してる子ども。ムーンショッターに時々いるんだよね」
振り向いてそう答えるサリサ。ミハエルは、
「力に溺れるとさ、こうやったら面白いんじゃない? で他の命をもてあそんで遊ぶ輩が出てくるのよね。刃物が飛び交う戦場以外でも日常でもね。
だからわたしはあまり力をひけらかしたくないんだ」
「わたしより強いのにね……」
「いやあ、どれはどうかな」
「貴様……どうして俺たち転生者にそこまで敵意高いんだ」
その声にミハエルが振り向く。そして言い切る。
「転生した奴らはエイリアンだからだ。外見がわたしたちに似ているからよりやっかいだな。
これがね、1人2人ならまだいいよ。でも、100人200人来られたら――
そんなんこの世界で喜怒哀楽を抱いてきた原住民が耐えると思うか? わたしの世界が転生者に滅茶苦茶にされるじゃん。
少し話して精神まともだなっていうのはわたしやさゆは1,2人ピックアップして助けたけどさ、君はもうそんな気起きないね。戦場に立ってるし、わたしを敵と睨んで。
しかもその転生者が全員悪魔ルシファーからパワーを分け与えられており、でも自分が善、神聖だと思っている。その心持ちもルシファーそのものだ」
「ルシファー? 女神だあれは!」
「君を説得しようとは思わんよ」
と王様と家族がいきり立っている転生者の方に歩いていく。
「…………」
ミハエルは、転生者から見えない位置に爆裂霊波動を王と王の家族全員に埋め込んだ。
「ちょっ……ミハエル。それさすがに」
結果を想像してサリサは声を上げたが、ミハエルはし~っ! と黙るよう促す。
「済まないけど、仮想世界解いてもらって出ていってくれない?
出ていけないなら、あの世まで飛ばすから遠慮なく言ってね。
さっきまで茶番やっといてあれだが、侵略者エイリアンに1対1でのんびりやってるのバカみたいに思えてきてな。わたしこれでも公爵なんだ。
国を守らなきゃいけないのよ。いや、わたしこの言い方嫌いだな。
国で一日一生懸命生きてる人をお前らみたいなエイリアンから守らなきゃいけないのよ」
王様が、転生者の前に辿り着き、オーブを転生者に渡す。
「このオーブを…………」
「はい王様! これでスキル101個だこれで――――」
ドカァァァァァァアアァアアアアン!
建物が激しく揺れる。
「滅功念鎖陣…………」
ミハエルは、いろはにほへとちりぬるを……の文字が一文字ずつ流れそれが鎖のように守る呪禁のドームで隣のサリサごと守ってた。
「スキル101だか10001だか知らないが役立たずだったな。無駄なスキルだ」
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震源地は王様がいた所で王様の家族も転生戦士も影も形すらない。
「これは…………さすがにわたしでもえぐいって言うよ。全員……」
とサリサ。ミハエルは、鉄面皮で
「いっただろう、外に出て守らないといけない状態だったら、いち早く仮想現実壊して外に出ないと。
そうなると、この手も選択肢に入ってくる。自分が鬼になってでも守るべきものを守らないと」




