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太陽よ、ムーンショットを止めろ!  作者: 白い月
学園都市フェルトに出発
199/372

先生はお父さん。学校より楽しい。

 秋の一幕。お勉強の秋。

 ミハエルの屋敷の書斎。

 今、ここではミハエルが行う授業が開かれている。

「先生はお父さん。学校より楽しい」

 リーゼル=クラウディアはそう思い、いや口に出し、授業を受ける気満々でいた。

 リースティアとミハエルの子、青髪のカルル=クラウディア、青髪のリーゼル=クラウディアに母親のリースティア=クラウディア。

 ミレーヌ=ローゼンベルグ、ミレーヌとミハエルの子、黒髪のラルス=ローゼンベルグ。

 エルフのローレンシア=ベルリローズとその娘、金髪のリンダ=ベルリローズ、同じく金髪のルイーズ=ベルリローズ。

 ローレンシアの双子の妹、ローレシアン=ベルリローズ。

 ローレンシア&ローレシアンの友達のラファ―ラ=パント。

「ヴァーレンスディアドコイ戦乱については以上の流れです。

 わたしがこの世界に帰ってくる前にオーヴァン=フォン=ヴァーレンスが筋トレパワーでブラックホールの向こう側から筋肉で帰ってきたから、ヴァーレンスディアドコイ戦乱は終わったということだ」

「せんせー、筋トレパワーてなんですか? 筋肉でブラックホールから帰ってきたとか意味が分かりません」

 リンダ=ベルリローズが手を上げて質問する。

「わたしもよく分からん。使い手二人、オーチャンにヘスラーと知ってるけど、そのうち一人には筋トレパワーでボコボコになぐられた事もあるけど。

 冬華は呪禁の一種だと断定してるけどな」

「ふ~ん。じゃあ女のわたしは身に着けるのは無理そうだね」

 とルイーズ=ベルリローズ。

「男で筋肉あるわたしでも無理だわ」

 そう、ミハエルがため息とともに認める。あれは非常識中の非常識だ。

 そして授業は続く。

「――と、わたしがすったプリントにあるように、文明の発展に繋がる発明をした人を暗殺する組織がある。まぁ動機は進歩よりも自分らの金、市場の独占を重視した結果だな。地獄の球では医学界、石油界隈で起こっている。

 また起こす野郎には高確率でレプティリアンが乗り移っている。

 ヴリルトカゲね。変な泡を人の目に向けて放射して来るきったねぇトカゲだ。身長60cmくらいで二足歩行する。驚異的な運動能力とかはない。運動能力的には単なるトカゲだ憑依するまでは。その変な泡食らったら憑依の第一段階に取り掛かられるから注意ね。

 この星では、わたしやオーチャンがこの手で自ら、そんなくだらん占有するやつは殺しているので起こっていない。ヴァーレンスで殺人が犯罪ではない理由の一つだ。そういう汚い野郎を即殺せて文明の停滞が起こらないように殺人は罪ではないとしている。何せヴァーレンス王国内には星を一瞬で消し去る出力出せるのがわたし含め1000万人いるからな。そんな国で殺人ダメ言われても聞かんわ、別の縛り方じゃないと。良心とかな。

 地球ではニコラ=テスラ、ルネ=カントンが狙われた事で有名だ。

 テスラ・ウェディングハウスは、発電や送電を儲け、金稼ぎにするつもりはなく、使用料0で人類全体へのプレゼントとすることを決定した。

 そしたらテスラ・ウェディングハウスが放火にあった。

 テスラは何の仕掛けもない畑の地面に立てた電球を50km離れた所から点灯させた。回路もなしにな。フリーエネルギーだ

 だけどテスラは殺され、フリーエネルギーは地球では封印された。

 テスラは金儲けじゃなく、人類全体にプレゼントをしたかっただけなのに。

 こっちの火明星ほあかりぼしだったらね。そんな悲劇防いで見せるのに。わたしが、霊波動でエネルギー波で金稼ぎ野郎を殺して」

「地球って地獄だね~」

 ラファ―ラ=パントが呟く。

「ホントだよ。地獄の球、あそこは。まぁわたしとサリサとフィオラでユーラシア大陸と日本列島にエネルギー波撃ち込んで滅ぼしたけどな宇宙空間から!」

 とミハエル。

「ハイ次。食べ物の勉強。食べ物プリント見てー。

 天然塩と精製塩の天と地ほどの違いはもう前回の授業で頭に入れたねー

 カルル、チョコレート食べたくなる時に足りてない栄養素は?」

「えっと、プリント見てもいいよね……」

「どうぞ」

 ミハエルが許す。

「マグネシウムです」

「あったりー。だから、天然塩小指ですくって舐めるだけでチョコレート欲しい気持ちはなくなることが多い。あとナッツ、シード、豆、果物か」

「次、リースティア……は知ってそうなのでスルー」

「ちょっと、なんなのよー」

 リースティアは異世界で医者をしていたが患者を金のなる気とみなしていた医師仲間に反吐が出て医者をやめた女だ。

「甘いものが欲しくなった時~。ラファーラ=パント。足りない栄養素はなんでしょう?」

「ええ……っ……甘さ? 甘さが足りない…………」

「甘さ求める原因言えって言ってるのに甘さってお前なぁ……」

「え、えへへ…………」

「甘さ求める原因は、

 クロム

 炭素

 リン

 硫黄

 トリプトファン

 だ。で、食べるべきものは、

 クロム補給にブロッコリー、ぶどう、チーズ

 炭素補給に果物てきとーに

 リン補給に魚、卵

 硫黄補給に卵の黄身、ワサビ、アブラナ科の植物、キャベツ

 トリプトファン補給にチーズ、焼き芋とかの芋。

 ラファーラ覚えておくように!」

「ふぁあ~~~い」

 恥ずかしそうに返事をするラファーラ=パント。

「次、コーヒー、紅茶を求める人が足りない栄養素は? ミレーヌ=ローゼンベルグ!」

「はい! えっと……」

「別にプリント見てもいいよ」

「いえ、最初は見ずに……リン、硫黄、塩分、鉄でしたっけ」

 ミレーヌ=ローゼンベルグ。ミハエル黒騎士団の副団長である。

「お、覚えてるじゃん。じゃあ足りないその栄養素を補給するためには? ミレーヌ」

「リン補給に魚、卵。

 硫黄補給に卵の黄身、ワサビ、アブラナ科の植物、キャベツ。

 さっき言ってましたもんね、ミハエル様も。

 塩は天然塩、精製塩は毒だからダメ

 鉄は肉、魚、緑黄色野菜ね」

「さすが~ミレーヌ」

 ミハエルがミレーヌをべた褒めする。

「えへへ…………」

 ミレーヌが笑みをこぼす。

「さて次はアルコール。酒乱の場合は置いておく。ありゃあ、酒そのものに狂ってる場合だ。そうじゃなくて、足りない栄養素ね。ローレンシア=ベルリローズ!」

「は、はひ!」

「そんな緊張せんでも」

「いやっだって……」

 何か彼女には嫁連中や子どもの前でいいとこ見せたい何かがあるらしい。

「タンパク質、アベニン、カルシウム、グルタミン、カリウム!」

「言えるじゃん。正解。じゃあそれらを補給するには?」

「タンパク質、は、肉、魚、ナッツ……でいいよね?」

 ミハエルの方を見るとうんうんと頷いてる。それを見て表情を明るくするローレンシア。

「アベニンは?」

 ミハエルが尋ねる。

「アベニンは……ヴァーレンス麦」

「正解。一部の麦がこれをもってる。ビールばかり飲む人はアベニン足りない。

 カルシウム、は?」

「ごま。ブロッコリー、チーズ。これはわかるわ」

 自信たっぷりにローレンシア。

「うん、じゃあグルタミン」

 ミハエルが聞く。

「キャベツ!」

「うん、覚えれば簡単だね。次カリウム!」

「海藻、苦みにある葉野菜、ルコラとかね」

「ばっちりじゃん、さすがエルフ、植物知識ある~~~~」

 ミハエルがローレンシアをべた褒めする。

「最後、これは世間でもよく言われる。

 氷! 氷がしゅがしゅ食べてる野郎には何が足りないか!

 わかる人手~上げて~」

 全員が手を上げる。

「手の上げ方が一番きれいな黒髪のラルス=ローゼンベルグ!」

 顔立ちがミハエルに似たラルス、ミレーヌの息子だ。

「氷がぶがぶは、鉄分です! 肉、魚、海藻、緑黄色野菜!」

「おっけーラルス大正解~!」

 ぱちぱちぱちと軽く拍手をするミハエル。

「今日はここまでにしておくか。

 今回の内容。

 復習しなくていいよ。

 自分がひ弱な栄養失調人間になってもいいならな!! はっはっは!

 そんな自分がひ弱になるつもりないなら食事の時間を勉強と思って食材とにらめっこしてみな。

 本当は義務教育でして欲しい内容だけどな。これ。

 紙相手に威張り散らすペーパーテストの勉強なんていらねえよアホ教師ども。栄養学の方が子どもには大事じゃ。

 公爵の権限で教育委員会に圧力かけて学ばせる内容に文句言ってこよ」

 とプリントをひらひらさせて遊ぶミハエルだった。

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