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太陽よ、ムーンショットを止めろ!  作者: 白い月
ヴァーレンスに帰りましょう
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筋トレパワーの使い手に思いっきり殴られたんで疲れた

 もう完全に夜空。風もちょっと寒い。

「筋トレパワーの使い手に思いっきり殴られたんで疲れた。

 わたしたちも帰るか。別に飛んでいかなくても馬でゆっくり帰っても首都についてお風呂入ってネットゲームちょっとしてうじゃうじゃして寝るくらいの時間の余裕はあるだろう」

 とミハエルが天馬蒼依てんまあおいのサミュエルにかけてる見事な卍固めを眺めてからつぶやいた。

「ネトゲしてるんですか? 何やってるか、あとキャラ名教えてください! おんなじギルドに入りますので!」

 と卍固めをサミュエルにかけつつ天馬蒼依てんまあおいがミハエルに聞いてくる。

 時、酒本さかもと薫子かおるこがミハエルの背中から話しかけた。

「あの、大丈夫でしたか? すごい光景でしたが」

「む? 君店放り出してきたんだ」

「だっ、だって、店の近くでエネルギー波とか飛び交ったらびっくりしますよ! しかも戦ってるの、あのこわい人とあなたですもん!」

 胸の上で両手を組みながら、酒本さかもと薫子かおるこがうったえる。

「まぁ、そりゃびっくりするだろうけど」

 ミハエルが頭をポリポリかく。

「あの人ら悪い人だったんですか?」

「ん~? 一概にそういえないな。異世界に島流しにあったとき、最初に助けてくれたのがあの二人だから。で、長いこと、あの二人と一緒に仕事していたんだ」

「そ、そうなんですか…………! でも、こういっては失礼ですけど、優しいミハエルさんにはあまり合わない友達だと思います」

「いや、友達…………とはちと違うかな。ヘスラー=ヴァイツゼッカーとアルヴェロ=カルティエ」

「ともあれ、決着までつける気は今はお互いないから大丈夫だよ。さ、君もお店にお戻り」

「は、はい…………お気をつけて……気をつけて!」

 酒本さかもと薫子かおるこが心配そうな顔でその場から動かずに見送る。



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



 馬車1:ミハエル=シュピーゲル=フォン=フリードリヒ、水鏡冬華、空夢風音そらゆめかざね、サリサ=A=ティーガー、フィオラ=アマオカミ、東雲波澄しののめはすみ

 馬車2:フレデリック=ローレンス、ユーナ=ショーペンハウアー、アン=ローレン、ガートルード=キャボット、グリン、グリンの恋人レダ=ヴィヴィアーニ

 馬車3:アリウス=シュレーゲル、天馬蒼依てんまあおい水野陽夏みずのようか、サミュエル=ローズ、クロード=ガンヴァレン、桜雪さゆ


 行きとは馬車の割り振りも違う。特に決めているわけではなく、天馬蒼依てんまあおいが腕引っ張ってサミュエルを同じ馬車に連れ込んだり、ミハエルの馬車に押しかける女が多いため、女くささにミハエルが

「もっと男くささをくれ~! 女くせえわこの馬車! 女くさい所居づらいわ! 女くさっ」

 と叫んだりする光景が見られた。

「あはははは…………」

 と東雲波澄しののめはすみが苦笑いをする。ちなみに、東雲波澄しののめはすみはタイトミニスカートでミハエルの真ん前に座っているので、ガードはしていてもあそこにミハエルの視線が来るのを感じていた。

 そして、

「あんた行きでも一緒だったでしょ。あんた最近ミハエルの事独占しすぎ。帰りはわたしとフィオラが一緒に乗るから」

「別に、独占だなんて…………」

 と水鏡冬華と東雲波澄しののめはすみがサリサに牽制を食らう場面も。

「半竜~あんたくさいってさ! 発情してんじゃないわよ~半竜!?」

「そんな汗臭くないわよ。アンタ少し静かにしてなさい!」

「やだプー! 女くさい半竜の言う事なんて聞きません~」

「うっせー! くさくないっつってんでしょアホ女!」

 と水鏡冬華が反論する風景も。

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