治る瞬間だけ思いっきりいたいよ! 神経元に戻すからね霊波動で
あれから、ロリじゃなくなった恋人に打ちひしがれるガラルは捕縛し、ヴァーレンス王都の牢屋へ放り込む予定だ。でかいロリも一緒にいたいだろうから一緒にいさせる予定だ。
「お前のようなデカいロリがいるか…………デカいロリ…………」
で、酒本薫子の実家兼食堂に寄って行って彼女の部屋で彼女の右腕を治す。
酒本薫子の父が心配そうにミハエル達の集団の後ろから覗き込んでいる。
「わたしやるよ」
「いい? ボクがしなくても」
「いいよアリウス。これくらい霊波動でも治せる」
「じゃあいくよ。治る瞬間だけ思いっきりいたいよ! 神経元に戻すからね霊波動で。それだけ覚えておいて酒本薫子ちゃん」
「は、はい」
ミハエルから出た青い光が酒本薫子の腕を包む。
「ん。今から5秒後! 4、3、2、1! はいっ!」
「あ゛っ! いったぁぁぁぁぁぁあああいっ! ――――けど動く! 右腕が動いた!」
右腕に電撃が走ったような痛さに身をよじるが、酒本薫子の顔は嬉しさに包まれた。
「よし! うまくいった! もう後は自然治癒に任せればいいよ。教会でヴァンパイアに腕やられてから3、4時間くらい? だからリハビリも必要ないと思うよ。これが腕全く動かない時間が3、4か月あったら大変だけどねー人間の体って動かさないとガッチガチに硬くなる。死後硬直死後硬直」
「はい! ありがとう! ありがとうミハエルさん! あなたは命の恩人です!」
感激の顔と声で涙を流してお礼を言う酒本薫子。
「おおおよかった! よかったなあ薫子! ミハエルさん本当ありがとうございます! なんてお礼すればいいのやら!」
「いいよ、次来た時に美味しい料理作ってくれれば。消費したの霊力だけだし。いいもの食べて休めば回復するし」
「娘を助けてくれた恩人です! ミハエルさんには、これからはタダで料理出しますんで」
「いや、そこまではしなくても……大盛りくらいで」
「ともかく、ありがとうございます!」