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太陽よ、ムーンショットを止めろ!  作者: 白い月
男に狙いをつけたかわいい顔したホーミングミサイル2発が発射されます
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水神神社前の祭りの様子

 水神神社前。アリウスと女4人とちっちゃい明日香、ちっちゃい冬華はそこにやってきた。

「ちんちちんちちちーんちーん ぽぽぽぽーん!」

「にゃにゅにゃるるるーるん! るるん! るるるん!」

 ちっちゃい明日香とちっちゃい冬華が意味不明な言語でおしゃべりしている。

「ちゃんとわかる言葉で騒ぎなさいね~。お姉ちゃんの言う事聞いてくれると嬉しいな」

 天馬蒼依てんまあおいがちびっ子にそういう。ちびっ子は地味に宙に浮いているため、他の皆の歩行スピードに後れをとっていない。

「やる気ないんなら帰んな!」

 ちっちゃい明日香がいきなりそう息を巻く。

「えっ、なに!? やる気って何!」

 ちびっ子の言葉に戸惑う天馬蒼依てんまあおい

「帰ります」

「帰ります」

 ちびっ子二人がそう言った。その瞬間、霊力の乱れもなしに2人がその場から消える。

「ちょ、ちょ!?」

 天馬蒼依てんまあおいがついていけずに戸惑う。

「あの動画のネタかな~? ワールドワイド魔導チャンネル、略してわ~ちゃんの人気動画」

 アリウスは何か知っているようだ。

「これ、ちびっ子2人がいましたのって、わたしがやっと使えるようになったテレポートですか?」

 ユーナが驚きながらアリウスにたずねる。

「そうだね。ちびっ子なのに制御うまいでしょ?」

「うまいなんてものじゃ……」

「帰りました」

「ここに返ってきたのお、ハゲのお」

 ちびっ子どもが瞬間移動で帰ってきた。

「ハゲいないわよ、わたしたちの中に」

 天馬蒼依てんまあおいがそれだけ言い返した。



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



 その頃。桜雪さゆは。

 ミハエル家の芸術部屋で勝手に彫刻を始めていた。芸術家気取りの妖怪である。

 作ろうとしているのは芸術的な椅子。そう、椅子を彫刻で作ろうとしているのだ。この春女は。

 メイド長のレアがそれを眺めている。

「ま、いいですけどね。この妖怪が大人しくなってくれるぶん楽です」



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



「モハエレおる。モハエレおる!」

「お父さんいるねえ」

 ちっちゃい2人組がそういう。視覚じゃなく霊気感知で気づいたらしい。

「ミハエルさんいた? どこに?」

 天馬蒼依てんまあおいがたずねる。

「あっちの方向。後ミハエルは有象無象を煙に巻くためのまやかしりゃぞ。モハエレが真の名りゃ」

「いやーどう考えても逆でしょー」

 アンがさすがにそういう。

「宇宙全てのち○ぽこを、わたしが力任せに潰して、この宇宙から完全に消し去りまぁす!」

 ちっちゃい冬華がいきなりそんなことを言う。

「人類の革新である! というわけじゃのう! 宇宙から完全にちん○なくして種を存続できるか! ターニングポイント!」

 ちっちゃい明日香が訳の分からない流れに同調する。

 天馬蒼依てんまあおいがちっちゃい明日香とちっちゃい冬華を指さして、

「あの…………」

 さすがの天馬蒼依てんまあおいでもこのノリはついていけないようだ。言葉に詰まってアリウスを見つめ、彼の服を摘まみ引っ張る。

「僕を見つめられても困るなあ。ミハエルくんも、特におっきい水鏡冬華くんもしつけようとしているの見たことあるんだけどね……治らないって嘆いていたよ、冬華ちゃん」

「へえ…………」

 言葉に困り、天馬蒼依てんまあおいはとりあえずそれだけうめいた。

 ユーナもガートルードもなんて言っていいのか戸惑った表情をしている。

 アンだけはにこやかな表情だ。

「元気なのは良い事だ!」

 元気という方向性でいいのか、という疑問は天馬蒼依てんまあおい、ガートルード=キャボツト、ユーナ=ショーペンハウアーに浮かんだ疑問だが、口には出さなかった。

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