ステーキとパフェに夢中になっている間にヴァーレンスに到着
アリウスは、昼食はココナッツミルクオートミールとココナッツジュースにした。
暑い夏でも食べられるタンパク質やミネラルなど栄養成分が豊富な栄養食だ。
が、ステーキ3つ&パフェ4つも平らげる天馬蒼依には不評のようだ。
「アリウスさん体調悪いんですか? そんなのだけで……」
「いや、蒼依ちゃん。僕食細いからね! むしろ君がそんなに食べすぎて後で吐かないか心配だよ!」
「えー? わたしいつもこのくらいですよ! 吐くなんてもったいなさすぎー!」
「ほんと、なんで、その腰の細さなんだろうね、きみ……。思いっきり肥満になっててもおかしくない……」
たじたじになり、アリウスがうめく。
「失礼ですよ! 女の子に向かって肥満とか!」
ステーキとパフェを両方口に入れつつ蒼依がフォークでアリウスを指さす。
「すみません……」
なんとなく、食べっぷりに気おされてアリウスは謝った。そんなときである。
「あと10分程でヴァーレンスが見えてきます。王都ヴァーレンス港へはぐるんと回って川沿いに登っていきますので、あともう少しお待ちください」
と魔導スピーカーでアナウンスが入る。魔導船、さすが早い。魔法みたいな速さだ。大陸間でもその日のうちに余裕で行ける加速度だ。
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降りる前にお風呂に入ることにしたアリウスと女グループ。
そしてなぜか混浴。
「スぺース節約で湯舟1つだけなのかな」
アリウスがたじたじになり、うめく。股間に両手を当てながら。
「あの、僕、時間ずらして……」
「だ~め! もうすぐ降りる時間でしょ! お互いタオルで大事な所隠してるんだからいいじゃない! 魔法使いなのに筋肉あるんですね……細マッチョ。
さ、さわっていいですか? 男の人のおっぱい、胸、……き、筋肉どんな感じか(ドキドキ) む、むね、さわりますね……さわさわ」
「どうぞ……ウィザードっていっても僕武器が魔光剣だからね! そりゃ筋肉もつくよ!」
そして、天馬蒼依がアリウスの体に興味を持つ。
「はいはいアリウスさん! あなたは真ん中! わたしたちに囲まれて逃げられないように!」
アリウスと同じ身長のアンがそう言ってアリウスをおっぱいで中央に弾き飛ばす。
「ひええ」
悲鳴を上げるアリウス。
「これがシャンプー? これちゃんと洗えてるのかな~。カイアスだと化学シャンプーが出てきて分かりやすく粟立つんだけど」
天馬蒼依がシャンプーに疑問を持つ。わかりやすくアワアワにならないためである。
「ダメだよ化学シャンプー。地球の悪い習慣ばかり取り入れつつあるねカイアス」
アリウスがまじめな口調で指摘する。
「化学シャンプーは排水として出た時に、香料やシリコン、マイクロプラスチックが、川も海も汚すし頭皮も化学物質でいためる。自分の髪将来捨てたい、ハゲ女になりたいっていうのなら止めはしないけど」
「え。そんな危ないものなんで売るの! 訴えられるよね」
「それの証明をさせない自信があるからさ、汚い力でね。薬害、公害を知らんぷりする巨大企業の力で」
「ゆるせなーい!」
「僕も許せないさ。くさった地球、地獄の球の風習持ってくるカイアスに。地球とかいう地(獄の)球の失敗の歴史なんか僕の、火明星で繰り返させはしない」
「おお、かっこいいですアリウスさん」
「どうも! で、今君が使ってるシャンプーが僕とミハエル君の地位と権力で推し進めたシャンプー。重層水だよ」
「え! 重曹水って、掃除に使う時のアレじゃ」
「食品としても使えるグレードだから。はは。重曹がシャンプーの役割も果たす、そしてリンスはクエン酸水(C6H8O7)だ。これで重曹だけの時の髪の毛ゴワゴワが一気に整うよ。天馬蒼依ちゃん、君の長い髪の少しずつ重曹クエン酸なじませていきなよ。黒い髪つやつやになるよ」
「は、はい……」
天馬蒼依が片手で自分のおろした髪をすくい、もう一方の手で重曹水、クエン酸水をなじませてゆく。
「炭酸水みたい……」
「これなら排水も海に流れても汚染は問題ない。海の浄化力でOKさ。重曹クエン酸水だからね」
とウィンクしてアリウスが言う。
アリウスのウィンクに顔を赤くするガートルード。濡れた(風呂中だから当たり前だが)彼の顔と細マッチョな胸板に見惚れている。
「ついでにいうと、ガン利権医者どもが、悪魔の物質と揶揄するのも重曹クエン酸だよ!
抗癌剤は元気な細胞も殺す毒で、そんな毒使わなくても糖分抑えた粗食と重曹と笑うことで癌細胞は消える。
まぁ、重曹は食べすぎるとやばいけど。
飽くまで適量。加減は知識持ってる人に聞いた方が絶対に良いけどね。いいものだからって、取りすぎる事故は絶対防げる。
塩感受性が強い人は重曹は控えめにした方がいい、自分でいい分量加減できないって人は重曹直接食べるのは避けた方がいい。重曹いいからって食べまくると血管がびっくりして破裂するよ?(塩への感受性も個人で千差万別なのでそこも考えないといけない)
マグネシウムなどミネラルを取るために重曹をゼロにして天然塩をさゆに混ぜて飲む&後でクエン酸水を飲むのがベストという人もいる(あとリンゴ酢も後で)
当然ガン利権医者にこれ話すのはダメだよ。抗がん剤以外儲からないから全力で否定してくる。
重曹殺菌と抗酸化食事療法で多くのガンは自分で治せる
癌が真菌説をぼくは支持する。人間だって70%は水だからね。じゃあカビも生えるじゃん。お風呂掃除しないまま放っておいたの想像すると。
真菌は体が酸性化で増殖しやすくなるんだけど(だから重曹水が効く)
クエン酸(C6H8O7)がよい。
人間の血液は弱アルカリ性でね
それが食べ物等で酸性に傾くんだよ
蒼依ちゃん、君みたいにステーキ3つにパフェ4個とか食べたらなおさら、ね。
因みにクエン酸は酸性だが体内で燃焼すればアルカリ性に変わる
癌なんて重曹クエン酸、ビタミンC 、琵琶の種の粉末で簡単に消える何も怖がることはない
梅干し等が体にいいのはこの原理のおかげだよ。
重曹療法も、ガン手術や治療に苦しんで、お金と時間と労力がかかった人ほど反発するみたいだね。
後肩書き信者も。権威ある人だって間違ったこと言うのにね、神じゃないんだし。医者は神にでもなったつもりか?
こんな簡単な方法って許せない、と
体調が悪い時はとにかく眠る
花粉症の鼻水は止めるな、そもそも花粉が原因ではない。鼻腔を天然重曹+精油数滴で希釈した水で何度も洗え。
ファーマシー医学のケミカル薬のような即効性(劇薬性)はないが、時間をかけて根治治療になる。
鼻腔や口腔には空気中から吸った真菌がたくさんいる、重曹と精油はどちらも真菌(ガンの本性=酸性になった体に発生するカンジダ)を殺す」
「うわー、一気に言われて覚えられませんでしたが賢いんですねーアリウスさん! なんか話してるとこっちまで頭賢くなりそう」
「ミハエル君の方がわたしより賢いかな。後フレッドも侮れない」
と、アリウスが言う。天馬蒼依は手を振って
「そんなまさかー。ミハエルさんが賢いのは顔に出てますから分かりますけど、フレッド~? 女のケツ追いかけてるだけですよあいつは! うふふふ」
ありえなーい、といった感じで右手の手首から先を上下に振って返す天馬蒼依。
「……ふふ。そうかな。ボクやミハエルと長年友達出来ているのにそんな程度じゃないってわかりそうなものだけど、ね」
「え。まさか~……」
ありえなーい、といった態度は崩さなかったが、戸惑う天馬蒼依。
「で、髪どう?」
「あ、さっぱりしましたクエン酸水かけたらごわごわ消えました。あとつやがすごいような……重曹シャンプー」
「化学物質のシャンプーよりいいでしょ?」
「はい! しかも重曹クエン酸って安いですからねー。これ化学シャンプーのメーカー潰れますね」
「そうだね。消費者が賢くなれば、自然と環境汚染の元は消え去るんだよ」
「ふ~~ん…………」
天馬蒼依が、つやっつやの自分の髪を眺めながら唸った。
「なんか」
4人でアリウスを逃がさないように湯船につかりながら、天馬蒼依がそこで言葉を切る。
「どうしたの?」
「いえ、なんか。そのわたしたちが出会ってきた男たちとは違うな~って思って。まず男がわたしたちの胸や足を見て――って始まりかたが多かったですもん。でもアリウスさんの場合全然違う交流の仕方で」
「そう? 今ミハエルやフレッドと話してる時と同じ感じにしてるけど、わたし」
とアリウス。
「じゃあ、あなた方が賢いんですよ。フレッドにはあんま言いたくないけど」
「君本当フレッドに手厳しいね……」
はは、と苦笑いしつつアリウス。
「だってあなたたちのような男と話してると楽しいっていうか、楽しいだけじゃなくて、頭良くなる気がするんだもん。こっちまで。
わたし、お父さんですらここまで知識くれなかったし……。まあ、大丈夫なんじゃないばっかりだったもんパパ。
普通に話してるだけなのに得るものが大きい男の人って手放したくないって女の子なら絶対思いますよ……もっとアリウスさんやミハエルさんとお話ししたいって気持ちが今どんどん膨れ上がってますよ?
でもサミュエル君って決めたけど……でも、でもアリウスさんもいいなって思い始めてきました、わたし…………ミーハーだなんて思わないで、乙女の心を揺さぶるあなたの魅力が罪なんです」
天馬蒼依が涙を目に貯めつつアリウスを見つめる。アリウスが少し動く度に天馬蒼依の目線も動く、アリウスを視界のド真ん中に入れ直すため。
「それは光栄だね」
アリウスは、笑顔でその称賛を受け取った。