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太陽よ、ムーンショットを止めろ!  作者: 白い月
女が恋愛感情で心霊現象発生させる前に逃げましょう
139/373

頭良さそうな流れにしてわたしの怒り、うやむやにしようとしてる?

 結局、騒ぎは桜雪さゆが飽きるまで続いた。

 あれから水鏡冬華は霊気の大砲でドアをぶち抜こうとしたものの、

「黒竜光波…………!」

 水鏡冬華は半泣きの状態のまま左手を上に掲げて、左手にゴッドノーサンキューを倒した時のミハエル以上に霊気をためる。

 そしてその左手を自分が愛している男に向かってベロチューせがんでいる映像x12+アホ女の部屋に向ける。

「冬華、やめろ船が一瞬で爆裂四散する」

 ミハエルも冬華を羽交い絞めにしてとめる。桜雪さゆは音楽にノッている。

「半分竜神~その威力はどう工夫しても星にダメージいくわ。落ち着きなよ」

 サリサもとめる。

「落ち着きなさい。さゆのあの顔。あなたが理性失くすほど、あの女は喜ぶ」

 フィオラもやれやれといった感じでとめる。

「お願いします同じ女として恥ずかしいのは分かりますが、そんなエネルギーぶつけたら扉どころか星に穴が開いてしまいます!」

 リィルも必死にとめる。

「この量の霊気を軽々出せるなんて…………信じられない……勝てない………わたしじゃかてない、美人度でも霊波剣士としても」

 空夢風音はとめには入らず驚きと共に様子を見ていた。

 ドアどころか星に穴をあける行為は、皆により阻止され、桜雪さゆが飽きるまで冬華のいやらしいシーンx12個は流され続けた。



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



 ファブリス諸島を出て、ヴァーレンスに戻る魔導船の中。

「あの女ぶっ殺してやる、あのアホ女…………」

 あれから水鏡冬華を部屋に戻したが、冬華は、凶悪な目つきでイライラしている。

 またいつ暴走するか分からないので、ミハエルが抑えとして水鏡冬華の部屋におじゃましている。

「仕返ししようにも、さゆあれから恋人作ってないもんねえ。だからそこらへんで煽り返しは無理だし……」

「幕末にね。さゆもだいぶ傷負ったんでしょうあの人が維新志士に殺されて」

 凶悪な目つきを一時的に普通の目つきに戻して、冬華。

「彼が死んでも彼の腕しばらく持ってたもん………あの子、維新志士に斬られた恋人の腕」

「時間が解決しないことだってあるんだよなあ……」

「まあね、特にさゆみたいな雪女は寿命ないし老化もしないし」

「老化ね。そいや老化しない生き物って案外多いよね。

 この海で暮らす、海綿生物、サンゴのような無脊椎動物や、多くの冷血動物(魚類や肥虫類)は老化しない。

 それに、大腸菌などの単細胞生物は老化や寿命がなく、何らかの要因で死ぬまで永遠に自分のクローンを生成し続ける。

 生き物全体でみると老化や寿命って当たり前ではない。


 地球の学校で教えているダーウィンの進化論なんてインチキ

 その証拠は『進化の途中の人がいない』のと『化石でも一切見つからない』こと。


 人間をはじめとする多くの生き物は、他の個体とDNAを交換するという機能により、自分に無い免疫や能力を獲得し様々なリスクに対抗できるように進化した。

 でも、それと引き換えに老化や寿命に縛られることになった。

 つまり、リスクに対抗できる手段さえ持てば、寿命外しても構わないって事さ。

 それもしたのが、いわゆる神だな。神は寿命ないだろう? 神は殺せば死ぬけど寿命では死なない。

 そして無脊椎動物や、多くの魚類や肥虫類と戦う時は相手を病気にさせれば楽に勝てる、情報を整理するとね」

「頭良さそうな流れにしてわたしの怒り、うやむやにしようとしてる?」

「あ……ばれた?」

 ミハエルは舌を出す。水鏡冬華はそれを半眼で見つめる。

 12ディスプレイでその舌を求め続けてた自分が先程までさらされていたことを思い出しながら。

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