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太陽よ、ムーンショットを止めろ!  作者: 白い月
ファブリスって意外と文化混ざってる?
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スカート談義

「この忍者はいいとして。置いておいてレア、あのさ」

「なんでわたしを置いておくんですかー!」

「だってあんたパンツ見えても恥ずかしがらなそうだから。今から話すトピックにはのれないかなーって」

「うっ、そ、そ、そんなことは」

「あるでしょ。というか気にしてないでしょ。忍者らしい振る舞いできてるかの方に夢中で恥じらいなんて感じてる暇ないって顔に書いてあるわ」

「……そ、そんな……!」

 レティチュはそう言われるとエルフのとんがり耳まで赤くしつつ、左右の頬を手で抑える。

「そういえば水鏡冬華さま。改めて思いましたが冬華さまって初対面の人と話すの抵抗ないんですね」

 レアがそんなことを言ってくる。

 冬華は、

「あー、そうね。人生でね。そんなの気にする余裕ない暮らしを経験しちゃうとね腹が据わっちゃうのよ。

 幕末なんてそれどころじゃなかったからね。今日であった気の合う人が明日、川に浮かんでたとかあったし。

 人見知りしてる場合じゃない、明日はわたしも死んでるかもしれないって気持ちだったから」

「むう……やはり実力以上に超えてきた修羅場が違いますね……」

「わたしのそんなんなんの自慢にもならないけどね……できることなら箱入り娘で平和に育ちたかったよ」

「……まぁ、そりゃ、そうでしょうね」

 レアが相槌を打つ。

「でさ。レア。あなた今ミニのメイド服じゃない。やっぱりミニスカ特有の履き心地ってあるわよね? わたしだけじゃないよね」

「はい」

「足をこう、普段以上に開かないようにしたりとか太ももどうしてもくっついたままになりがちとか、普通のスカートより動き違ってくるわよね。

 ミニスカだと下着の色も違うのにしようか迷うし……」

「わたしこのまま聞いていていいんですか~!?」

 レティチュはそう聞いてくる。

「別にいいわよ、機密話すわけじゃないし」

「おっ、じゃあ俺も聞こうかな」

 そんな言葉と共に、フレッドが近寄ってきた。

「ミハさん~アリウス~クロードにサミュエルもこいよ!」

「ごめん機密だわ」

「え!」

 と、フレッド。

「男の人に話せる内容じゃないでしょ! 夫に話してる妻だっていないんじゃないかしら!? あっち行ってなさい!」

「ちぇ~っ」

 なんて言葉は残しつつも素直に女性グループから離れミハエル達に合流する行儀は良いフレッド。

「で、何話したっけ。あ、そうそう。

 ミニスカだと白いショーツ結構履くの勇気いるよね

 わたしはパンスト履いてるからショーツ白だけど、さすがに暑いからもうパンスト無理よ~」

 と水鏡冬華が舌を出して訴える。

「でもこの場でパンスト脱ぐのってなんか男誘ってるようで嫌なのよね……。それにパンスト履いてるから白の下着でもいいかって感じだし……」

「誘うもなにも自分の夫じゃないですか。他数人男の人はいますが」

「それでも、さ。女として捨てちゃいけない羞恥心はあるじゃない」

 そう言いつつ。水鏡冬華はいくつかの印を結ぶ。

呪禁道じゅごんどうがひとつ――色直し!」

 呪禁により着替えるという手順を吹っ飛ばしてパンストから素足に変わる冬華。パンストは左手に持っている。

「ほぉ……勇者を気取るわけですか」

 レティチュはそう呟く。

「は? なに?」

「今ちょっとめくってみたデース! 冬華どののパンツ白でした!」

「わたしも見ました。ミハエル様が好みそうなオファンツで……気に入られようと下着からがんばっておられるのですね……その努力に涙が出ます」

 そういってハンカチで目の辺りを抑えるレアの目からは涙が一滴も出てはいないのを水鏡冬華は確認した。

「ちょ!? やぁああん! ちょっと! 女同士だからってそれ許されると思ってる!?」

 女らしい悲鳴を上げて両手でスカートの後ろを守った後、水鏡冬華はレティチュの手を掴んで

「お仕置きが必要かしら? しっぺ何回御望み?」

「えぇ、0回で」

「で、水鏡さま話ってなんでしたっけ」

 レアが割って入る。

「えぇ……? だからミニスカの時どんな下着履いてるのか気になったのよ。わたし以外の女の人はさ」

「わたしはピンクです。ミハエル様の魔導PCのエロ画像宝物庫で白の次に多かったので」

「あんた……」

 水鏡はそううめくが続きは声には出さなかった。

「ごほん! ミニスカで女に好まれる下着と言ったらやはり黒ではないでしょうか。やはり見えても影だよと誤魔化しやすい、まだ恥ずかしくないパンツが好まれやすいかと。

 ていうかミニスカでそういう意見聞くなら、ここには今いませんが、ミハエル様の妻の一人、東雲波澄さまに聞いた方が良いのでは。あの方いつも黒のタイトミニに白のショーツですもん」

「波澄か……たしかにそうね。地味っぽい雰囲気でまとめているのにあの色気は何なんだろうって同じ女ながら思うわ」

 水鏡冬華は自分の超美人っぷりを置いておいてそんなことを言う。


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