English ができた場合の効用について ー自然な感じで知ったかぶりをすることは難しい
英語ができた場合の効用。 自然な感じで知ったかぶりをすることの難しさについて書いた文章です。
2004年に、当時運営していたホームページに書いた文章です。
English ができた場合の効用について 04.1.8記
私の友人で、このホームページ上にたびたび登場するナッキー羽黒蛇氏は、Englishが、ペラのペラである。ニューヨーク、ロンドンに各々、数年間駐在していたのも、その英語力によってであろう。
メジャーリーグの愛好家でもある氏は、メジャーリーグに関する図書、雑誌、新聞を原文で読み、情報収集に努めている。
昨年、日本ハムファイターズの東京ドーム最終戦を氏とともに観戦したのだが、試合後、ヒルマン監督が場内で挨拶した。もちろん、Englishであり、区切り、区切りで通訳が日本語に訳す。
挨拶が終わった後、氏はこう語った。
「1ヶ所、訳を間違えたな。ヒルマン監督が言ったことと、意味を違って、訳していた」
実にカッコイイ。
英語がペラのペラで、図書を原文で読めてしまう人。異人さんと、流暢に会話して、時に笑い合っている人、というのは、周りで見ていても、実にカッコイイ。
私は、しばしば書いているように、Englissh は No Thank Youである(といっても、他の言語が話せるわけではない。要は外国語はあかん、ということ)。
カッコ悪い。
氏のように、自分にも、何か、カッコイイことはできないであろうか。
「今、間違えたな」
って。
実は・・・あるのだ。 新聞を読んで、テレビを見て、ほとんどは、スポーツの記録に関することだが、結構間違いがあることに気づく。
日刊スポーツを読んで
「北の湖の最後の優勝が、昭和59年名古屋場所だと。その場所は若嶋津が全勝した場所じゃないか。北の湖の最後の優勝は夏場所」
NHKを見ていて
「歴代の優勝回数の順位
1位 大鵬
2位 千代の富士
3位 北の湖
4位 双葉山
5位 10回で多数。
輪島が抜けているな」
(この件ですが、貴乃花が既に、輪島の優勝回数を超えていた時期の出来事であったかな、という気がしますので、であれば 4位 貴乃花 5位 双葉山
となっていたのでしょうね。 04.5.29追記)
といったことだ(はっきり記憶しているわけではないので、このこと、ディテールは若干違うかもしれなかった、とお断りしておきます)。
自分では、「うーん、新聞や、テレビの間違いを、すぐに指摘してしまえるなんて、僕って素敵」
などと悦に入ってしまう。
が、これをどうやって、人に伝えるのだろう。スポーツ新聞などは、通常は、一人で読むものだ。 周りにいる人を捕まえて、
「ほら、ここ読んでください。これ、間違っているんですよ」
とわざわざ、言うのだろうか。
テレビの場合は、その時はまわりに家族もいたので(といっても相撲に特別の興味はないので別に見てはいなかったが)、
「今、間違ったな」と言い、二、三十分後に、テレ
ビで訂正も流れた(どこかの、そういうことの大好きな小父さんが、すぐにNHKに電話したのでしょう)が、家族から、別にコメントを、もらえたわけでもない。
そう、このような行為は自己満足できるというだけで、周りは特にすごい、などと思ってくれるわけではないのだ。
自分が逆の立場であっても、表面上は関心して
「そうなんですか。いやあ、すごいですねえ」
などというかもしれないが、内心は
「おうおう、知ったかぶりして」
と思うことであろう。
すなわち、このような行為は自然ではなく、どうしてもくさみが出てしまう、ということであろう。
クイズ番組を見ているときに、テレビに向かって、正解を言う(通常レベルの問題であれば一緒に楽しむ、ということで許容されるだろうが、難問レベルの問題の場合である)という行為も同様である。
いかに、自然に知ったかぶりをするか、というのは、高度なテクニックを要することであり、失敗する確率が高い。
それにひきかえ、English は・・・自然だ。
ところで、この文章、自然? やっぱり、くさい?
また失敗の例を増やしてしまったか。
追記:高校時代に古文の教科書で「あっ、間違っている」と思ったこともありました。
脚注で、平宗盛を清盛の次男。知盛を三男としていましたが、各々、三男と四男です。
長男の重盛は有名ですが、次男に数えの24歳で亡くなった基盛がいます。
この追記で、完全に「くさみが匂宮」になってしまった。