表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者「魔王倒したし帰るか」  作者: 湯葉
僧侶の手記
40/50

149ページ~151ページ

 あれから三日後、我々は魔法の国で蘇生された。


 何度味わっても、蘇生された瞬間の感覚は慣れることが出来ないだろう。


 どれだけ暖かくしても、身体の芯から悪寒が来る。

 まるで、あの夜が永遠に終わらないかのようだ。



     ◆



 私たちを見つけたのは街を守る衛兵の一人だったという。

 聞けば、街まで残り僅かの場所で馬車が雪に埋もれていたらしい。


 衛兵へ感謝の言葉をと願い出たが断られた。

 これ以上の厄介ごとは御免なようだ。


 謝礼に関する書類にサインをし、今日は眠ることにする。



     ◆



 ようやく全員の身体が動くようになった日の昼、王から早急の謁見を言い渡された。


 思うように動かない身体を引きずり謁見の場に向かうと、蘇生の代金として巨額の支払いを命じられ、その場で拘束される。

 相談した結果、支払いの援助を自国に求める案が採用され、勇者が単独で自国へ向かうこととなった。


 私たちは、勇者が逃亡できない為の人質として捕らえられた。

 あてがわれた部屋に三人、押し込まれるように監禁される。


 明かりもない暗い部屋の中、すすり泣く魔法使いの声だけが響いていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 勇者版走れメロス
[一言] わからん 脅威に対する こう言っちゃなんだが最終兵器をなんでここまで粗末にするのか 上辺だけでも大事にするよな普通
[一言] 魔物よりも酷い行為を行う王様達は、人間なのか? 彼らが魔物でないのなら、普通の魔物はもっと魔物じゃない。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ