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勇者「魔王倒したし帰るか」  作者: 湯葉
僧侶の手記
38/50

144ページ~148ページ

 街はまだ見えない。

 雨に氷が混ざってきている。



     ◆



 真っ白な雨が降り出した。

 これが、旅の吟遊詩人の歌に聴いた雪というものなのだろうか。


 急激な冷え込みの為か、魔物の姿は少なく、動きも鈍い。

 勇者がいないことを考慮し、出来る限り戦闘を避け、先を急ぐ。



     ◆



 遠くに街が見えた。


 雪が積もり、予定よりかなり遅くなってしまった。

 馬車の車輪が思うように進まない。


 手足の赤切れが激しい痛みと痒みを伴う。

 指の震えと合わさりうまく字が書けない。



     ◆



 手足の感覚がなくなってきた。

 雪の勢いが増し、見えてきていた街どころか、少し前の景色すら見えない。


 死が目の前をちらつく。



     ◆



 これしか無いのか。

 本当にこうするしかないのか。

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― 新着の感想 ―
[一言] このまま凍えて死ぬ方が、本当は幸せだったのじゃないのか?
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