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魔物の商隊から奪った地図によると、今の備蓄で近い街までどうにか行けそうだった。
今の私たちには、魔物の商隊が使っていた馬車もある。
これも神の思し召しか。
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街の近くに馬車を停める。
馬車は魔物の血で汚れている為、余計な不安を与える可能性もある。
今夜はここで野宿だ。
◆
商人の一団だと偽り、警備の兵へ僅かな金銭を与え、街へと入る事ができた。
今後はこうやって街や村へは入ることになるのだろうか。
美味しい食べ物を食べ、温かいベッドで眠ろうとしているのに、何故か涙が頬を伝う。
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洗っても洗っても魔物の血の匂いが取れない。
魔法使いはずっと泣いている。
みんな眠れないのか、私も含め目の下のクマが酷い。
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数日、街での滞在を続けようと思う。
眠れないのもきっと今だけだ。
血の臭いが取れないのもきっと今だけだ。
忘れろ。忘れろ。忘れろ。忘れろ。
弱くてごめんなさい。




