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勇者「魔王倒したし帰るか」  作者: 湯葉
僧侶の手記
11/50

25ページ~29ページ

 魔物の商隊から奪った地図によると、今の備蓄で近い街までどうにか行けそうだった。

 今の私たちには、魔物の商隊が使っていた馬車もある。


 これも神の思し召しか。



     ◆



 街の近くに馬車を停める。

 馬車は魔物の血で汚れている為、余計な不安を与える可能性もある。

 今夜はここで野宿だ。



     ◆



 商人の一団だと偽り、警備の兵へ僅かな金銭を与え、街へと入る事ができた。


 今後はこうやって街や村へは入ることになるのだろうか。

 美味しい食べ物を食べ、温かいベッドで眠ろうとしているのに、何故か涙が頬を伝う。



     ◆



 洗っても洗っても魔物の血の匂いが取れない。

 魔法使いはずっと泣いている。

 みんな眠れないのか、私も含め目の下のクマが酷い。



     ◆



 数日、街での滞在を続けようと思う。

 眠れないのもきっと今だけだ。

 血の臭いが取れないのもきっと今だけだ。


 忘れろ。忘れろ。忘れろ。忘れろ。

 弱くてごめんなさい。

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― 新着の感想 ―
[一言] 勇者ではなく、魔物の商人のふりをすれば町に入ってご飯とベッドにありつける。魔物が全て悪いんだ。我々はわるくない。
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