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勇者「魔王倒したし帰るか」  作者: 湯葉
僧侶の手記
10/50

17ページ~24ページ

 街に入るのを断られた。


 泣きながら私たちに謝罪する勇者の言葉が胸に響く。

 彼は悪くない。街の人々も悪くない。

 悪くない悪くない悪くない悪くない。


 あの泉まで戻るか、先に進むか。

 この選択肢を間違えたら、私たちは死ぬのだろう。


 どこか達観している自分がいる。



     ◆



 勇者は先へ進むことを選択した。



     ◆



 自分の身体が自分のものと思えない。

 脚が重い。空腹と喉の渇きが酷い。


 この辺りの魔物は毒性が強く、食用には適さないようだ。



     ◆



 魔法使いが倒れた。

 戦士が背負って進む。私たちは進む。



     ◆



 喉が乾いた。



     ◆



 水。



     ◆




 み

   ず




     ◆



 商隊に出会った。

 彼らは食料と水を求める私たちに、城一つ買えるような金額を提示した。



 きっと彼らは魔物だったのだろう。

 魔物だ。これは魔物が持っていた食料なのだ。

 魔物の血の臭いが身体から取れない。


 神よ、我らを救い給え。

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― 新着の感想 ―
[一言] なるほど
[一言] 強いてゆうなら商人が下手くそだったから命を売る羽目になったってとこかな?
[一言] もうさ 滅びてたんだな 手遅れだ
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